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DAZN観戦 2021年J1リーグ第14節 大分トリニータvsサガン鳥栖

2021-05-17 16:17:35 | サッカー視聴記(2021年J1)

<大分スタメン> 3-4-2-1
GK ポープ・ウィリアム
RCB 小出 CCB 坂 LCB 三竿
RWB 松本 DH 羽田 DH 下田 LSH 香川
IH 町田 IH 渡邊
FW 高澤
<鳥栖スタメン> 3-3-2-2
GK 朴一圭
RCB ファンソッコ CCB エドゥアルド LCB 中野伸哉
RWB 飯野 DH 松岡 LWB 中野嘉大
IH 樋口 IH 仙頭
FW 山下 FW 林

スタートダッシュの勢いを再び取り戻し、上位争いを繰り広げている鳥栖。
7節・セレッソ戦(0-1)で敗れてから、4戦で3敗を喫してしまい勢いが止まったかに思えましたが、再浮上を見せている近況。
この不調期には、センターバックのファンソッコが警告2度で退場となってしまったのが7節で、続く8節(川崎戦・0-1)には代役の田代も退場。
最終ラインがこれだけ荒れてしまえば負けが込むのも当然ですが、それ以外では特に波乱も無く、故障による離脱者も目立たず。
まさに無事これ名馬、という感じで勝利を重ねています。

この日は現在降格圏に沈んでいる大分が相手。
過去2年間とは立場が逆転しつつある中での対戦となりました。

前節からのメンバー入れ替えは1人だけ(小屋松→中野嘉)と、勢いを持続するべくのスタメン選択をした(と思われる)鳥栖。
いつも通りの、エドゥアルド・ファンソッコの2CBに変形させてのビルドアップを立ち上がりから貫き。
仙頭がボランチの位置に下がる、右サイドで樋口がボールを受けに降りて来るという基本形もそのままで、大分のプレッシングをかわしていきます。

一方の大分は、基本形であった「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)式」のビルドアップ(両CBが開いて、ボランチが最終ラインに降りる)をこの日はほぼ放棄。
坂と三竿で2CBを形成し、小出が右サイドで上がり目を取るという、3人の最終ラインを右へとずらす形を基本としていました。
今季は7連敗を喫するなど成績的に不振が続いていたためか、新たな形を模索しているのでしょうか。

立ち上がりは大分の好機の方が多くなり、サイドからクロスを上げ続けるもシュートには辿り着かず。
すると前半11分、大分の攻撃で下田のクロスをGK朴がキャッチしてから鳥栖の反撃。
素早い繋ぎから中野嘉がスルーパスを送り、受けた山下がさらにスルーパス、エリア内左に林が走り込む好機。
ここは跳び出したGKポープがかき出すも、左サイドで山下が拾いパスワークを継続、最終ライン中央まで戻ってエドゥアルドが縦パス。
仙頭を狙った(と思われる)もののずれ、代わって林が入れ替わろうとした所ディフェンスと交錯しこぼれ、しかしこれが疑似的なスルーパスになって綺麗にエリア内に山下が抜け出し。
前にGKしかいない場面で、山下はキッチリゴール左へシュートを突き刺し。
細かいズレが鳥栖に味方をするという、両チームの攻撃がぶつかり合った結果、鳥栖の勢いが勝ったような序盤戦を総括するような先制点となりました。

先制した鳥栖でしたが、その後15分にヒヤリとする場面が。
ビルドアップの最中、GK朴のショートパスが直接大分・高澤に渡ってしまい、すかさず高澤はシュート。
ループで放たれたボールが朴を越えるも、ゴールも越してしまいモノに出来ず。
先程はミスが味方したものの、今回は直接敵に利を与えるものとなり、慎重になるべきという天啓だったでしょうか。

スコアが動いた事で、ビハインドの大分がボールを握る展開が多めとなっていく試合。
この日の基本である2CBの形から、時折羽田が最終ラインに降りてきたりと工夫を見せながら、長短のパスを絡め前線へ運ぶ大分の攻撃。
しかし中々フィニッシュには持っていけず、23分に飲水タイムが挟まれます。

ブレイク後の最初の攻撃は大分で26分、最終ラインの繋ぎから下田が左サイド裏へロングパス。
これを走り込んで受けた渡邊からグラウンダーでエリア内へと入りますが、受けにいった町田はさらにヒールパスを選択するも繋がらず。
フィニッシュが少ない大分、この日の前半は終始放送席でその事が槍玉に挙がっていましたが、傍らからも同じ感想を持たざるを得なくなったこの場面。
鳥栖の中央の硬さを考慮しすぎて、ゴール前では変化を付けたがる姿勢に傾倒していたのでしょうか。
逆に鳥栖は28分、敵陣でのパスカットから樋口がミドルシュート。(ゴール上に外れる)
31分には右サイドへのロングパスを受けた飯野が、エリア内にカットインしてシュート(ブロック)と、大分ゴールを脅かしていきます。

それでも大分は35分にコーナーキックを得ると、ここからCK攻勢。(キッカーは全て下田が担当)
1本目の右CK、ニアサイドへの低目のクロスを三竿が足で合わせ、右ゴールポストを直撃と際どいシーンを演出。
3本目の左CK、中央へと流れた所を高澤がボレーシュートにいくもミートせず不発。
セットプレーからフィニッシュシーンを作った大分、以降もボールを握り攻勢を続けます。
最終ラインにGKポープも組み立てに加わるようになり、フィードで好機を作る場面もありましたが、やはりシュートには繋がらず。
アディショナルタイムには逆に鳥栖がボールを保持、長らくパスを繋いで大分に攻撃権を与えず、そのまま前半終了となります。

後半を迎え、大分はややマイナーチェンジ。
立ち上がりは下田がサイドに流れ、三竿と香川の間に位置する形でのビルドアップを見せます。
後半3分には相手ロングボールの跳ね返しから、高澤の落としを拾った下田がそのままミドルシュート(枠外)と、最初にフィニッシュを放った大分。

しかしその後は鳥栖が果敢にゴールを狙うシーンが続出。
7分には右CKから、キッカー樋口のクロスからクリアボールをエリア内左で林が拾い、左サイドを経由して再びエリア内へ。
そして浮き球を受けた仙頭が反転してシュートするもゴール左へ外れ。
10分には右サイドから、樋口のスルーパスに飯野が走り込み、エリア内右奥からマイナスのクロス。
ニアサイドでトラップした中野嘉がシュート、ブロックされたこぼれ球を再度中野嘉がシュート。
これもブロックされて、エリア内右へのこぼれ球を後方から樋口が走り込んでシュート(枠外)と立て続けに撃ったものの、2点目は奪えません。

ペースを握られかかった大分、以降は再び基本形を変え、下田が2CBの間に降りる形でのビルドアップに。
すると11分に早速その形から、三竿のロングパスで左サイドから攻め、渡邊の股抜きパスもありクロスを入れる形へ。
そして渡邊のグラウンダーでのクロスを、高澤のポストプレイから町田がシュート(枠外)と一つ流れを作り。
ここから続く12分には、敵陣でのボール奪取から立て続けに好機を作り、まずは町田が中央からミドルシュート。(GK朴キャッチ)
直後にはエリア内右から町田クロス→高澤ヘディングシュート(ゴール上へ外れる)と、鳥栖ゴールに迫ります。

その後はお互い好機を得ていく中、19分に再び鳥栖のミスで危ない場面が。
大分の攻撃、最終ラインの下田が裏へ一気にロングパスを送り高澤を走らせ、GK朴が跳び出してヘッドでクリア。
しかしこれが高澤を直撃し、危うくピンチとなる所でしたが中央に跳ね返ったボールは繋がらずと事無きを得ます。
鳥栖のバタつきを活かしたい大分でしたが、直後に香川が深いタックルで鳥栖・樋口を倒してしまい警告対象に。
以降鳥栖ペースとなり、反撃の糸口を大分は掴めずに推移し、ついに交代カードを切りにいきます。
鳥栖サイドも同じタイミングでの交代となり、25分に大分は高澤→長沢、鳥栖は中野嘉・林→小屋松・本田へと交代。
その後の28分に飲水タイムとなります。

左ワイドに小屋松が入った事で、彼の推進力を活かさんと振る舞う鳥栖。
33分には右からのスローインで、細かく繋いだのちにサイドチェンジで左へ送り、小屋松がボールを持つ展開に。
しかしここは中央へ仙頭→ファンソッコと経由し、ファンソッコのエリア内へのロングパスに仙頭が走り込むという攻撃。(繋がらず)
逆に大分は、左サイドに三竿が張り出して人数を掛ける攻撃が目立ち始めます。
34分には、ここでのパスワークから渡邊が中央へ向かい、町田とのワンツーでエリア内を襲い。
相手クリアをブロックして尚も攻撃、こぼれ球を左サイドで拾った下田がクロスを上げ、跳ね返りを拾った小出がシュート。(DFに当たり枠外)

大分の左サイドが跳梁する中、鳥栖は再度交代カードを切り。
36分に仙頭→大畑へと交代し、大畑が左ウイングバックに入ると、配置も大幅転換。(小屋松がFWにシフトし、本田がFW→シャドーにシフト)
特に大分の左サイドをケアするという訳でも無い交代で、これが裏目となったのか。
尚も左サイド重視の攻撃を続ける大分、37分に左からのスローインで、下田からクロスが上がり。
そして中央で長沢がこのボールを捉え、強烈なヘディングシュートでネットを突き刺してゴール。
ようやくビハインドを跳ね返した大分。

直後に大分は、得点前から準備していた藤本・高畑を投入。(羽田・香川に交代、町田がシャドー→ボランチにシフト?)
そして自陣でボールを奪って大分の攻撃が始まると、入ったばかりの藤本が左サイドをドリブルで疾走。
中央の渡邊に出したのち、リターンを受けてエリア内左へ進入、さらに切り込んだ所に鳥栖・ファンソッコの足に掛かり。
倒れると笛が鳴り反則・PKを獲得と、鳥栖サイドの混乱に乗じて一気に逆転への道筋が生まれ、最後の架橋の役割を果たした藤本がこのPKを務めます。

しかしそれを遮断したのがGK朴。
藤本のゴール右へのシュートを読み切って左へ飛び、見事セーブしてゴールを割らせず。
直後の大分はCKから、渡邊がミドルシュートを放つも枠外となり、結局この好機はモノに出来ず仕舞いとなりました。

このPKの直前に、再度2枚替えを行っていた鳥栖。(松岡・山下→相良・ドゥンガ、樋口がボランチにシフト?)
ターゲットタイプのドゥンガを活かす攻撃を行わんとするも、やはり追い付かれた反動は大きく中々形を作れません。
一方の大分も、絶好の勝ち越しチャンスを逃したショックからパワーを失いつつあり、そのままATに突入し最終局面へ。(45分に大分は三竿→エンリケ・トレヴィザンに交代)

大分は藤本・高畑を活かし、先程と同様の左サイドアタックを仕掛けるも不発。
鳥栖は本田がボール奪取からエリア内右へロビングを入れると、走り込んだドゥンガが右足で合わせシュート。(GKポープがセーブ)
ドゥンガのフィニッシュシーンが生まれた事で、鳥栖に流れが傾き。
エドゥアルドが足を攣らせるという事態に陥りながらも、余力を振り絞って押し込む鳥栖。
中盤中央からフリーキックを得て、樋口の右へのロビングをドゥンガが折り返すと、中央の本田がジャンピングボレー。
しかしミートせずに不発となり、結局これが最後のフィニッシュ。
1-1のまま引き分けに終わりました。

是が非でも勝ち点3を得たかったのは大分の方で、この試合まで8得点(12試合)という攻撃力の低調ぶりはこの日も見受けられ。
後半から徐々に改善し、閉塞感を打ち破るゴールが生まれたものの、PK失敗が響いて勝ち越す事は出来ず。
まあそこまで一気に良化して勝ちを拾えるほど虫の良い話は無かった、という事で納得するしかないでしょう。

コメント
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