Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

テレキャスター、その後

2008-07-28 11:51:31 | 音楽・楽器
5月に我がテレキャスくんが届いてから、毎日のように、というか確実に毎日
弾きこんできたおかげで、だいぶいい音が出るようになった。到着した当時は
さすがにまだ若い音だったせいで、ずっしりどっしり、という音だったが、
今はだいぶ乾いたいい音が出るようになってきた。あと5~6年すれば、
さらに美しく立ち上がりのいい音になるとおもうが、しかし短期間ながら確実に
音は変化してきた。

まず音の立ち上がり。以前から音の立ち上がりはいいと思ってきたが、最近の
立ち上がり方は明らかに出来たての頃より軽くて早い。アッシュはもともと
立ち上がりが早いのだけど、Shinya さんが半年もダメだししながら良材が
入ってくるのを待ち、「これなら」と納得のいく素材を選択してくださった
ためか、市販の Fender Japan などのアッシュボディーのテレキャスターと
比較すると、音の立ち上がりに雑味がない。変な例えだが、板さんが上手に
とっただし汁のようで、軽やかで凛としている。しかも、これまた良材のホワイト
アッシュのトップが、音にしっかりとした輪郭を与えているので、軽い
立ち上がりでありながら、音にぼやけた感じがなく高音も低音もよく出ている。

次に音色。最初の頃はまだまだ新品だったせいか、音にまだ堅さがあるというか、
いかにも「若いです!」という音だった。2か月経った今では、音の透明感と、
いい意味での軽快さが際立ってきた。どちらかというと今までの音は、上質な
レスポール的な音で、派手過ぎない高音とがっしりとした低音が特徴だったのだが、
今はしっかりとテレキャスターの音になりつつある。リアポジションでは、
いよいよテレキャスターらしいギャリギャリした音が本格的に出るようになり、
フロントは太くて腰がありメローながらもスッキリとした音だ。さらにセンター
ポジションの音が良くなった。まるで Fender の Jaguar のセンターポジションで
弾いているような、独特のクリスピーサウンドが出てくる。5月の時点では
これほど独特の音は出ていなかった気がするので、これからさらにおいしい
サウンドに成長してくれるのではないだろうか。個人的には、ストラトの
ハーフトーンよりこちらの音のほうが潔くて好きだ。

そして、若干の仕様変更を施していただいた。7月に入り、暑さのせいでネックが
順ぞりしてきたのだが、このテレキャスターは製作段階では、ネックをはずさないと
ロッドの調整ができないようにしてあった。そのため、反りを直すにはネックを
外す必要があったのだが、これには二の足を踏んでしまう。ネックをはずして
ロッドの調整をするのは以前所有していたギターで経験済みではあったが、なにせ
これだけのギターだ。どうしても、ナーバスになってしまう(笑)。それに、
ネックのジョイントボルトの締め具合1つで音色が変わってしまうとか、はずした
ときにネックポケットの塗装がはがれてしまうトラブルが発生してしまう、などと
いうことも今では知っているので(当時は何も知らずに、ただ好奇心&冒険心で
外していた)、もし万が一ネックをはずして不具合でも出たら大変だと思い、
Shinya さんに相談してみたのだ。

すると、ピックガードをはずすだけでロッドにアクセスできるようにモディファイ
してくださるというお返事をいただいたので、お願いすることにした。これなら、
ネックをはずすという大手術を施さずとも、ネックの調整ができるようになる。
しかもこのモディファイ、送料のみで行ってくださった。つまり無料。このあたり、
オーダーメイドギターの嬉しいところだと思う。納品してお終いではなく、顔の
見えるおつきあいをいつまでも続けられるというのは、いまどき実に貴重なことだと
思う。定期的にギターをお送りすれば、このギターの調子も把握していてもらえるし、
場合によってはお勧めパーツの紹介をいただけるかもしれない。