正直・・・・・、少しつまらない。やっちまったか、NHK?
第一回は「こんなものか」と思って見ていたが、回を重ねるごとにだんだん倦怠感を
感じてきた。具体的に言えばまどろっこしさと拍子抜けする感じと、その両方を
感じてきている。いつまでこんな話しをひっぱるのだろう、と思う点があるかと
思うと、「え、これだけ?」というくらいにあっけない話しの進め方があったり。
テンポの悪さが目立っている。
昨日のエピソードでいうと、まずミツ懐妊でのいざこざのシーン。彼らの揉め事の
どこに焦点が合わせられているのかわかりずらいし、話し合いに新しい要素がなく、
「またその話しですか」とも思えてしまう。それぞれが勝手なことを罵り合い、
最後はただ取っ組み合いになって終るだけというのは、話のまとめかたとしては
どうなのだろう。しかも、なぜ喧嘩になっているのかを一人ひとりが説明口調で
喋っているから、聞いているのに苦労する。ミツが床にこぼれた粥を拾って食べる
シーンなど、本当はもっと盛り上げ方もあっただろうに、「今年は不作だった」の
一言だけを前フリにして視聴者の心を揺さぶるには少々無理があるのではないか。
いらないシーンやセリフ(平蔵の生い立ちなど)が多いために、必要な味噌醤油の
シーンが削られている印象がある。
晴信が和歌に興じている理由などを、大井夫人に説明させているところも同様。
あれは板垣信方が晴信の行動の端々から、晴信がうつけのふりをしているを感じ
取って、それでいてさも気が付いていないかのように振舞うほうが面白いのでは
ないか。あまりに淡々とした展開でも飽きが来るが、あそこまで正面から大上段に
振りかぶる演出というのもどうなのだろう。突然泣き出す晴信も不自然だし。もし
自分がうつけのふりをしていたことに気が付いてくれたことに対して涙を流すので
あれば、いかに晴信がうつけのふりをすることを苦しく思っていたのかを視聴者に
事前にわからせたほうがいいはず。だしのない味噌汁を飲んでいるような感じ。
また、あれほど仕官に燃えていた勘助が、ほとんど突然と言ってもいいくらいに
農民として暮らしていこうと決意する展開も、あまりにあっけない。ミツに対する
代えがたい愛情が湧いてきて同時に子供の成長を夢見るようになったため心変わりを
したとか、農民としての暮らしにしみじみとした生きがいを感じるようになったとか、
そういう流れがあってしかるべきと思うのだが、そういうことが一切ないので、
観ているほうとしてはやや消化不良に感じる。
これまでの回でも、勘助が故郷でなぜあれほど突然邪険にされたのかについての
掘り下げが浅いと感じられた。あの一連の騒動だけで2~3週間はじっくりと描いた
ほうが、後々の展開に対する深い下地にすることができたと思うのでもったいない。
また、晴信と信虎の対立も、かなり通り一遍に見える。あれは目的があって、あそこ
まで薄い内容で進行させているのだろうか。主人公は勘助なのだから、あの親子の
ことばかり掘り下げる必要は確かにないが、それにしては勘助のこともあまり掘り
下げておらず、これは「そういうノリ」と理解するしかないか。
あと、これは仕方のないことといえばそれまでなのだが、若い役者さんとベテランの
役者さんの年齢差がありすぎる。まず仲代達也さん、仲代さんの存在感は今でも
強烈過ぎるほどのものがあるが、しかし信虎役をやるには20年ほど遅すぎたのでは
ないだろうか。できれば、『乱』の頃の仲代さんに演じてほしかった。あれでは、
表現は悪いが焼きが回った殿様のご乱心劇に見えてしまう。千葉真一さん、竜雷太さん、
加藤武さん、etc、皆さんすばらしい役者さんなのだが、もはや年齢相応の役では
なくなってしまっている。セリフ回しがスラスラいかず、観ていて「頑張れ!」と
声をかけたくなってしまい、観ることに集中できない。
今後、あの学徒くんも登場するのだが、どういう武将として描かれるのだろう。最近の
研究では、実は上杉謙信は女性だったのではないのかという説もあるので(どんなに
厳しい合戦の最中でも月に一度は城に帰っていた、生涯一度も嫁を取らなかった)、
中性的な、というかモロにビジュアル系の謙信にするのかもしれない。早く見てみたい
ものだ、それまで観ていればだが。
第一回は「こんなものか」と思って見ていたが、回を重ねるごとにだんだん倦怠感を
感じてきた。具体的に言えばまどろっこしさと拍子抜けする感じと、その両方を
感じてきている。いつまでこんな話しをひっぱるのだろう、と思う点があるかと
思うと、「え、これだけ?」というくらいにあっけない話しの進め方があったり。
テンポの悪さが目立っている。
昨日のエピソードでいうと、まずミツ懐妊でのいざこざのシーン。彼らの揉め事の
どこに焦点が合わせられているのかわかりずらいし、話し合いに新しい要素がなく、
「またその話しですか」とも思えてしまう。それぞれが勝手なことを罵り合い、
最後はただ取っ組み合いになって終るだけというのは、話のまとめかたとしては
どうなのだろう。しかも、なぜ喧嘩になっているのかを一人ひとりが説明口調で
喋っているから、聞いているのに苦労する。ミツが床にこぼれた粥を拾って食べる
シーンなど、本当はもっと盛り上げ方もあっただろうに、「今年は不作だった」の
一言だけを前フリにして視聴者の心を揺さぶるには少々無理があるのではないか。
いらないシーンやセリフ(平蔵の生い立ちなど)が多いために、必要な味噌醤油の
シーンが削られている印象がある。
晴信が和歌に興じている理由などを、大井夫人に説明させているところも同様。
あれは板垣信方が晴信の行動の端々から、晴信がうつけのふりをしているを感じ
取って、それでいてさも気が付いていないかのように振舞うほうが面白いのでは
ないか。あまりに淡々とした展開でも飽きが来るが、あそこまで正面から大上段に
振りかぶる演出というのもどうなのだろう。突然泣き出す晴信も不自然だし。もし
自分がうつけのふりをしていたことに気が付いてくれたことに対して涙を流すので
あれば、いかに晴信がうつけのふりをすることを苦しく思っていたのかを視聴者に
事前にわからせたほうがいいはず。だしのない味噌汁を飲んでいるような感じ。
また、あれほど仕官に燃えていた勘助が、ほとんど突然と言ってもいいくらいに
農民として暮らしていこうと決意する展開も、あまりにあっけない。ミツに対する
代えがたい愛情が湧いてきて同時に子供の成長を夢見るようになったため心変わりを
したとか、農民としての暮らしにしみじみとした生きがいを感じるようになったとか、
そういう流れがあってしかるべきと思うのだが、そういうことが一切ないので、
観ているほうとしてはやや消化不良に感じる。
これまでの回でも、勘助が故郷でなぜあれほど突然邪険にされたのかについての
掘り下げが浅いと感じられた。あの一連の騒動だけで2~3週間はじっくりと描いた
ほうが、後々の展開に対する深い下地にすることができたと思うのでもったいない。
また、晴信と信虎の対立も、かなり通り一遍に見える。あれは目的があって、あそこ
まで薄い内容で進行させているのだろうか。主人公は勘助なのだから、あの親子の
ことばかり掘り下げる必要は確かにないが、それにしては勘助のこともあまり掘り
下げておらず、これは「そういうノリ」と理解するしかないか。
あと、これは仕方のないことといえばそれまでなのだが、若い役者さんとベテランの
役者さんの年齢差がありすぎる。まず仲代達也さん、仲代さんの存在感は今でも
強烈過ぎるほどのものがあるが、しかし信虎役をやるには20年ほど遅すぎたのでは
ないだろうか。できれば、『乱』の頃の仲代さんに演じてほしかった。あれでは、
表現は悪いが焼きが回った殿様のご乱心劇に見えてしまう。千葉真一さん、竜雷太さん、
加藤武さん、etc、皆さんすばらしい役者さんなのだが、もはや年齢相応の役では
なくなってしまっている。セリフ回しがスラスラいかず、観ていて「頑張れ!」と
声をかけたくなってしまい、観ることに集中できない。
今後、あの学徒くんも登場するのだが、どういう武将として描かれるのだろう。最近の
研究では、実は上杉謙信は女性だったのではないのかという説もあるので(どんなに
厳しい合戦の最中でも月に一度は城に帰っていた、生涯一度も嫁を取らなかった)、
中性的な、というかモロにビジュアル系の謙信にするのかもしれない。早く見てみたい
ものだ、それまで観ていればだが。