明野西JFC監督日記

少年サッカーチーム「明野西JFC」の監督所感、活動予定/結果
(明野西JFCを愛し、応援する人々へ)

書評「サッカー守備戦術の教科書」

2017年03月02日 22時55分04秒 | Weblog
 書名: サッカー守備戦術の教科書 -超ゾーンディフェンス論-
 著者: 松田浩、鈴木康浩
 発行所: カンゼン
 定価: 2,300円+税

 著者の松田浩氏は、ヴィセル神戸で指導者キャリアをスタート、スチュアート・バクスター監督のゾーンディフェンスに傾倒し、その後、スチュアート・バクスター氏仕込みの4・4・2ゾーンディフェンスをベースに監督として福岡や神戸をJ1に昇格させた方です。
 現在は、JFAの技術委員、及び指導者養成インストラクターとして活躍中でありますが、日本屈指のゾーンディフェンス論者として有名な方です。
(鈴木康浩氏は、サッカー記者であり、松田氏のゾーンディフェンス論の考え方をこの本にまとめたものです。)

 さて、何故この本を私が購入したかというと、1)我が弱小トップチームの失点数を何とか減らし、少しでもチームを上に上げていきたいという強い思いと、2)ゾーンディフェンスを指導者としてしっかり勉強したいと思っていたからです。

 ゾーンディフェンスを、スペース、スペースの役割分担で、受け渡しのディフェンスだと勘違いされている方がおられますが、間違いです。
 マンツーマンディフェンスが、相手(攻撃)のポジションでDFポジションが決まるのに対し、ゾーンディフェンスが、ボールの位置と味方の位置で決まるという根本的な違いです。
 ですからカバーリングというよりも次のボール出所を互いに協力してプレッシャーを掛け、ボールを奪ったり、コースを切ってしまうということです。ボールの位置によって、左右の位置に横ずれ(スライド)してボールサイドにプレッシャーを掛けていきます。



 例えば、3対3の攻守の場合、マンツーマンディフェンスなら、DFのポジショニングが、典型的なアプローチ・カバーリングなのに対し、ゾーンディフェンスの方が、カバーリングのDFのポジショニングが相手の位置に依らず、ボール位置からのパスコース消して(切るように)互いにボール寄りになります。



 この本では、ヨーロッパの強豪チームの試合や日本代表の試合を例にゾーンディフェンス論を展開します。特に日本代表の失点シーンの解説は、非常に参考になりました。ゾーンディフェンス無しには、日本は強くなれないと確信しました。
 また、何回も読み返し、載っているゾーンディフェンスの練習方法も今々参考にさせていただいています。
 これで急に我がチームが強くなるとは思いませんが(苦笑)、小学生だってもうゾーンディフェンスを理解しないといけない時代だと思っています。
 ぜひ一読を!