明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代
「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」 箱根ラリック美術館 チラシ表面
みなさまこんにちは
暑い日が続いておりますが、お元気でしょうか?
弊社スタッフは先日、打ち合わせで箱根ラリック美術館にお邪魔し、開催されていた「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」を鑑賞してまいりました
同館は、フランスの代表的なガラス工芸作家ルネ・ラリック(1860-1945)の宝飾品を含むガラス作品を所蔵している美術館です。ラリックの作品はもちろん、展示空間からも当時のアール・ヌーヴォーやアール・デコの雰囲気を存分に味わうことができます
そして、現在開催されている「明日への祈り展」は、ラリックの創作活動にも大きな影響を及ぼした20世紀の戦争と感染症がテーマとなっている展覧会でした。
第一次世界大戦真っ只中。戦時用品の製作を強いられ、作品をつくることが困難となっている頃、ラリックは国会などの要望を受けて、兵士や戦争孤児、また当時流行していた感染症である結核を患った人々のためにチャリティーイベント用のブローチやメダルを制作します。
丸や四角、十字の形をしたブローチとメダルには、兵士や看護師、女性や子供の姿が描かれており、その売り上げは困窮者へと寄付されました。
ラリックが手がけたブローチとメダルは、現在の赤い羽根共同募金のような役割を果たしていたのですね
また、アザミをモチーフにしたブローチも印象的でした。
フランスは普仏戦争に敗れた際、ロレーヌ地方をドイツに割譲したという歴史がありますが、そのロレーヌ地方を象徴する花こそアザミであり、ラリックはこの花をモチーフにした作品を多く制作しています。
アザミの花に見立てられた六角形のアメジストはとても透き通った紫色で、アザミ特有のトゲがたくさんある葉の部分もガラスで忠実に再現されており、その繊細な魅力に引き込まれました
また、象牙と金でできた二人の女性の半身像のブローチは、小さいサイズながらも輝きを放っており、女性たちの穏やかな表情がとても神秘的で美しかったです
「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」はラリックの知られざる一面を垣間見ることのできる貴重な機会となっております
11月27日まで開催中ですので、ぜひみなさまも箱根ラリック美術館を訪ねてみてください
箱根ラリック美術館
●会期 2022年3月19日(土) 〜 11月27日(日)
●開館時間 9:00 〜 16:00(入館は15:30まで)
●休館日 毎月第3木曜日(ただし8月は無休)
●入館料 大人1,500円/大学生・高校生・シニア(65歳以上)1,300円/中学生・小学生800円
●住所 〒250-0631 神奈川県足柄下群箱根町仙石原186-1
●電話番号 0460-84-2255
●アクセス
<小田急ロマンスカー・電車・バスをご利用の場合>
◆箱根登山鉄道「箱根湯本駅」より、箱根登山バス「湖尻・桃源台」行きにて約30分「仙石案内所前」下車すぐ
◆新幹線・JR「小田原駅」より、箱根登山バス「湖尻・桃源台」行きにて約45分「仙石案内所前」下車すぐ
◆ 小田急箱根高速バス「新宿駅」より約120分「箱根仙石案内所」下車すぐ
◆小田急箱根高速バス 羽田線
「羽田空港」→「横浜駅」→「御殿場駅」→「箱根仙石案内所」
「羽田空港」よりおよそ150~165分。「箱根仙石案内所」下車すぐ
<お車をご利用の場合>
◆東名御殿場I.C.より乙女峠経由、仙石原まで約20分
●HP http://www.lalique-museum.com/