アートインプレッション

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岡山県立美術館 出品作品のご紹介

2014-01-21 12:17:29 | 印象派の陶磁器
フランス印象派の陶磁器1866-1886 展
岡山県立美術館 出品作品のご紹介



岡山県立美術館では、印象派の陶磁器と同時代の絵画を比較鑑賞するため、国内美術館所蔵の絵画10点を特別出品しています。
なかなか一緒に観る機会の少ない印象派の陶磁器と絵画。どちらが上手いというよりも、当時の職人たちが印象派絵画の筆致を表現するために試行錯誤した軌跡を強く実感することができます。


《花と果物、ワイン容れのある静物》 アンリ・ファンタン=ラトゥール 1865年 国立西洋美術館蔵


アンリ・ファンタン=ラトゥールは、印象派の陶磁器が制作されていた当時、静物画や集団肖像画における洗練された描写・表現力が高く評価され、サロン等で活躍するとともに印象派の画家たちとも親しく交流していました。
展覧会場では、特に画面中央に描かれた花の描写と、後に登場する印象派タッチの陶磁器の描写に注目です。両者の類似点はもちろん、陶磁器ならではの荒々しさとアンリ・ファンタン=ラトゥールの緻密な表現がコントラストとなって、両者の違いをより一層楽しむことができます。


《バルボティーヌ 薔薇図花瓶》 アビランド社 オートゥイユ工房 エドゥアール・ジラール(デザイン)
1876-1883年 Y. &L. ダルビス蔵


一方、上の作品では「バルボティーヌ」という、テラコッタの上から泥しょう(スリップ)を掛けて装飾し、「ちょうど画家がキャンヴァスに絵を描くように」絵付けの色化粧土を施す技法が使われています。当時はこの製法が正確にはいったいどういうものなのか、知るすべもないと言われるほど斬新で複雑なアイディアでした。
絵の具のようにパレットで前もって色を混ぜることができないため、絵付けを施した後もう1度焼き、釉薬をかけ、さらに高温で焼くなど、色彩の「魅惑的な調和」と花瓶に不可欠な「耐水性」を得るために、沢山の実験と工程が繰り返されていたのです。


同作品 (部分)


近づいてみると、前もって色を混ぜることができなかったとうことが信じられないくらい、精巧な絵付けが施されています。

展覧会にいらした際には是非、絵画と陶磁器の両方をじっくりとお楽しみください。
特に絵画作品は岡山県立美術館でしか出品されないものもありますので、お見逃しなく!!




岡山県立美術館
■徒歩
JR岡山駅から徒歩15分
■路面電車
岡山駅前電停1番乗り場より東山行「城下」下車徒歩3分
■岡電バス
岡山駅バスターミナル1番乗り場より藤原団地行「天神町」下車すぐ
■宇野バス
岡山駅バスターミナル11番乗り場より四脚神(しのごぜ)行or瀬戸駅行「表町入り口」下車徒歩3分


詳しくは岡山県立美術館交通情報をご覧下さい。

岡山県立美術館公式ホームページ (hhttp://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kenbi/)







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