さて、最後の記事です。
今日も傷寒論の読破を目指して、考えながら読んでました。
何を考えていたかというと、後輩たち(教えてと言っている後輩)に導入しやすいように西洋医学と傷寒論をどうやって結びつけるか。 記事の内容も西洋医学に翻訳すると「な~んだ」という内容が多いので。
そうすると導入しやすいし、僕も病院に漢方薬のレパートリーを増やせてうれしいし、後輩も知識が増える。僕の理解も深まるw
ちなみの僕は研修医のはじめは・・・まったく、漢方なんて興味なかったです。「眉唾」ものと思っていましたw
漢方との出会いも・・・まさに塞翁が馬です
僕はスーパーローテ1年目ですので(もともとやっていた13大学のひとつなので、まぁ関係はないですけど)、いくつかの診療科を研修します。俗に言う「マイナー診療科(すいません、ごめんなさい)」も研修したのですが、僕は診断技術を上げるために「放射線科」と「検査」を希望して、「放射線科」になっていました
ところが
「先生、○○さんがどうしても腎臓内科と放射線科を研修したいというんですよね」
「ほ~」
「で、先生。代わってあげてもらえませんか?」
こ、こいつら・・・。そういうわがままを通しますか?しかし、それで研修にでてこないとか言ったら困るんだろうしな~
貸し一だと思っておこう (地域医療でも面倒を見てほしいと言う理由で札幌から青森に変更になったと聞いております。これで貸し2w)
「わかりました。交代しますよ」
で、僕は皮膚科研修になったのだ。
皮膚科研修という事で予定を切り替えて「ステロイド外用薬の使用法」をメインで学び、他に応用が利きそうなものを学ぼうと考えて、1ヵ月半の研修を始めました。
因みにこのときの指導医M先生は、某大学病院の漢方(東洋医学?)の診療科に勉強にいっており、週一回外来をされていた。
皮膚科の研修中、最初のころ・・・怒り狂ってきた中年の女性がいました
「○△病院で診てもらっているのだけど、1年近く皮膚炎が治らない」
M先生は舌を見たり、話を聞きながら
「この薬を飲んでみてください」
と、漢方薬を処方。 内心
「まじっすか?ここで漢方かい!」
と思いました。
ところが翌週の同じ日、その女性がやってきて
「先生、あんなに長く患っていた皮膚炎が治ってしまいました」
と言い、お礼を言って去っていきました
このとき「恐るべし、漢方医学。これは学ぶべきだ」と思い、先生にその事を伝え、いろいろ教えてもらいました。
研修終了後も学会や、勉強会などに連れて行ってもらい、勉強会のCDやDVDなどもいただいたりして自己研鑽を積むこともできました。どちらかと言うと、皮膚科研修と言うより「漢方研修」。あの人だったらどんな薬を出すのか・・・とか、聞いていたし。もっとも、「一番初めは漢方は使わずに、二番煎じ以降にしときなさい」といわれていたので、今でも「急性期処方」以外は「二番煎じ」にしておりますが
しかし、この「出会い」も実は「同期研修医」のわがまま・・・から始まっていたりして・・・。
今でも思いますが、皮膚科研修できてよかった。ステロイド外用薬も「原則」に従い、思い切りよく使用しております。医務室にあった「Strongest」をすべて使用しきったのは私です。そういう疾患が多いんだものw
だから「一事が万事、塞翁が馬」と思うのです。
人間の人生なんて、最も都合のいいことが(その事が本人が)わからないように起きているだけだと思って生きています
http://blog.with2.net/link.php?602868
現役のときの自信満々で受けた試験に落ちたのも(後期出願せずw)、おかげで医学部に入ったし・・・。うちの母校に入ったのも・・・何だかんだ言ってもいい仲間に出会えたし、あの大学に入ったから「こういう人間」にもなれたと思うし(いいのか悪いのかは、僕はわからないですけど)・・・。
人生って繋がっている上に、都合よく出来ているものだな~と思います。
さて、明日は何をしよう。まぁ、時間だけは無駄にしないように気をつけよう・・・っと。
東洋医学ー漢方、尊ばれなければなりませんね。
古くは中国唐の時代からあったようですね。
昨日見てきた映画「王妃の紋章」で、王朝に仕える医師兼薬剤師?が薬草を煎じて薬をつくってました。
(薬とは言ってもそれはトリカブトを煎じた毒薬でしたが、、、)
皮膚科研修が漢方との出会いのきっかけで、まさに「一事が万事、塞翁が馬」だったのですね!
自分は大学時代、今考えたら頚部に単なる化粧かぶれ悪化させただけだったのに、何か重篤な病気に違いないと思い、大学病院に行ったら、自分と歳そう変わらなそーな研修医7~8人くらいに取り囲まれて患部の写真撮りまくられたの思い出しました。
(乙女だったし、こっ恥ずかしかったな~)
スミマセン。
アンフェタミンさんも愛用されているらしい、お約束のステロイド外用薬1日使用しただけで劇的に治りましたが(若さのせいもあったかな)ただ「一事が万事、塞翁が馬」という人生観はもつに至っておりません。この諺ーこれからの希望的観測として胸に秘めておきますwwwww
⇒古くは中国漢の時代○ですね?
漢方ってゆーくらいだし、、、(恥)
寝ぼけてコメントして重ね重ね申し訳ございません。
(酔っ払ってはいないですwww)
こんにちは、コメントありがとうございます
東洋医学に関してはいつの時代から存在していたかに関しては、いろいろな意見があります。文章として存在しているのは、2000年くらい前だとしても・・・以前から「この草は腹痛に効く」とかいう理論で出来ていますし・・・・実際面白いですよね
皮膚科研修は今となっては重要なKey Pointです。
僕と漢方医学の接点はそこにあり、東西両方の見地から物事を考えられるようになりました。
診察しているときも、西洋的な視点と東洋医学的な視点とで診察できるんです。
もう一回で二度おいしくて、やめられませんw
ステロイド外用薬に関しては、「僕が愛用」ではなくて、処方する事が多いだけですけどw
「一事が万事、塞翁が馬」いいことわざですw
また、コメントいただければと存じます
>りえこさん
こんにちは、コメントありがとうございます
目的(原因)を集中攻撃する西洋医学と、体のバランスが最良のポイントからずれているから、そちらのほうへ修正してあげようと言う漢方の考え方、どちらも好きです
僕もこつこつ勉強して行こうと思っています
また、コメントいただければと存じます
私も少し前に飲んだ43番が効いたのか、最近は胃の調子がまあまあ良いです。
アンフェタミン先生のブログで登場した41番、17番は覚えちゃいました!
sakuraさんへのお返事で「1回で二度おいしくて…」ってとこ、思わず「味」かと思ってしまいました!
漢方薬、もう少し「おいしい味」だったらいいのになぁ。苦いのがツライ・・・
婦人科で痛い痛いな時飲んでねと戴いてたの忘れてた!
思い出させてくれてありがとう…。おでこにchu!
先生また場所借りてまchu!
こんばんは、コメントありがとうございます
六君子湯ですね、43番。
あれもよく使われる薬ですね。
患者さんによっては漢方薬は苦い・・・と思われる事も多いですが、エビさんの上げている68番、芍薬甘草湯は甘草が入っていて、甘いです。
こいつは筋肉の抗痙攣作用があり、こむら返りだけでなくて、一回2包くらい飲むと「しゃっくり」も止まりますし、腹痛も胃痙攣や腸蠕動亢進による痛みなら治まるようです
2度おいしいと言うのは、僕が診察していて、2つの考え方が出来てとってもお得な感じです・・・ということで。。。
また、コメントいただければと存じます
>エビさん
こんばんは、コメントありがとうございます
68番はチョコさんの返信にも書きましたが、筋肉の痛みをとるものです。
もちろん、胃腸の痛みも概ね運動亢進によるものなので、止まるのですが・・・・・胃潰瘍とかには効果はないと思います(まぁ、生薬の作用で胃の保護作用も芍薬にはあったと思いましたが・・・・)
ただ、頓服で使えるいい漢方薬の一つですw
僕も50包くらい持っていますw
また、コメントいただければと存じます
甘いのあるんですね!
漢方薬ってあの色を見ただけで苦いイメージです...
薄いピンクとかだったらイメージ良いのにね。
68番、インプットしました
夜のキューっとなる腹痛にも効くのかなぁ。
最近はそんな症状もなく、元気にしています!
情報、ありがとうございました
こんばんは、コメントありがとうございます
甘いですよ。一応・・・
因みに・・・17番は「ジャスミン」に近いと言う方がいらっしゃいます。17番を「むくみ(利尿剤ではCrが上がりすぎる方)+高血圧」に使用して、結構良かったのですけど・・・本人が「ジャスミンは嫌いなんです」と言ったので、やめにしました・・・。
夜のキューッとくる腹痛が「空腹時の十二指腸潰瘍」のようなものであれば、効かないです。
芍薬は胃酸を押さえるわけではなく、胃の保護作用なので・・・。
そういう症状があるようでしたら、受診されたほうがよいかもしれません
また、コメントいただければと存じます