絵描き男の料理徒然草

香本博が厨房で考案した
短時間で出来るツマミや
お勧めの料理店・飲み屋など紹介。
纏わる話 開設200610

イナゴと野蜜

2007年04月07日 17時28分00秒 | 秩父のお勧めしまっせ料理店

生活のままならない絵描きにとって
絵の具代かせぎの仕事場の帰り道に
安くて美味しい居酒屋があるのは
なんとも嬉しいことだ。

なの花

これが店の名前で、
埼玉県秩父の大田のバス停『中大田』の真向かいにある。
鮮魚は、わざわざ朝早く高崎にまで行って仕入れをする。

先日、バスに乗り遅れ(なんと最終が夕方6時25分)
焼酎で一杯やっているとき
店のサービスで、マスターが
イナゴの佃煮を出してくれた。

聖書の中に
バプテストのヨハネの食べ物を紹介する
こんな記述がある。
『ヨハネは、らくだの毛の衣服を着け
皮の帯を腰に巻いていた。
その食べ物も、イナゴと野蜜だった。』

献身を表すバプテスマは
水に体を沈め、水から出る
新しく生まれることを意味する。

今ここに水の化合物があり
イナゴと野蜜ならぬ
イナゴの甘露煮があり
髭面の、皮ジャケットの男がいる。

象徴的に濁った社会の海に浸かっていて
自分は
自分の絵は
どれほどピュアな水の化合物(水彩画)を
産み出しているだろうか。


作品は『真綿の育み』個人所蔵
この地域(大田)を描いたもの





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