先週、WHOから公表された新変異株オミクロンの存在ですが、さっそく、ファイザーとモデルナの2社がオミクロンのDNA解析を開始したそうです。
ご案内のとおり、この2社のコロナワクチンは、mRNAワクチンといって、ウイルスのDNA解析をベースに作成される新たな技術によるもの。その前提として、既存のコロナウイルスのDNAについては、どの部分がどのような特質に影響するかなど、既に相当部分を把握できているため、新変異株であるオミクロンのDNA解析が完了すると、どの部分がどう変わったかが明確になり、すなわち、デルタ株に比べて、どの程度のリスクが、どの特性に現れるかが、科学的に把握できるということになります。
では、このDNA解析にどのくらいの時間がかかるのか?
概ね2週間だそうです!
ちなみに、オミクロンの発生を受けて、早速イスラエルが、国外からの入国および国外への出国を2週間禁止という措置を執りましたが、この2週間という根拠も、ファイザー社のDNA解析結果が出るまでの期間を想定して決めたようです。さすが、イスラエルは危機管理のネットワークがきちんと整備されていますね。
したがって、ここからの2週間は、マスコミから様々な情報が流されると思いますが、あまり右往左往せずに、2週間後にファイザーあるいはモデルナから発表される内容に注目する必要があります。今のワクチンで、ある程度のリスクマネージが出来るかどうかも、そこで判ることになります。
株式市場は、デマに近い情報で乱高下を繰り返していますが、個人投資家の皆さんは、あと2週間は冷静に待っていた方が良さそうです。
【補】ところで、我が国の対応ですが、「取急ぎ、1か月間は海外からの外国人の入国を禁止」という措置を執りました。しかし、邦人の帰国はOKですし、その他にも抜け穴が多いので、恐らくオミクロンの侵入を止めることは難しいでしょう。しかも、「とりあえず1か月禁止」という期間の決め方は、ファイザーやモデルナとのネットワークが整備されていないことを露呈しています。
今春のワクチン入手の時も、河野大臣の個人プレーに依るところが大きかったと言われており、国と国とのネットワークではありませんでした。国としての危機管理レベルは、相変わらず、イマイチであります。