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DAZN観戦 2021年J1リーグ第20節(前倒) ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島

2021-05-14 18:39:11 | サッカー視聴記(2021年J1)

<G大阪スタメン> 4-4-2
GK 東口
RSB 奥野 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
RSH 矢島 DH 井手口 DH チュセジョン LSH 倉田
FW パトリック FW 一美
<広島スタメン> 4-4-2
GK 大迫
RSB 野上 CB 荒木 CB 佐々木 LSB 藤井
RSH 森島 DH 川辺 DH ハイネル LSH 柏
FW ジュニオール・サントス FW 浅野

無観客での一戦となり、関係者の声が一際目立つ試合となりました。

出遅れて下位に沈んでいるとはいえ、延期になった分で取り返していけば上位も狙える。
そんな理想を盾にイレギュラーな戦況下で歩みを進めているであろうガンバですが、ここまで9戦で僅か1勝。(4分4敗)
特に活動停止により連携面がリセットされてしまったのか、9試合で得点は僅か2という有様で、このままでは厳しい残留争いの懸念が膨れ上がる事に。

お互い最終ラインからボールを繋ぐも、静かな展開に。
遅攻を基本としつつ、相手守備の隙を見つけて突かんとする意図がぶつかり合い。
守備側も、相手が最終ラインで回しているうちは闇雲なプレスは掛けず、じっくり構える体勢を取ります。
そんな我慢の展開に拍車を掛けるような、無観客の吹田スタジアムという要素もあり、実に異様な雰囲気で時間が経過。

前半7分、右サイドで野上が一気にエリア内へロングパスを送り、浅野が受けて広島の好機。
そしてシュートを放ったものの、ディレイでオフサイドと判定されて無効となります。(昌子がブロック)
直後の9分にも、浅野がスルーパスに抜け出しエリア内に進入するもオフサイド。
11分にはガンバも、チュセジョンの縦パスを受けた矢島がエリア内に進入するもオフサイドと、副審がフラッグを上げる姿が目立った立ち上がり。
オフサイドディレイという取り決めを、大衆に認知させるには十分な展開を描きました。

18分の広島、ハイネルがカットして右サイド裏へロングパス、森島が走り込んで受け溜めたのち野上へと短いスルーパス。
そしてクロスが上がり、サントスがニアサイドでヘディングシュートを放ちますが、ゴールバー上部に当たり惜しくもゴールならず。

広島のフィニッシュシーンが目立つ展開の中、ガンバの攻撃はというと。
2センターバックからのオーソドックスなビルドアップでボールを動かしつつ、ロングパス・ミドルパスを軸にした組み立て。
広島守備の急所を突く一本のパスを通したいという意図は感じられたものの、肝心のフィニッシュには繋がらず。

25分に飲水タイムが挟まれた後も、同じような組み合い。
こうなると試合を動かすのはセットプレー、と言わんばかりの展開となり、先にコーナーキック攻勢に入ったのはガンバ。
29分から2本続き、キッカー・チュセジュンのクロスが送られたもののシュートには持っていけず。

広島はこの時間帯辺りから、ガンバ同様の2CBでのビルドアップに加え、ハイネルが降りて3枚の最終ラインで組み立てるシーンも作り始め。
35分にはそのハイネルから右サイドへロングパス、上がっていた野上が落としてからパスを繋ぎ、右→左と半円状に回して逆サイドへ。
そして左サイドを藤井がドリブルし、エリア内左へと切り込みクロスを上げると、再びサントスのヘディングシュート。
GK東口が足でセーブし失点は防いだガンバでしたが、その後左サイドでパトリックが反則を犯しフリーキックに。
今度は広島がセットプレーという流れで、キッカー森島のクロスが中央へ入ると、佐々木がヘディングシュートでゴールネットを揺らし。
均衡をセットプレーで見事に崩し、広島が先制に成功します。

41分にも、再びパトリックの反則でFKを得た広島。
左からのキッカー浅野のクロスが流れると、今度は右サイドから川辺のクロスが上がり、荒木がヘディングシュートを放つも枠を捉えられず。
これで追加点となれば虫が良すぎる、なんて思ったりもしましたが、一転してガンバの好機に。

43分に今度はパトリックが反則を受ける側となり、そこからFK→CKという流れに。
その左CK、キッカー・チュセジョンはファーサイドへクロスを上げると、合わせたのは一美。
GK大迫のニアサイドを突き、ポストに当たったボールが大迫の背面に当たりゴールに吸い込まれ。
広島・森島がかき出すも既にゴールラインを割っており、良い時間で同点に追い付いたガンバ。

その後はガンバがショートパスを繋いで好機を作るようになり、流れが良くなっている事をアピール。
アディショナルタイムにはそのパスワークから一美がシュートを放つ(ブロック)場面もあり、良い雰囲気を持って前半を終えます。

共に選手交代は無く迎えた後半、入りはその流れを継続するようにガンバが攻勢。
後半2分、左サイドで倉田の前進からパスワークを始めたのち、チュセジョンのサイドチェンジで右から奥野が低いクロス。
これがバウンドする守備側にとって難しいボールとなり、中央でパトリックが合わせシュートしましたが、GK大迫のセーブに阻まれゴールならず。

決定機を外した影響か、その後はガンバから流れが逃げるかのように広島に決定機が。
6分には右サイドで森島がスルーパス、受けたサントスがエリア内右へと進入してマイナスのクロス。
これがDFに当たりGK東口が足で弾く際どいボールとなり、尚も柏が拾って繋ぎ、浅野が中央からシュート。
しかしゴール前でガンバ・奥野がブロックしてこちらもゴールは奪えず。

お互いに決定機を逃し、以降は一進一退。
ガンバは前半に比べ、サイドバックの奥野・黒川が奥まで進入するシーンが目立ち始め。
それもワンツーで切り込む場面あり、後方からのロングパスに抜け出す場面ありと多種多様。
やはり攻撃にリズムが出ているのは明らかで、後はそれをゴールという結果に繋げるだけなのですが……。

そんな中、再び均衡を破るべくセットプレー攻勢に入ったのはガンバ。
18分にパトリックの右サイド奥でのクロスがブロックされてゴールラインを割ると、ここからCKが3本続き、そしてそれが運命の分かれ道となります。
1本目の右CK、クリアされたボールを左サイドへ繋ぎ、矢島のスルーパスがエリア内左へ入る好機。
倉田が受けるもこぼれ、そのボールを一美がシュートするもブロックに阻まれ再度CKに。
2本目(左)は何も起こらずクリアされ、そして3本目。(右・20分)

しかしそこから生まれたのは、広島のカウンターという絵図となります。
クリアボールを柏が拾ってサントスに繋ぎ、ライナーでスルーパスを送るサントス。
そこに川辺が走り込んで受け、一気にエリア内を急襲してシュート。
強烈なシュートがゴール上部に突き刺さる、まさにカウンター一閃という攻撃を完遂させました。

見事に勝ち越した広島は、直後に浅野・柏→鮎川・エゼキエウに交代。
追い込まれつつあったガンバサイドも、23分にはパトリックと一美に代え、レアンドロ・ペレイラと宇佐美を投入。
FW2枚を代えるとともに、チュセジョン→山本も加える3枚替えに賭ける事となります。

既に飲水タイムを採っても良い時間でしたが、中々良い形でプレーが途切れず。
先に広島が24分、川辺がミドルシュート(ブロック)を放って以降、ガンバがボールを握り糸口を探す展開に。
一方の広島サイドもボールを握り時間を使いたいという振る舞いで、双方のスタイルが噛み合った末、ボールが出ずにブレイクに入れないという状況になったのでしょうか。

広島のパスワークに喰らい付き、遮断する事で好機を作るガンバ。
30分には黒川の左からのクロスがクリアされた後、拾った矢島がエリア内へ送り、山本→宇佐美と渡り。
ここで宇佐美が広島・ハイネルに倒されるものの、笛は吹かれず。

結局飲水タイムとなったのは32分になってからの事で、明ける際にガンバは再度選手交代。
新加入のウェリントン・シウバが投入され、これが初出場となりました。(井手口と交代、矢島がボランチに回りウェリントンは右SHに)

右サイドで突破力を活かしたいウェリントン、その実力は多少垣間見えるシーンもありましたが、試合を動かす所まではいかず。
先んじて投入されたペレイラも、前年所属していた広島相手に得点出来れば格好良かったですが、高さを封じられ厳しい戦いを強いられます。

時間も押し迫った45分。(43分にガンバは倉田→塚元に交代)
広島が右サイドでパスを繋いだのち、後方からハイネルのスルーパスを受けた鮎川がキープ、そして上がってきたハイネルがシュート(ブロック)という好機の後。
ガンバがウェリントンのドリブルから、塚元がエリア内へロビングを入れ、クリアされるもペレイラが拾い。
そしてエリア手前からシュートを放つも、ブロックに阻まれCKに。

既にATに突入していたそのCKで、クリアされたボールをGK東口が拾い、そのままロングシュートを狙うというレアな場面も見られ。
尚も押し込み同点を狙うガンバでしたが、力尽きて最後は広島が時間を使う展開に突入。
最後の交代カード(ハイネル・藤井→茶島・今津)も使いつつ時計の針を進め、そのまま無事に逃げ切り。
ガンバの不振を取り上げたものの、気が付けば広島も7試合ぶりの勝利であり、ドツボから脱出したのは広島という結果になりました。

この日は得点を挙げたものの未だ3得点と、深刻な得点力不足に喘ぐガンバ。
そしてフロントもそんな結果に動かされる事となったか、2日後に監督の宮本恒靖氏を解任する決断に踏み切りました。
暫定監督を松波正信氏が務める事になりましたが、本当に「暫定」なのかどうかは、2012年のシーズンを経験したファンが何よりも聞きたい所でしょう。

コメント
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