未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




ザ・大声クイズ

ゴッドタン』のお気に入り企画の一つだ。

ネット風に言えば、『神番組の神企画』と言ったところか。

今回のMCは(千鳥)ノブであった。

いつも面白いのだが、今回は特に、ノブの喉の調子が悪く『大声』が出せないにもかかわらず、ちゃんと『大声クイズ』になっていた。

凄いな、これ。

■そもそも『大声クイズ』とは

番組改変時に、新番組のキャストを集めてクイズを行う番組がある。

芸人のボケた答えは面白いのだが、あまりふざけ過ぎると大御所クラスから「ちゃんとやろうよ」と水を注される。

「一度、なんでもありで、ボケ巻くってみたい。」との欲求から生まれた番組に違いない。

とは言え、ただボケているだけではダラダラになる。

ゴッドタンの企画は、その企画を忠実に実行するのが目的ではなく、そのフォーマットに従って進めて行くうちに、アドリブやアクシデントの積み重ねで、思いもよらない結果が導かれることを目指す。

若手突っ込み芸人をMCに添え、彼の人物像を紹介するような問題を出し、回答者がボケ、MCがそれに突っ込み、MCに一番大きな声を出させた回答者が優勝。とのフォーマットが出来た。

■愛に溢れた番組

ゴッドタンの特色なのだが、回答者が「面白ければ何でも良い」という方向には走らず、「面白く、かつ、ゲストの魅力を、可能性を、いかに引き出すか?」に注力していることだ。

今回の『大声クイズ』は『ノブでピンでも入るようにしてあげよう』との企画の続編という意味合いも大きい。

なんとか、ノブを、世間に注目させてやろう。との共通認識が、スタッフにもキャストにもあるので、一見、ノブがイジられているだけのようだが、観ていて爽快感がある。

■MC役の芸人さんが本気(マジ)

この企画でMCを担当する芸人さんがよく『プレッシャーで昨晩は眠れなかった』と言っている。

芸人が、これだけの覚悟を持って臨んでいるバラエティ番組が他にあるだろうか?

今回はノブは無論のこと、出番があるかどうかすら解らぬ(シンプル)西野(ノブ軍団)ですら、ちゃんと『大声クイズ』の予習をして来ている。

劇団ひとりが凄い

ひとりの「相撲はやらないんですね?」のフリは、せっかく来ている西野に、たぶん予習して来ていると思われる西野に、チャンスをあげよう。との思いやりだ。

のっけからの性急とも思われるそれは、収録が進んで、いつものようにあらぬ方向に行ってしまったら、相撲など取るチャンスが無くなってしまうことを熟知しているからだ。

「画は撮れてるからオンリーだけでいいんじゃない?」とかのフリも、彼にしか出来ない絶妙さがある。

矢作が凄い

今回、一見、あまり目立った活躍をしていないようだが、「ほぐれる方法とかあるわけ?」「何番勝負したいの?」「違う問題なら出来るってこと?」など、本来のMCとして、その後の進行を決めるような重要な発言を淡々としている。

自分が目立たなくとも、重要な役割をこなす。

レギュラー番組をいくつも持つ彼の、その真の力が、随所に見られる。

小木が凄い

小木の「全部穴あけたんや」の珍妙な回答は、単にボケが苦手なのか、3回目なので突っ込みに困るようなボケをしようとの計算なのか。

いやいや、恐らくは、そういった局面であることを肌で感じとり、論理的思考をすっ飛ばして、直感的に出来てしまう。という天賦の才能の結果であろう。

理屈が解っていないので、コンスタントに発揮することが出来ないのだが「あいつ、たまにスゲーこと言うよな。」と、言う人には、この手の神がかった天才が多い。

菊池亜美が凄い

菊池亜美も、臆せずに「ガチで西野さんに」と、重要な役割を果たしている。

速攻でノブに「バカか、お前はっ!」と、突っ込まれていたが、普通なら「そう言われそうだから。」と、躊躇してしまう。

別の娘が別の選択をしていたら、今回のこれは無かったのか。

(千鳥)大悟の相方愛

「あと3回やったら何か生まれるかも」「2と3はほぼ一緒やった」「行司みたいなのも自分で」「物言い入った時に説明する人おるから」など、どうやったら盛り上がるか?相方が活躍出るか?を、盛んにアドバイスしている。

この辺りも見通して、相方を回答者に入れているのであろう。

松丸アナが凄い

今回は活躍の場がなかったが、ゴッドタン担当の女子アナとして、この娘以外は考えられない。

結婚すると聞いて心配していたが、きっと旦那も彼女のファンなのであろう。こんな幸せな人生は稀だ。

■ゴッドタンが凄い

長くなるのではしょるが、『大声クイズ』は、この番組以外では成立し得ない。

方向性を決める、プロデューサーの佐久間宣行の統率力というのか、これだけの人々に支持されている人間性というのか、とにかく「凄い人だ」との印象しかない。

■テレビ東京が凄い

とは言え、この放送を長年許しているテレビ東京が、やはり、凄い。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする