今話題のブログ市長のこと、ちょっと気になったので調べてみた。全文を読んで
みた感想として、「市長の知識不足かもしれない」というのが本音ですな。実際の
ところは、これだけだとなんともいえない。もしかしたら他にも何か意図があった
のかもしれないし。以下は、そのブログの全文。今は削除されてしまっているので、
ブログからは読むことができなくなっている。
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■2009/11/08 (日) 医師不足の原因は医師会
医師不足が全国的な問題になっている。特に勤務医の不足は深刻だ。
医師が金儲けに走っている為だが、この体質を後押ししてきたのが医師会だった。
以下 池田信夫blogから引用
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/f65bacae249f66488dc8bfc3e9fbe384
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かつて「医師過剰」の是正を繰り返し求めたのは日本医師会出身の議員だった。
たとえば1993年に参議院文教委員会で、宮崎秀樹議員(当時)は
次は、大学の医学部、医科大学の学生定員の問題でございます。
これに関しましてはいろいろ定員削減という方向で文部省と厚生省との
話し合いができておりまして、一〇%削減、こういう目標を立てて
やっているのですが、実際にはそこまでいっていない。[・・・]
例えば昭和六十三年には十万対百六十四人だった。これが平成三十七年には
三百人になるんです。三百人というのはいかにも医師の数が多過ぎる。
と医学部の定員削減を求めている。宮崎氏は日本医師会の副会長を歴任した。
----------引用おわり
勤務医師不足を解消する為に勤務医の給料を現在の1500万円程度から
開業医(2500万円程度)に近づけるべきなどとの議論が出てきている。
しかしこんな事では問題は解決しない。医者業界の金持ちが増えるだけのこと。
医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を
求める必要はない。できてもいない。例えば昔、出産は産婆の仕事。
高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを
生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった。
「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事」というのは間違いだ。
個人的な欲でデタラメをするのはもっての外だが、センチメンタリズムで
社会を作る責任を果たすことはできない。
社会は志を掲げ、意志を持って悲しみを引き受けなければならない。
未来を作るために。
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まずわかることとして、障害者を差別する意図で書かれたものではないと
いうことが1点。それから現在の医師不足について書かれたものであると
いうことがもう1点。おそらく市長は、「急務である慢性的な医師不足の解決の
ためには、高額の報酬をチラつかせて既存の開業医を振り向かせるのではなく、
地域に根ざした勤務医をできるだけ多く育成・定着させるためのインフラ整備や
予算の確保のほうが大切。そのためには、一時的に高度医療の進歩やその従事者の
増加が犠牲になることもやむなし」と言いたかったのではないだろうか。それが
「意志を持って悲しみを引き受けなければ」に象徴される、障害者に対する
差別とも受け取れる表現になったのだと思う。
まぁ、確かにこの文章だけさらっと読むと、障害者差別だと思われてもそれは
しかたないと思う。公の人としては、この人はかなり言葉足らずだからね。
しかも上の文章だけだと障害者差別だけでなく、「高度医療は必要ない」と
言っていると受け取られてもしかたない。このあたりは、個人的にはどうかと
思う。医療の進歩や高度医療の従事者が増えることは悪いことではないから。
あと、医師不足の本当の原因として言われていることは、医者がいないんじゃ
なくて、平たく言うと医師の「都会志向」らしい。田舎の病院にいてもキャリア
アップにならない、最新の医療技術・知識を身につける機会が少ない、ぶっちゃけ
都会のほうがかっこいい、田舎だと子供にいい教育を与えられない、とかいうのが
実際のところだとか。おそらく、市長はこの現実を知らずに「医者が増えれば
問題は解決する」と短絡的に考えて発言してしまったのだろう。
とはいえ、このあたりを日本医師会がどう捉えて今後に生かしていくことが
できるか、というのは重要な課題だと思う。地方の病院で業績の多かった
医師に対して特別な栄誉を与えるとか、出世コースを歩む上で地方勤務を一定
期間したことのない人は出世に限度があるような制度とか、言葉は悪いけど
「にんじんをぶらさげる」ことも必要ではないだろうか。
なので、市長の発言は、ある意味日本の医師不足について考えるためのいい
機会にはなったかもしれない。医師不足は一向に解決する様子がないからね。
あとこの市長、市役所の改革にも燃えている人らしい。市長でありながら、
職員の腐敗や役所の無駄などをブログであからさまに公開している。決して
独裁者でもないし差別主義者でもないことは、ブログを読めばすぐわかる。
みた感想として、「市長の知識不足かもしれない」というのが本音ですな。実際の
ところは、これだけだとなんともいえない。もしかしたら他にも何か意図があった
のかもしれないし。以下は、そのブログの全文。今は削除されてしまっているので、
ブログからは読むことができなくなっている。
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■2009/11/08 (日) 医師不足の原因は医師会
医師不足が全国的な問題になっている。特に勤務医の不足は深刻だ。
医師が金儲けに走っている為だが、この体質を後押ししてきたのが医師会だった。
以下 池田信夫blogから引用
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/f65bacae249f66488dc8bfc3e9fbe384
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かつて「医師過剰」の是正を繰り返し求めたのは日本医師会出身の議員だった。
たとえば1993年に参議院文教委員会で、宮崎秀樹議員(当時)は
次は、大学の医学部、医科大学の学生定員の問題でございます。
これに関しましてはいろいろ定員削減という方向で文部省と厚生省との
話し合いができておりまして、一〇%削減、こういう目標を立てて
やっているのですが、実際にはそこまでいっていない。[・・・]
例えば昭和六十三年には十万対百六十四人だった。これが平成三十七年には
三百人になるんです。三百人というのはいかにも医師の数が多過ぎる。
と医学部の定員削減を求めている。宮崎氏は日本医師会の副会長を歴任した。
----------引用おわり
勤務医師不足を解消する為に勤務医の給料を現在の1500万円程度から
開業医(2500万円程度)に近づけるべきなどとの議論が出てきている。
しかしこんな事では問題は解決しない。医者業界の金持ちが増えるだけのこと。
医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を
求める必要はない。できてもいない。例えば昔、出産は産婆の仕事。
高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを
生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった。
「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事」というのは間違いだ。
個人的な欲でデタラメをするのはもっての外だが、センチメンタリズムで
社会を作る責任を果たすことはできない。
社会は志を掲げ、意志を持って悲しみを引き受けなければならない。
未来を作るために。
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まずわかることとして、障害者を差別する意図で書かれたものではないと
いうことが1点。それから現在の医師不足について書かれたものであると
いうことがもう1点。おそらく市長は、「急務である慢性的な医師不足の解決の
ためには、高額の報酬をチラつかせて既存の開業医を振り向かせるのではなく、
地域に根ざした勤務医をできるだけ多く育成・定着させるためのインフラ整備や
予算の確保のほうが大切。そのためには、一時的に高度医療の進歩やその従事者の
増加が犠牲になることもやむなし」と言いたかったのではないだろうか。それが
「意志を持って悲しみを引き受けなければ」に象徴される、障害者に対する
差別とも受け取れる表現になったのだと思う。
まぁ、確かにこの文章だけさらっと読むと、障害者差別だと思われてもそれは
しかたないと思う。公の人としては、この人はかなり言葉足らずだからね。
しかも上の文章だけだと障害者差別だけでなく、「高度医療は必要ない」と
言っていると受け取られてもしかたない。このあたりは、個人的にはどうかと
思う。医療の進歩や高度医療の従事者が増えることは悪いことではないから。
あと、医師不足の本当の原因として言われていることは、医者がいないんじゃ
なくて、平たく言うと医師の「都会志向」らしい。田舎の病院にいてもキャリア
アップにならない、最新の医療技術・知識を身につける機会が少ない、ぶっちゃけ
都会のほうがかっこいい、田舎だと子供にいい教育を与えられない、とかいうのが
実際のところだとか。おそらく、市長はこの現実を知らずに「医者が増えれば
問題は解決する」と短絡的に考えて発言してしまったのだろう。
とはいえ、このあたりを日本医師会がどう捉えて今後に生かしていくことが
できるか、というのは重要な課題だと思う。地方の病院で業績の多かった
医師に対して特別な栄誉を与えるとか、出世コースを歩む上で地方勤務を一定
期間したことのない人は出世に限度があるような制度とか、言葉は悪いけど
「にんじんをぶらさげる」ことも必要ではないだろうか。
なので、市長の発言は、ある意味日本の医師不足について考えるためのいい
機会にはなったかもしれない。医師不足は一向に解決する様子がないからね。
あとこの市長、市役所の改革にも燃えている人らしい。市長でありながら、
職員の腐敗や役所の無駄などをブログであからさまに公開している。決して
独裁者でもないし差別主義者でもないことは、ブログを読めばすぐわかる。