亀島川水門
( 東京・中央区 )
亀島川は 中央区霊岸橋付近で 日本橋川から分流し
隅田川の中央大橋下流で隅田川と合流する。
都内には この外にも多数の水門があるが
皆似たような施設設備になっている。
写真でも ご覧いただけるように 堤防と水面の高さは
2mほどしかない。 高潮程度のことを考えているのか
これ以上の高潮や津波に対し 水門で防げても
周囲の堤防からの 浸水には到底対処できない。
「水害のない町に」は 果たして?
寺田寅彦の随筆「天災と国防」の一節に
『 文明が進むに従って人間は次第に自然を征服しようとする野心を
生じた。 そうして、重力に逆らい 風圧水力に抗するような
いろいろの造営物を作った。 そうしてあっぱれ自然の暴威を
封じ込めたつもりになっていると どうかした拍子に檻(おり)を破った
猛獣の大群のように 自然があばれ出して高楼を倒壊せしめ
堤防を崩壊(ほうかい)させて人命を危うくし財産を滅ぼす。
その災禍を起こさせたもとの起こりは 天然に反抗する
人間の細工であると言っても 不当ではないはずである、
災害の運動エネルギーとなるべき位置エネルギーを蓄積させ、
いやが上にも 災害を大きくするように努力しているものは
たれあろう 文明人そのものなのである。 』
周辺図→ http://yj.pn/9RqnUS