表題の「2020年生まれ 世代別サイヤーランキング」とは、大激戦だった2022年のJRA2歳リーディングサイヤー争いの続きであります。すなわち、昨年のダービー翌週から始まるJRA新馬戦から、今年のダービー当日までの3歳戦すべてにおける種牡馬成績ランキングを指します。
一世代だけの比較ですから、ベテランの種牡馬も、新種牡馬も、基本は同じ条件での比較になりますので、今後の種牡馬トレンドを見ていく上、旬な指標になるもの。
2023年4月16日現在の途中経過ではありますが、現状のランキングを見てみましょう。
第1位 ドゥラメンテ 勝利数36勝 AEI 2.26 賞金8億58百万円
第2位 キタサンブラック 勝利数29勝 AEI 2.65 賞金7億08百万円
第3位 エピファネイア 勝利数51勝 AEI 1.31 賞金6億41百万円
第4位 ルーラーシップ 勝利数38勝 AEI 1.42 賞金6億00百万円
第5位 ロードカナロア 勝利数39勝 AEI 1.08 賞金5億93百万円
第6位 ハービンジャー 勝利数33勝 AEI 1.25 賞金5億66百万円
第7位 シルバーステート 勝利数30勝 AEI 1.86 賞金5億32百万円
第8位 モーリス 勝利数36勝 AEI 1.22 賞金5億12百万円
第9位 ハーツクライ 勝利数33勝 AEI 1.25 賞金5億07百万円
第10位 キズナ 勝利数39勝 AEI 1.47 賞金4億62百万円
ちなみに、昨年暮れまでの2歳リーディングサイヤーランキングは以下のとおりでした。
第1位 ドゥラメンテ 勝利数24勝 AEI 2.28 賞金4億11百万円
第2位 エピファネイア 勝利数35勝 AEI 1.52 賞金4億10百万円
第3位 ルーラーシップ 勝利数19勝 AEI 1.57 賞金3億50百万円
第4位 ハーツクライ 勝利数22勝 AEI 1.33 賞金2億87百万円
第5位 ロードカナロア 勝利数19勝 AEI 1.06 賞金2億61百万円
第6位 モーリス 勝利数23勝 AEI 1.10 賞金2億61百万円
第7位 ジャスタウェイ 勝利数22勝 AEI 1.31 賞金2億57百万円
第8位 キズナ 勝利数20勝 AEI 1.33 賞金2億26百万円
第9位 ハービンジャー 勝利数18勝 AEI 1.05 賞金2億25百万円
第10位 ヘニーヒューズ 勝利数20勝 AEI 1.71 賞金2億21百万円
昨年末に第1位だったドゥラメンテと第2位だったエピファネイアの差は僅か60万円ほどでしたが、皐月賞終了時点では、2億円以上に開きました。これは、桜花賞を勝ったリバティアイランドなど、産駒の重賞勝ちの差が原因であります。この世代のドゥラメンテ産駒は、3頭が計5勝も重賞勝ちを収めているのに対して、エピファネイア産駒の重賞勝ちは0。
そして、皐月賞で産駒ソールオリエンスが勝ったキタサンブラックが圏外から第2位へ大躍進。キタサンブラックとドゥラメンテの首位争いは、そのままソールオリエンスのダービー制覇およびリバティアイランドのオークス制覇が成るか否かで決まる気が致します。何と言っても、オークスの優勝賞金は1億5千万円であるのに対して、日本ダービーの優勝賞金は3億円。キタサンブラックの一発逆転劇も有り得るということ。
なお年末段階では、勢いがあったルーラーシップですが、ここへ来て、朝日杯FS勝ち馬のドルチェモアがニュージーランドTでまさかの7着となるなど、やや足踏み。NHKマイルCへ向けて巻き返したいところ。
このランキングは、一応、日本ダービー終了当日時点までで順位を決定します。ドゥラメンテの2連覇の可能性が大きいとは思いますが、何と言っても、日本ダービーやオークスの1着賞金、入着賞金額が大きいので、最後まで接戦になることもあり得ます。
現役時代もライバル同士だったドゥラメンテとキタサンブラック。この激闘を制するのはどちらの種牡馬でありましょうか⁉