金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【日経平均株価が過去最大の下げ】 パニック売りが殺到中! でも冷静に歴史を振返ると・・

2024-08-05 17:18:15 | 金融マーケット

 

 8月5日(月)の日経平均株価は、先週末比▲4451円安の31458円で引け、1日の下げ幅としては1987年10月のブラックマンデー翌日の下げ幅を超える史上最大の下げとなりました。7月11日(木)につけた史上最高値42224円から見ても、10000円以上の下落幅となり、下落率でも25%超となっていますから、すでに歴史的な急落が起きてしまったと言えます。

 なお金融ニュースでは、下落のトリガーについて、①米国景気後退懸念②予想より早い日銀の利上げ③為替相場の反転、などを挙げて報じていますが、本格的な「ガラ」=「急落局面」の経験に乏しい投資家によるパニック的な売りが、この下落局面を加速させたことは間違いないようです。

 

 ちなみに、過去の「ガラ」を振り返ると、本格的・長期的な株価低迷局面を生む「ガラ」は、実体経済で「資金繰り悪化」が急速に進んでいる時であります。直近では、2008年のリーマンショックが典型例です。あの時は、欧米の大手金融機関の殆どが資金繰りピンチになるほど、各種金融商品の中身がボロボロになっていました。日本においては1964年の証券不況。山一證券に日銀特融が為された時ですが、この時も証券会社の財務内容が急速に悪化して、証券市場を司る最大手の証券会社が資金繰り問題で追い込まれるという事態になっていました。

 一方で、実体経済に問題はないのに、テクニカルな理由で「パニック売り」が市場を混乱させた事例が、1987年の米国ブラックマンデー。この時は「ポートフォリオ・インシュアランス」という金融商品に組み込まれた「プログラム取引」が、株価の下げ局面に加速度的に売りを浴びせたことによって偶発的に発生した「ガラ」でありました。市場の混乱は、そのあと3か月から半年くらいは続きましたが、結局は「プログラム取引規制」を施すことで市場は正常化していきました。

 

 今回の「ガラ」は、どうも後者の範疇に入る気がいたします。

 投資家の皆さんには、いったん冷静になることをお勧めいたします。

 

 


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【重賞回顧】 エルムS・レパードS

2024-08-05 00:02:31 | 競馬

 

 まずは札幌のエルムS勝ったのは、5歳牡馬のエスポワールシチー産駒ペイシャエス。好スタートから5番手追走を選択。逃げたミトノオーの前半1000mのラップは1分1秒2と平均ペースに。直線に入るとまず、2番手からドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデが先頭に立ちます。これをペイシャエスとドレフォン産駒テーオードレフォンの2頭が追いかけ、そのうちペイシャエスが鋭く伸び、ゴール手前でクビ差抜け出して勝利。ダート稍重の勝ちタイムは1分44秒0。2着にはドゥラエレーデ、1馬身1/4差の3着にテーオードレフォン、2馬身1/2差の4着には、最後方から外を追い込んできたワールドエース産駒シルトプレ

 勝ったペイシャエスは、地方重賞も合わせてこれが重賞3勝目。5番人気と評価を落としていましたが、実績馬らしく地力の高さを見せてくれました。好スタートから無理に前の位置を取らず、5番手で脚を溜めた横山和生騎手の好判断が勝因でしょう。

 2着ドゥラエレーデは、1番人気として勝ちにいってのクビ差2着ですから止む無しの内容3着テーオードレフォンも、3番手からの競馬で力を見せています惜しかったのは、最後方待機から外を回して4着まで追い込んできたホッカイドウ競馬のシルトプレ。もう少し流れる展開ならば、勝ち負けになっていたと思います。

 

 

 そして新潟のレパードS勝ったのは、1番人気のドレフォン産駒ミッキーファイト。好スタートから3番手追走へ。逃げたブルーサンの前半1000mのラップは1分0秒9と流れる展開に。直線に入るとまず、2番手からヘニーヒューズ産駒サトノフェニックスが先頭に立ちます。さらに、その外からミッキーファイトが並びかけて、残り100mのところで交わして、そのまま1馬身差で快勝。ダート良の勝ちタイムは1分51秒2。2着サトノフェニックスから3馬身差の3着には、中団後方から追い込んできたジャスタウェイ産駒ミッキークレスト、1馬身1/2差の4着には、5番手から差してきたニューイヤーズデイ産駒バロンドール

 勝ったミッキーファイトは、嬉しい重賞初勝利これで本番のジャパンダートクラシックへ堂々と乗り込むことができます。3歳ダート路線の頂点に立つフォーエバーヤング、国内路線で大将格に座るラムジェットとサトノエピック。これらに挑戦状を叩きつけて決戦に向かいます。本番は10月2日の大井競馬場。大変楽しみであります。

 2着のサトノフェニックスも見せ場十分の内容でした。2着の賞金加算で、本番のジャパンダートクラシックへの出走権が得られれば、この馬も面白い存在になると思います。3着ミッキークレスト、4着バロンドールも力を見せてくれましたが、2着から3馬身+1馬身1/2と差がついていますので、あらためて出直しというところでしょう。

 

 


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