横浜の関内ホールで、「ザ・ニュースペーパー ライブ 2013」を観る。
TPP問題などを主軸に、被災地福島の慰問レポートも織り込んだ二時間のプログラム。
後半には“さる高貴なお方”の一家まで登場し、「そこまで手を拡げるか…」と、はじめはちょっと引いたけれど、あくまでも平民レベルでの視点によるコントに仕立て上げられていて、なにやらホッとした思い。
そのへんのスリル感(?)も、際物コントの . . . 本文を読む
「幽霊・妖怪画大全集」展を見に、横浜のそごう美術館へ行く。
幽霊とは、人間が心の奥底に押し込めた後ろ暗い気持ちが、無意識のうちに漂い出てひとつの形となり、本人の前へ現れたもの―
絵師たちが趣向を凝らして揮った恨めしげな眼差しを見つめていると、そのように思えてくる。
つまり、幽霊に怯えるということは、じつは自分自身の心に怯えていることでもあるのだ。
そして、擬人化した蝦蟇蛙の化け . . . 本文を読む
ほんの一瞬でもいい。
手を休めて、いまは亡き方々を悼む。
今日は、そういう日だ。
静かに、
静かに、
おもう。
今日は、そういう日だ。
難を逃れんと川へ飛び込み、命を落とされた方々へ灯籠を捧げ、
静かに、
静かに、
掌を合わせる。
今日は、そういう日だ。
地方の川辺で催された花火大会の会場で、屋台のガスボンベが爆発する事故があったらしい。
湖のほとりで催 . . . 本文を読む
都内のデパートで毎年夏に開催される、大古書市を覗いてみた。
いつもなら催事場いっぱいに参加店舗が並び、巡っているうちに立ち疲れがするほどなのに、今年は3/2程度の出店数。
余ったスペースでは、まるで穴埋めのように、子供を対象にしたほかのイベントが行われていた。
美味しいからこそ通っていたラーメン屋が、ある時から味が変わってしまい、
「もうここも終わったな…」
と、縁切り時を悟るのにも . . . 本文を読む
銀座八丁目の金春通りで行われた路上能―「能楽金春祭り」を観る。
能を一曲上演するのではなく、金春流に由縁ある奈良の興福寺や春日大社で行われている奉納神事をダイジェストにした構成で、毎年この場所にて執り行われているもの。
江戸時代には金春太夫の拝領屋敷があったと云うこの場所も、現在では言わずと知れた“夜の店”が軒を連ねる歓楽街。
そんな俗世を象徴したネオンの煌めくなか、神事曲「弓矢 . . . 本文を読む
銀座で行なわれた、金春流宗家の講座を聴きに行く。
テーマは、「戦乱を生き残った能」。
なぜ能楽は、度重なる戦火をくぐり抜け、今日まで生き続けることが出来たのか?-
それは、最大の庇護者であった時の権力者ばかりでなく、庶民も謡本を手にとり、うたい継いできたからだ、と金春流宗家は解く。
それは、先日に観た黒川能を考えても、大いに肯ける。
ではなぜ、謡いは万人に愛され続けてきたのか? . . . 本文を読む