金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【大相撲】 ガチンコ相撲と力士の怪我 本場所日程の見直しを!

2021-02-03 06:54:15 | 大相撲

 昨日に続いて、大相撲がテーマです。

 先場所はコロナ禍もあって、大量の休場者が出ました。最初から横綱が不在の場所でしたし、大関の成績も今一つで、結果として平幕優勝を許したことから、場所後には、特に上位陣に対する批判が多くなされたのが印象的でした。しかし、こうした現象は、無気力相撲が根絶されて、すべてガチンコ相撲になってくれたことで、大相撲の別の課題が浮き彫りになったと私は考えています。

 歴史を振り返ると、昭和の終わりころから、大相撲力士の大型化が進みます。ハワイ出身や欧州出身の力士が増えたこともありますが、お米中心から肉魚のタンパク質中心へのチャンコ事情の変化も大きかったと思います。

 また、今は当たり前と考えている、「年6場所制、1場所15日制」というのは、1958年に定着した大相撲日程。その前は年4場所制だったり、明治時代には年2場所制で1場所11日制だったりで、大相撲人気とともに、徐々に開催日程が過密化した流れがありました。

 力士の大型化と本場所日程の過密化の中で、力士たちは怪我との闘いに直面します。力士にとって、怪我による休場は、収入減少に直結する大事ですから、怪我を避けるように、また怪我をした時には、無理をしないで済むように、自然な流れとして「星の貸し借り」「星の売買」が始まります。しかし、本質的には、過密化した本場所日程を大胆に改善する必要があるのに、それは観客収入・放送収入の減少に繋がるため、むしろ本質的課題を放置して、「無気力相撲」という歪みで解決する道へ入ってしまいました。

 ようやく、この「無気力相撲」の根絶が成った今、次に取り組むべき課題は、本場所日程過密化の解消。すなわち、例えば、年6場所制を年4場所制へ戻す、あるいは1場所15日制を11日制へ短縮するなど、開催日程を縮小して力士の負担を減らすこと。もちろん、地方巡業日程の見直しなども効果があると思います。

 コロナ禍で収入減少となっている相撲協会からすると難しい判断だと思いますが、大相撲のサステナビリティからは即、検討開始すべきテーマだと考えます。


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