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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

白浪のここに寄するや江の島の。

2018-07-21 19:37:34 | 浮世見聞記
今日もしっかりと盛夏の空に、熱い危ないばかりも癪なこと、なにかこの季節らしいことをしてやらうと、久々の江の島見物を思ひ立つ。


江の島には藝能の神様──辨財天様がおわします。

今夏は手猿楽を二度披露する機会を控へてゐることでもあり、

http://yoshinoplaza.jp

https://paradise.dance-yokohama.jp/


その無事を祈願すると、




稚児ヶ淵の岩場まで足を伸ばす。

山中の旧宿場のやうな風情の“山二つ”を過ぎ、



奥津宮の前で左に折れて食事処あたりから急階段を下ると、いっぺんに視界がひらけて、波が岩に激しく砕ける光景が飛び込んでくる。



岩山に石灯籠が建つそこが稚児ヶ淵、潮風が強く吹き付けるなかをさらに進んで岩場に降り立つと、目の前には往年の東映のオープニングのやうな光景が広がる。



背後の岩壁には沿ふやうにして、江の島岩屋への連絡橋が架けられてゐるが、



その岩壁にはかつての遊歩道の跡らしきが残り、私はさういったものに、つひ心が惹かるる。

岩屋の入口近くの、もぎ取れたやうに寸断された階段に思はず目を奪はれるが、



これは昨年十月に上陸した台風の爪痕とのこと。

このたびの西日本豪雨のことを思ひ出し、俄かに身が引き締まる。



江の島詣でのあとは鎌倉に出、鶴岡八幡宮まで来ると、石段下の舞殿では祝言が行はれており、



そこで雅楽の生演奏を聴ける幸せにあずかる。





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