北朝鮮のミサイルは『街宣用衛星』か?-米国防総省発表-
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北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は1日、現地時間4日朝に打ち上げを予定している長距離ミサイルに関して、「北朝鮮政府は国連機関による人口衛星の打ち上げ立会と、事前のペイロード(ロケットの打ち上げ対象のこと。人口衛星または、弾道ミサルの場合には弾頭にあたる)の査察を許可する準備がある。」と発表した。
これは、31日までの日米の報道から「迎撃される危険性が具体的になってきた」ことを顧みて、「弾道ミサイルではないのか?」との西側諸国の非難を払拭することが狙いと見られ、一変して態度を柔軟化させて来た北朝鮮政府の、今後の動向に注目が集まっている。
かねてから「北朝鮮と言えども、いきなり他国に向けての弾道ミサイルの発射はあり得ない。今回のミサイル発射はロケット部分の性能テストが目的。」との観測が流れており、「それを踏まえた上で、弾道ミサイルの恐れありとして、故意にデータ取得前に迎撃して来るのではないか?」との北朝鮮側の危惧の表れであると見られている。
事前に配布された資料映像を解析した米国防総省の発表によると、「映像に映っている機器は、通常の太陽光パネルを備えた何らかの電子機器であり、これがそのまま搭載されるのであれば、核/非核に関わらず弾頭である可能性はほぼゼロである。」「ただ、構造が至って単純であり、高度な観測機器を搭載したスパイ衛星の類とも思えない。衛星下部は”あたかも地表に向けたスピーカー”のようにも見え、衛星の機能を論理的に裏付けるような結論は得られなかった。」と発表した。
しかしながら、同時に発表された衛星の呼称から、全世界を周回しながら金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記を称える内容を街宣して廻る『街宣衛星』の可能性が高いとの推測がなされている。
発表された衛星の名前は『天声一号』
これは、エイプリールフールのネタなのであろうか?
衛星軌道には大気は存在しないので、当然、そこでスピーカーを鳴らしても、地表に届くまでもなく、音が発生することすらあり得ない。
一応、衛星を打ち上げるだけの技術があるのであれば、その程度の知識がないはずがない。
記事にもあるように「ロケット部分の性能テストが目的」であれば、打ち上げる衛星は何でも良いのであろう。
だからと言って、何の働きもないものを打ち上げるぐらいであれば、いっそうのこと「金総書記の銅像」でも打ち上げた方が余程マシな気がする。
だが、ひょっとすると、我々には想像も付かないような策略が、その衛星には張り巡らされているのかもしれない。
もしかすると「誰もいない森の中で木が倒れたら音はするのだろうか?」という古くからの命題に、答えが得られる日が近いのかもしれない。
「聞きました?」
「何をだね?」
「テポドン2号に搭載する人工衛星コンテストの優勝作品が決定したそうですよ。」
「搭載可能重量に収まるんだろうな?」
「ええ。それは予め、書類選考段階で落としてあります。」
「そうか。無茶なスペックを押し付けられて、失敗の責任を取らさせるのは御免だからな。で、どんなヤツなんだ?打ち上げまでに、開発可能なものなんだろうな。」
「ええ。幸い一週間もあれば、完璧なものが作れます。」
「一週間?一体なんなんだ?」
「『街宣衛星』です。衛星下部にラウドネス・スピーカーを取り付けて、高空から総書記を称える言葉を全世界に向けて流すそうです。」
「それは、無理だろう。衛星軌道から地上に届くまでの音量を出すには、一体どれだけの出力が必要なんだ?そんなもの、重くて打ち上げられないだろう?」
「いえ、そんなに大きなものは必要ありません。」
「それでは、聞こえないだろう。」
「どのみち、衛星軌道に大気はありませんので、たとえサッカー場ほどの大きさのスピーカーを取り付けたとしても、すぐ前に居ても何も聞こえません。」
「では、街宣活動にはならないだろう。」
「ちょっと考えてみて下さい。自国領土の上空を通過している衛星が、何らかのメッセージを発信してるのを知ったら、『いったい何を言っているのか?』を知りたくなるのが、人情ではありませんか?」
「そうだな。米国の連中なら、威信をかけて、血眼になってやりそうだな。」
「ええ。実際に音が地表に届く必要はありません。DARPAあたりが極秘に開発している超精密レーザー測距計のようなものを使用すれば、1週間もあれば解読可能と思われます。」
「だが流石に、素人が解読できるレベルではないだろう?解読できたとしても、政府がそれを発表しなければ、何もなかったのと同じになってしまうだろう。」
「そこですよ。音源には、判読した場合に『思わず誰かに言ってしまいたくなる』ようなものを入れておく必要があります。」
「なるほどな。さすがだな。で、具体的にはどんなものを入れるのかね?」
「そこです。実は、行き詰っています。」
「いくつか案はあるのかね?」
「ええ。総書記を称える歌のラップバージョンとか。」
「ラップ??そんな民衆レベルの音楽で、総書記を称えることは出来んよ。」
「ですが、そのギャップが話題を呼ぶ。そのぐらいのことをしないと効果が出ないと言うことです。」
「せめて米国の人気アーティストに、極秘の書き下ろしの新曲とかを依頼したどうだ?」
「それでは、余りにも商業的にストレート過ぎますよ。それに、そんな大物に、総書記を称える曲を作る程の度量があるとは思えません。」
「YouTubeとかにバイグラCMを流して、『続きは「天声一号」で!』とかやれば、皆が聞きたがるだろう?」
「その発想は、余りにも資本主義的過ぎるとは思いませんか?」
「では、どうしたら良いのかね?何か案でもあるのか?」
「実は一つ、自分でかなり気に入っているものがあるんですが。」
「ほう?どんな案かね?」
「ここに音源があります。お聞きになりますか?」
「あぁ、聞かせてくれ。」
「では、これです。」
・・・
「。。。こ、これは一体なんだね?」
「『深い森の中で木が倒れる音』です。」
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