また、朝9時から新宿の劇場に行って来た。
『駆込み女と駆出し男』
お目当ては初日舞台挨拶だ。
正直、映画にはあまり期待していなかった。
■「大泉洋」が苦手。
正確には、大泉洋の演技というか、大泉洋の演じているキャラクターというか。。。いや、彼の場合には同じことか。
■「戸田恵梨香」が苦手。
良く考えると、彼女のことは殆ど知らない。ちゃんと見たのは「LIAR GAME」ぐらいだ。
たぶん、ネットのニュースで見受けるサバサバした感じが苦手なのと、彼女の演じた書店員が苦手なタイプだけだったのかも知れない。
■「井上ひさし」?
あの、井上ひさしか?
■ポスターが、全く面白そうぢゃない。
多分、中央に居る大泉洋の顔の与える印象が、大きく影響していると思う。
ただ単に、大げさなコメディー。そんな、印象を受けてしまう。
特に、大泉洋が苦手な人は、ポスター見ただけでゲンナリしてしまうこと必至だ。
映画は、普通に面白かった。
2時間(もうちょっとあったか)の中に、いろいろとエピソードを盛り込んでいる。欲張り過ぎではないか?と、心配になるが、慌ただしさはない。
大泉洋の演技は抑えられている。大泉洋が苦手な人でも大丈夫だ。
ポスターの写真、もっと他の物にするべきではなかったのか。
そして、戸田恵梨香。ちゃんとした女優さんだったんだと、再認識した。
私が苦手と感じていた戸田恵梨香感は全くない。そこに居るのは「じょご」そのものだ。
そして、結構人数がいる登場人物がまた、皆それぞれ魅力的だ。
惜しいのはやはり、それぞれのエピソードで1本の映画が撮れてしまうような内容であることだ。
各話がじっくりと楽しめるように、パート2と言わず、連作にして欲しいぐらいだ。
映画に力があった時代であれば、それも叶ったのかもしれない。
人々が電車の中で、たかが数インチのディスプレイで、月額数百円でコンテンツを消費していく時代。
映画に限らず、大人が『劇場』と呼ばれる場所に足を運ばない国。
配信会社はコンテンツの未来など、全く気にかけていない。
しゃぶり尽くすだけしゃぶり尽くした後は、また別の金儲けの道を見つければ良い。
クールジャパンの呼び声も空しく、日本の未来に希望は、ない。
上映終了後の舞台挨拶。
最後に来場者からの質問を2つ受けた。
最初の人は監督への質問だった。
監督のファンが舞台挨拶を見に来る。と言うのが意外な気がしたが、確かに女優さん以上に、映画監督に合える機会は少ないかもしれない。
質問は映画の冒頭、大泉洋がしていた手ぬぐいの紋様についてだった。
監督が彼のサイトか何かで、それに触れていたようだ。
解らなかったので教えて下さい。とのことであったが、監督の答えはかなり専門的で興味深いものであった。
それだけで1時間くらいは話を聞いてみたい内容であり、映画監督といものの興味の範囲の広さに、改めて歓心させられた。
2つめの質問はあるシーンでの大泉洋の演技についてであった。
あれはいったい・・・?とのことであったが、あれは本来であればNG。
完全にセリフが飛んでいるのをフォローし切れずにいる。
だが、面白いので監督が採用した。との回答であった。
嘘か本当か出演していた山努が出来上がっものを見て、「あのシーン凄いね」と、関心していたらしい。
大人が観る映画が少ない。と、お嘆きの方は、是非!劇場に足を運んで欲しい。
| Trackback ( 0 )
|
|