奇跡が起きたのは、3月17日放送の『ゴッドタン』であった。
「照れカワ芸人更生プロジェクト」の第3弾。
第1弾から出演している彼女達の圧倒的なパワーには、うすうすと心を踊らされていたのだが、今回のそれはもう、世界に通じる。いや、世界遺産レベルのパフォーマンスだった。
いや、世界中探しても、『ゴッドタン×ももクロ』のこの崇高なクオリティに、少しでも近づける者はいない。
もちろん、企画を持ち込んだ山里のカン。
先導して、全員を高みに引き込んだ日村。
後ろから叱咤激励で全員を高みへと追い込んだ設楽。
そういった自由な場を提供できた「ゴッドタン」。
そして、全力でそれに答えていた『ももクロ』のメンバー。
それらの、どれか一つでも欠けていたならば、今回の奇跡は起こらなかったであろう。
デビュー当時?のバナナマンの演劇のような芸風とシュールなネタは、私には非常にツボであったのだが、いかんせん風貌に似合わぬ真面目な印象が、イマイチ一般ウケしていない様子であった。
「ゴッドタン」で見かけるようになってから、特に日村の吹っ切れ方が、「あー、この人。こーゆーのもちゃんと凄いじゃないか。」と、関心していたのだが、17日の放送での日村の登場シーンには、改めて、彼の凄さを思い知らされた。
さて、『ももクロ』だ。
前人未到の荒野を、なんでもアリの独自のパワーで切り開いている「ゴッドタン」であるが、すでに他の追従を全く許さない高みに達している。
「ゴッドタン」が縦軸でその高みを極めているとすると、第1弾、第2弾の彼女達は、その高さを押し上げる役割でしかなかった。
だが今回の放送での彼女達のそれは、その高さを押し上げつつ、横軸方向に一気にその領域を広げてしまった。
10+10=20 ではなく、10×10=100。
そこに組み込まれた『ももクロ』だが、彼女達以外にこのポジションを埋められる者はいない。
れにちゃんが突出しているのに目が奪われがちだが、他のメンバーもかなりのレベルにある。
ノリの良い歌と踊り、振り。そして設楽のフリに即効で反応できる即応性と柔軟性。
ひょっとすると、どちらかを出来る者は他にもいるかもしれないが、両方を兼ね備えた者は、他に思いつかない。
全力で生きてきた結果得られた宝物を、5人が皆持っている。
ゴッドタンでしか彼女達を知らない分、そのコスプレ風でありながら、完成度の高い衣装も相俟って、彼女達が人類を超えた、全く新しい何かに思えて来る。
彼女達、そしてバナナマンの二人と、ゴッドタンに携わっている全ての人に贈りたい。
「奇跡的じゃなくて、奇跡そのものだよ。」
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