2020年のトウキョウオリンピック開会式と閉会式の演出に、和泉流狂言師が任命されたと云ふ。
それについて某人賞賛して曰く、
「狂言は、ドリフのコントみたいなもの」
……某人、狂言をちゃんと観たことがないな。 . . . 本文を読む
久しぶりに、住まひから歩いて二十分強の、“野外稽古場”へ赴く。
木の許には、いつの間にやら花壇が整備されて、優しい風情となってゐる。
先日に「猩々」を舞ひ果(おほ)せたあとは、今度は「駿河天人」が約二ヶ月後に控へてゐる。
https://paradise.dance-yokohama.jp/program/
「稽古は嘘をつかない」
或る謡曲仕舞の愛好者が、とてもいいことを言ってゐた。
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千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館で、企画展示「ニッポンおみやげ博物誌」展を見る。
その土地の宣伝媒体でもある、“おみやげ”──
しかし価値は、外装のみにある。
中身は、どこの土地も同じ。
また、もらって嬉しいやうで、困惑するモノでもある、おみやげ。
「こんなのいただいても……」
あげた側の好意の押し付けともなりかねない、なかなか厄介なしろもの。
私は貰ふのも、あげるのも、好きで . . . 本文を読む
横浜市南区吉野町の吉野町市民プラザで開催中のイベント内において、手猿楽の「猩々」を舞ふ。
ちゃうど野外の夏祭りを屋内に移した形態のイベントで、会場のホールやロビーには手作り品を持ち寄った出店が並び、親子連れで賑わってゐる──
そんな一画に設けられた舞台での披露。
開始に合はせて椅子に座る人もいれば、舞台には全く無関心で談笑してゐる人──
お祭り会場と云ふ、多種多様な内容や人々が . . . 本文を読む
“こまめな水分補給”なみに、こまめに台風情報を見る一日。
夕焼け空を眺めて、
「これで本当に台風が来るのだらうか……」
と、来ないでほしいことを願ひながら、明日の支度をする。
明日は会場が屋内にて候へども、朝の段階で交通機関が止まった場合は、延期順延ナシの中止とのことで、その時はその時だと、半ば仕方なしで肚をくくる。
http://yoshinoplaza./
明日の荒天を嘆くは . . . 本文を読む
満月の夜空、といふにはいくらか早い時刻に、向かふの空で花火があがる。
今週末に予定されてゐる都内の花火大会などの催しは、まるでその時を狙ひ澄ましたかやうに発生した台風によって、開催が微妙なものになってゐる。
私も、その余計な悪天候に溜息をつかされてゐる一人なり。
http://yoshinoplaza.jp/
ちゃうど舞台で「猩々」を舞ふ時刻に、雨風が強まるらしい。
もっとも屋内での披 . . . 本文を読む
手猿楽のための資料を、ネット通販を利用して手に入れる。
古ゐ資料ゆゑ、我が足を駆使して探し歩くのが本来なれど、「災害」と政府も認めたこの殺人炎暑におゐては、“それも時と場合による”。
さうしたときには臨機応変に、文明の利器を使ってみるも、また一興なるか。
──とは言ふものの、現物を手に取ることが出来ないぶん、果たしてそれが状態の良い品かどうか、先方を信用するしかないのがストレスではある。
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熊谷と青梅で気温が40°Cを超えた今日、日本國某所の街角で、電子端末を凝視するオトナの一團を見る。
会話の様子から、例の“バケモノ捕獲ゲーム”に興じてゐる面々らしい。
少し離れたところでは、リュックを背負ったそのものズバリな老爺が独り、道に背中を向けて、同じことをしてゐる。
子供(ジャリ)ならともかく、分別ある“はず”の年代が、この危険な炎暑の下でなにを太平楽な、と情けなくなる。
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午前中、用事があって玄関を出た瞬間、昨日とは明らかに異質な熱気に、
「これは早く帰らう……」
と顔をしかめる。
いつもならだんだんと混んでくる駅前行きの路線バスも、今日はさすがにガラガラだ。
そして駅前も、人の姿が少ないやうに映る。
正午前に用事を済ませ、逃げるやうにして帰宅すると、窓とカーテンを閉めて熱光を遮り、冷房をつける。
我を張って冷房を拒否した老人が悉く死亡することには、私 . . . 本文を読む
今日もしっかりと盛夏の空に、熱い危ないばかりも癪なこと、なにかこの季節らしいことをしてやらうと、久々の江の島見物を思ひ立つ。
江の島には藝能の神様──辨財天様がおわします。
今夏は手猿楽を二度披露する機会を控へてゐることでもあり、
http://yoshinoplaza.jp
https://paradise.dance-yokohama.jp/
その無事を祈願すると、
稚児 . . . 本文を読む
先週にイベントの説明会が行なはれた会場で、今日は居所合せが行はるる。
かういふイベントの場合、当日の開演前に数分間だけさういふ時間が設けられるか、或ひは一切なしのぶっつけ本番が常なので、今回の企画のやうに別にリハーサル日を設け、しかも持ち時間を数十分間も取ってくれる気遣ひは、とてもありがたゐ。
装束はたいへんに貴重品なので今日は着けず、実際の舞台の感覚を体得しておくために面(おもて)だけは . . . 本文を読む
常田富士男さんの逝去を知る。
子どもの頃よく見てゐた「まんが日本昔ばなし」の語りもさることながら、市川崑監督の“金田一耕助シリーズ”にも常連で出演し、昨日も触れた「天河伝説殺人事件」では天川村の駐在役で出演、いかにも田舎臭いお巡りさんを好演してゐた。
今夏は有名人の訃報が続くなぁと思ってゐると、熱中症で死亡した人の報が今日もあり、そして2020年オリンピックでは、この異常な暑さを受けて競技開始 . . . 本文を読む
岐阜県多治見市で気温が40°Cに達し、都内のミストもけっきょく気休めにすぎない今日、劇団四季創立者の一人だった浅利慶太氏が亡くなったことを知る。
日本人によるミュージカルといふものが好きではない私は、故人が二代目市川左團次の縁者であり、ゆゑに生前は劇団員たちに二代目左團次論をよく語って聴かせてゐたらしいことを、元劇団員といふ人から聞いたことがあるほかは、知識も関心もない。
それより驚き、かつ . . . 本文を読む
これはもはや暑いではない、『熱い』だ……。
往来の人々の、茹で上がったやうな顔を見て、事の異常さを思ふ。
愛知県では小学児童が熱中症で亡くなり、中国地方で災害復旧作業にあたってゐる自衛隊員たちですらも、体調不良を訴へてゐると云ふ。
ラジオをつけると、
「小まめに水分を摂り、また風通しの良い日陰に入り、不要不急の外出は控へませう」
と注意を呼び掛けてゐるが、平日の昼間にそんなことを実行 . . . 本文を読む
東京では午前のうちに30°Cへ達し、岐阜県では最高気温が39.3°Сまで昇り、「命を守る対策を」と、とてもただ事ではない呼び掛けがなされた今日、毎年初夏に私の目を楽しませてくれるご近所の藤が、再び花を付けてゐることに気が付く。
たしか十年ほど昔の猛暑のときも、藤棚の藤が二度目の開花をして、驚いたことがあった。
そしてこの“熱さ”にもかかわらず、我が町では相変わらず鶯が啼いてゐるᦀ . . . 本文を読む