金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【ハマス最高指導者暗殺】 イスラエルから米国への事前通知なし? 中東情勢の大転換点か⁉

2024-08-03 03:12:39 | 金融マーケット

 衝撃的なニュースでありました。

 ガザ地区で戦闘を続けるイスラム組織「ハマス」の最高指導者ハニヤ氏が現地7月31日、イランの首都テヘランにある住宅で就寝中にイスラエルの攻撃により殺害されたとのこと。中東の複数メディアが報じています。

 ハニヤ氏は、イランの新しい大統領の宣誓式に出席するためイランに訪問している最中、イスラエルの精密誘導ミサイルによる攻撃を受けたらしい。当然ながらハマスはもちろん、自国を攻撃されたイランも、イスラエルへの報復措置を強く宣言しています。

 

 ただ、このニュースで最も気になったのが、米国のブリンケン国務長官「知らなかったことであり、関与していない」と発表したこと。このような発表を米国がわざわざ行うのは珍しいことなので、イスラエルから米国への事前通知が本当に無かった可能性があります。

 中東情勢では、常に米国はイスラエルを擁護する立場であり、この関係はまず揺るがないものだからこそ、こうした衝撃的で決定的な行動については「事前通知」が大前提のはず。それが為されなかったとすれば、中東情勢にとって大きな転換点になると思います。

 もちろん「事前通知」はなされた上で、「米国は知らなかったことにする」としらばっくれている可能性も大でありますが、現在の米国の民主党政権は、バイデン大統領が事実上レイムダック状態で、ハリス副大統領は急な選挙戦で手一杯でありますから、実質的に米政権は「機能していない」とイスラエルが判断して、事後通知に留めた可能性もあります。

 

 イスラエルの暴走と孤立化、それがトリガーとなって中東で戦乱が拡大するというのが最悪のシナリオ中東に火がつけば、イランとロシアにも火がつきます。そうなれば、欧州大陸が「局地的なウクライナ紛争」から「中東と東欧に跨る広域大戦」へ拡大する可能性が濃厚となり、もうそうなると、これを止めるパワーを持った国は現時点で世界には存在しません

 

 嫌な時代が、刻々と近づいている気がしてなりません・・

 

 


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