金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【世代別リーディングサイヤー】 参考までに、日本ダービー以降まで追いかけてみると・・

2023-04-21 05:07:45 | 競馬

 昨日、中間報告としてお示しした「2020年生まれ 世代別リーディングサイヤー」は、「2歳リーディングサイヤー」の延長戦として、新馬戦開始から日本ダービーまでの1年間における「世代別リーディングサイヤー」を見ることで、種牡馬の真の勢いや、リアルタイムの種牡馬成績を正確に測ろうという試みであります。

 

 単純な「リーディングサイヤー成績」というのは、当然ながら、産駒の世代が多く重なっているベテラン種牡馬の方が有利になります。一方「世代別リーディングサイヤー」は、その世代だけの成績になりますので、ベテランだろうが、新種牡馬だろうが、公平に成績を比べることが出来る指標となります。

 また「2歳リーディングサイヤー」だけだと、2歳戦に強い早熟タイプの種牡馬が有利になりますが、日本ダービーまでの1年間で比較する「世代別リーディングサイヤー」になると、高額賞金のクラシックレースを含む競争になりますので、より種牡馬としての力量がハッキリ出てくることになります。

 ちなみに、昨年の「2019年生まれ 世代別リーディングサイヤー(日本ダービー当日まで)」の順位は以下のとおりで、常勝だった種牡馬ディープインパクトが遂に3位に陥落するという歴史的な年となりました。常勝ディープインパクトに引導を渡したのはドゥラメンテでありました。

 

第1位 ドゥラメンテ    勝利数68勝 AEI 1.61 賞金11億93百万円

第2位 ロードカナロア   勝利数77勝 AEI 1.37 賞金10億75百万円

第3位 ディープインパクト 勝利数64勝 AEI 2.46 賞金10億51百万円

第4位 ハーツクライ    勝利数48勝 AEI 2.38 賞金10億17百万円

第5位 ドレフォン     勝利数62勝 AEI 1.72 賞金8億78百万円

第6位 エピファネイア   勝利数46勝 AEI 1.47 賞金7億57百万円

第7位 ハービンジャー   勝利数40勝 AEI 1.34 賞金6億88百万円

第8位 ダイワメジャー   勝利数38勝 AEI 1.90 賞金6億12百万円

第9位 キズナ       勝利数40勝 AEI 1.38 賞金5億72百万円

第10位 キタサンブラック  勝利数34勝 AEI 1.67 賞金5億48百万円

 

 ところで、同じ「2019年生まれ 世代別サイヤーランキング」約1年経った直近までの順位を見たら、どう変化しているでしょうか? 以下は、「2019年生まれ 世代別サイヤーランキング(2023年4月16日現在)」の順位表です。

 

第1位 ディープインパクト 勝利数120勝 AEI 2.63 賞金23億71百万円

第2位 ドゥラメンテ    勝利数120勝 AEI 1.40 賞金21億70百万円

第3位 ロードカナロア   勝利数133勝 AEI 1.29 賞金21億04百万円

第4位 キタサンブラック  勝利数071勝 AEI 2.48 賞金17億35百万円

第5位 ドレフォン     勝利数112勝 AEI 1.64 賞金16億88百万円

第6位 ハーツクライ    勝利数073勝 AEI 1.90 賞金16億61百万円

第7位 キズナ       勝利数090勝 AEI 1.61 賞金14億06百万円

第8位 ダイワメジャー   勝利数065勝 AEI 1.96 賞金12億83百万円

第9位 エピファネイア   勝利数072勝 AEI 1.13 賞金12億07百万円

第10位 モーリス      勝利数078勝 AEI 0.93 賞金11億59百万円

 

 基本的には、日本ダービーまでの成績順位と、そこから1年間過ぎた成績順位に大きな変化はありません。ただし、さすがにトップはディープインパクトが奪還しています。真の種牡馬の力を示すAEIもダントツの2.63。これは、三冠ラストの菊花賞アスクビクターモアが制したこと、そして春のクラシックに間に合わなかった、プログノーシスルージュスティリアサリエラなどが連勝を重ねたのも大きかったと思います。

 またキタサンブラック第4位に躍進していますが、これもイクイノックス天皇賞秋有馬記念を制したことが寄与。さらに、キタサンブラック産駒全般が晩成型であることも影響しているようです。なお、こちらもAEIが2.48と高水準2位ドゥラメンテのAEI1.40、3位ロードカナロアのAEI1.29と比較しても、キタサンブラックの種牡馬としての地力が光っている証左と言えます。

 一方で気になるのは、エピファネイアが順位を落としていること。2歳戦や3歳クラシックまでは勝ち数が多いのですが、3歳冬から4歳以上になると伸び悩む傾向が、この世代にも出始めています。AEIも1.13と低水準に落ちてしまっています。

 

 このあたりの傾向は、別の世代のサイヤーランキングの推移を見ることで確認してみましょう。それはまた別機会で!

 


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