迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

御魂をしのぶ。

2018-07-13 23:59:04 | 浮世見聞記
“陽射し”とはよく言ったもの、朝から刺すやうな陽の光りに当てられ、全身から噴き出す汗に、水分の補給も追ひつかない有様。 陽が落ちる頃になってやうやく歩く気持ちを取り戻し、住まひ近くまで来て空をふり仰げば、 不思議な色に染まってゐるを見て、しばし足を留める。 早く部屋に帰ってシャワーを浴びやう──と、再び前を向ひて歩き出したとき、今は亡き先輩のことを、ふと思ひ出した。 その先輩とは、 . . . 本文を読む
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