油屋熊八(あぶらや くまはち)は、湯の町別府を一大観光都市として開発に尽力した人である。
彼の人生は、相場師での成功と挫折、アメリカに渡りクリスチャンとして洗礼を受ける等波乱万丈である。
その彼が妻が身を寄せていた別府で、おもてなしと先駆的なアイデアで別府の名を飛躍的に知らしめた。
彼が設立した亀の井ホテルや日本初のバスガイドを用いた定期観光バスなども創設した。
その彼が、中谷巳次郎と由布院に別荘をつくってたのが、亀の井別荘の始まりだといわれている。
その後別府とはまた違った路線を進んだ由布院は、今や日本でも屈指の観光地になっている。
秋日を浴びてモミジの葉が、最後のお別れをしているようだった。