Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

勝沼ワイナリーめぐり2

2003-11-07 16:05:28 | 観光・お出かけ
続きです。翌朝は、とても気持ちよく目がさめました。やはり静かな自然の中の
ペンションであるせいか、雑音などがまったく聞こえません。起きて窓を開けると、
静かな小川のせせらぎが聞こえてきます。残念ながら曇り空でしたが、それでも
澄んだ空気であることには変わりなく、深呼吸すると空気のおいしさを実感できます。
朝食はトーストとサラダでしたが、ここで作っているというジャムが出されました。
ぶどうのジャムなのですが、これがとてもおいしかったです。紅茶に入れて
ロシアンティーにしてみたのですが、砂糖の甘さがぶどうから抜けるとちょうどいい
具合のすっぱさとなり、レモンティーに勝るとも劣らないおいしい紅茶になりました。

昨日の夜に夕食を摂っているときに、ペンションの奥様から明日はぶどうの丘で
新酒フェアがあると聞かされていたので、行ってみることにしました。奥様の
お話では、ワインのほかにソーセージなどのおつまみも配っているということだった
ので、喜んで行ってみました(食い意地)。ぶどうの丘の駐車場に到着すると、
重苦しかった天気が崩れてきて、ぽつりぽつりと雨が降ってきましたが、幸い
本格的な雨にはならなかったため、駐車場から会場までの5~6分ほどの坂道を
登っている間にもそれほど濡れずに済みました。

会場に到着すると、まあ来場者がいることいること。数百人はいたでしょうか。
みんな、いったいどこからここの情報を仕入れているのだろう、こちらでは割と
メジャーな催し物なのだろうか?と疑問に思うぐらいにすごい数の人が来ていました。
私たちが到着したのはまだ朝の10時くらいでしたが、すでに駐車場はほぼ満車で、
いかに大盛況であるかがわかります。車のナンバーを見ると、地元だけでなく
石川や名古屋、また大宮や千葉など、さまざまな県から来場していることがわかり
ました。

1つ残念だったのは、ソーセージなどのおつまみとテイスティングはすべて有料
であることでした。もともと私も奥様も新酒には興味がなく、無料ですべて
楽しめるのなら、という気持ちで出かけたのでした。なので気持ちを切り替え、
会場の敷地内にある建物の地下に新酒以外のワインのテイスティングができる
スペースを見つけたので、そこでテイスティングをすることにしました。

地下には100種類くらいはワインがあったでしょうか、かなりの数のワインを
テイスティングできました。これも無料ではないのですが、でもテイスティングの
器さえ購入すれば、いくら飲んでも無料なので、新酒のテイスティングよりも
割安といえるでしょう。ここは赤も白も、甘口も辛口も、さまざまなワインが
味わえました。奥様はこの頃になると、シュールリー独特の苦味が口について
きたようでシュールリーはあまり飲みたがらず、代わりに辛口のロゼはないかと
探し始めました。奥さまとしては、ジンファンデルのロゼのようなピリリとした
ロゼがご所望だったのですが、残念ながらどれも葡萄ジュースよりも甘いような
ロゼばかりで、奥様のお口を満足させることはできなかったようです。
ここには「極甘口」と記されたワインもあったので試しに飲んでみたのですが、
あまりの甘さにむせてしまいました。ワインはすっぱくてやだ、という人がいたら、
あれを飲んでみることをおすすめします。名前は忘れました(笑)。

地下でさんざん飲んだ後は、昼食です。昼食は同じ敷地内にあるレストランで
済ませました。味はまぁまぁだったのですが、ここでもウェイターさんの仕事
ぶりが・・・。「食後のお飲み物はコーヒーと紅茶がございますが」「紅茶で」
「私も紅茶で(奥様)」「わかりました、それではお飲み物はコーヒーと紅茶で」
「?」一瞬、奥様と顔を見合わせてしまいました。山梨のレストランはいかん、
というのは間違いない事実だ、と確信しました。食事が済んでからはやはり同じ
敷地内にある温泉に行きました。ここは温泉としてはそれなりなのですが、
飲みすぎたお酒を抜くのには好都合であると思います。酔っ払い運転をせずに
家までかえるためには必要な温泉といえるのではないでしょうか。いえ、本当に
そういう意図で造られたのかは知りませんが。

帰り道は多少の渋滞に巻き込まれたものの、概ね順調に帰宅できました。
とても帰宅してから夕飯を作るだけの体力は残っていなかったので、近所の
横浜屋でラーメンを食べて終わりにしました。う~ん、相変わらず横浜屋の
ラーメンはおいしい。いやはや~、疲れた疲れた。さ、お風呂に入って寝ましょう。
と思いきや、奥様曰く「ワイン飲まない?」鉄の肝臓を持つ奥様には敬服
いたします。勧められたお酒を断るほどやぼな私ではありませんので、もちろん
おつきあいいたしました。飲んだのはシャブリジャンヌ社の1級シャブリ。
グラスに注いでアロマを嗅いだ瞬間に、残念ながら勝沼で飲んだどのワインも、
まだまだ本場のワインには勝てない、ということを実感いたしました。やはり、
香りに深みや複雑さがないのです。シャブリの香りには、バニラ、蜂蜜、
青りんご等のさまざまな香りが複雑に、しかもきれいに溶け合っているのですが、
勝沼のワインにはそれがありません。そして口に含むと、もはや味の違いは
比べるのがかわいそうになってしまいます。葡萄が採れる土壌の違いなのかも
しれませんが、これほどまでに違うというのは醸造技術にもまだまだかなりの
差があると感じられます。日本にはまだはっきりとしたワインの統制がない
ことも、技術向上が進まないことの原因かもしれません。フランスのように厳しく
細かい統制ができれば、甲州種のワインでももっとおいしいワインができるかも
しれませんが、まだまだなのが現状です。日本ではカベルネソーヴィニョンや
メルロー、ピノノワールなどの本格的なワイン用葡萄が育ちにくいのかも
しれませんが、統制さえできればもう少しなんとかなりそうな気がします。
日本に正式な統制ができて、日本のワインが世界的にも広く認められるように
なったら、また勝沼に行ってうんと飲みまくりたい、そう思いました。