
さて、山道を歩きながら、考えた。
智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
じゃなくて!!(笑)
こんな高尚なことを考えていたわけじゃなくて、
どうやったらライブ本番中にギターの弦を斬らなくてすむか!
なんていう、卑俗なことを考えていたわけですよ。
んで、ある瞬間に、頭の中に、ひらめきがあったのです。
まさに、天からの啓示といってもいい感じ!!
それは、こういう内容でした!
弦を斬ろうと思っても、斬れないような弾き方に変えればいい!
どうせ弾き方を変えるのなら、徹底的に変えたほうが面白い!
この啓示は、おいらの胸を突き刺したね~。
そうか、具体的には、店長と真逆の弾き方をすればいいのだ!!
そう、アップルビデオ高津店というバンドには、ギターが2人いる。
その2人が同じような弾き方をしていたって、つまんないじゃん!
店長が12弦ギターをメインにして、オリジナリティを出してきたんなら、
おいらは、それ以上に変えてしまおう!!
だって、店長と同じような弾き方をして、かなうはずないじゃん(笑)
んで、山道を歩きながら、1つずつ、決めてゆきます!

1・店長はピックでギターを弾いている。

ということは、おいらはピックを使わず、指で弾く!!
(これで、弦を斬りにくくもなる!)

2・店長はレギュラー・チューニングで調弦している。

ということは、おいらは変則チューニングで調弦する!!
(オープンDやオープンGは、ブルーズにとっては基本!)

3・店長は左手の指で弦を押さえて弾いている。

ということは、おいらはスライド・バーで勝負しよう!!
(スライド・ギターも、ブルーズにとっては基本!)
つまり、今までやっていたことを全部チャラにして、新たにやり直そうってことさ、簡単に言うと(笑)
こんなことを考えて、実行してしまうなんて、よっぽど追いつめられていたんですな、おいら(爆笑)
で、山道を歩き終わり、出張から帰って、さっそく、ギターの弾き方を変えるために準備をします!!
スライド・バーは、かなり前に興味があったから、買ってあったんだけど、いちばん大変なのは、オープン・チューニング!!
チューニングを変えたら、もはや別の楽器です(爆笑)
これまでの押さえ方とか、どこにどの音があるとか、全部、通用しません・・・(当たり前)
でも考えてみたら、前回紹介した、ニール・ヤングのような弾き方!
ギターにたたきつけるような弾き方は、ピックでやったら、弦が斬れる!
だから、ニール・ヤングも「ここぞ」というときしか、あの弾き方はしない。
それをおいらは、ライブのたびにやっていたから、弦が斬れまくっていたのであって。
素手でやったら、そうは斬れない!!(爆笑)
しかも、そればっかりをやっている、とんでもないギタリストが、いたじゃん!!(笑)
オープンチューニングで、スライド・バーを使って、右手でギターをたたくようにして弾く!!
まさに、おいらがやりたいことをやっているのは~。
この人!!
Son House "Death Letter Blues"
伝説のブルーズマン、サン・ハウスですよっ!!
いやあ、迫力ありすぎ!!
ずっと、最初から最後までギターをたたいてるじゃん!!(爆笑)
こんなに、感情があふれるような演奏、なかなかないですぜっ!
こんなふうに弾きたいよっ!!
というか、初めて見たとき、スライド・バーが斜めになっていることに、開いた口がふさがらなかったことをおぼえてます(笑)
そのサン・ハウスを目標にして、おいらの、新しいギター探求の日々が始まったのですよっ!!
続きは次号っす!!