昨夜はずっと「将棋連盟Live」で中継を見ておりましたが、凄い闘いでした。終始、広瀬竜王が主導権を握る展開でしたが、終盤で竜王にミスが出たところを藤井聡太七段が見逃さず、そのまま勝ち切るか‥と思っていたら、何と痛恨の▲6八歩! この手で、王将位への挑戦権が、藤井七段の手から滑り落ちてしまいました。
とは言え、このメンバー相手に4勝2敗でリーグに残ったことは、素晴らしいの一言。もっともっと強くなって、勝ち切れる将棋指しになりましょう。あの、豊島名人だって、本格化したのは27歳ですから。藤井聡太七段には、まだまだ時間はたっぷり残っています。
それよりも、本件でビックリは、マスコミによる報道合戦です。藤井七段が負けたという事実が、今朝のNHKをはじめ、民放各局の最初のニュースで報じられておりました。史上最年少でのタイトル挑戦成るか? という特異なテーマがあったにせよ、タイトル戦でもない、挑戦者決定リーグがここまで注目されたこと自体が、将棋界にとってビッグなイベントとなりました。
ちなみに、待ち構えていた渡辺王将の言葉も良かった。「気持ちの準備は出来ていました」とのこと。藤井聡太という新時代の旗手が、現役最強の渡辺三冠と激突するのでは? というファンの期待とは別に、挑戦を受ける王者にしても、特別な思いで待っていたということなのでしょう。この両者の激突は、また別機会に譲った形になりましたが、快進撃を続ける渡辺三冠の闘いぶりを見る意味でも、来年初からの王将戦が楽しみになりました。