医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

青の巨匠の美 6

2008年07月11日 19時53分24秒 | Weblog
 以前・・・あれはNHK、教育?・・の、壇ふみさんがでている番組?「新日曜美術館」?だったかな???

 ピアニストの舘野 泉 さんがゲストで出てて。

 魁夷さんのこだわった「青」についてやってましたよ。

 画家の作品の半数が青なのだそうです。

 作者にとって「青は心の奥に秘められて達することのできない願望の色」だということです。

 赤は波長が長いので、同じ時間に進む距離も青より早くなりますから近く迫って見え、青は波長が短いので遠くにへこんで見えますからね。

 ダヴィンチの空気遠近法により、青い波長がより散乱して遠くの山も青いわけで(青い波長が目に届く)、奥に秘められ達することができないというのは理解できます。

 また、精神性の深さを感じさせる「青」の世界の追求が、魁夷氏の描くテーマであったと・・・。

 日本画の伝統に「青」一面の風景は、ほとんど例がないのだそうです。

 また、テレビでもやってましたけど、画家のアトリエ(千葉県市川市?)には、三百種以上の青の絵具が残されていて、中には自分で調合したものも多いそうです。

 日本画・・・ってこれまた理解しにくいし、逆説的に日本人に理解が少ないし、画家の力量もあるのでしょうけれど、西洋油彩画にくらべるとマイナーですよね。

 日本画は鉱物から取れる「岩絵の具」や、動植物から取れる染料だとか、土からの「泥絵の具」、「水干(すいひ)絵の具」を、膠(にかわ)といって、動物の骨や皮膚などから取れる接着剤のような展色剤で、筆入れのたびに画家の経験で溶いて、和紙や絹に描かれます。

 ですから魁夷氏の手持ちの「マイ・ブルー」もたくさんあったのでしょう。

 ちなみに魚の煮こごりやゼラチンも膠(にかわ)・・・?

 日本画は混ぜ合わせには向いておらず、重ね塗りになるそうですが、日本画は平面的で、ある程度輪郭も必要になります。

 リトグラフになりますと理解を超えちゃいますが、日本画って言うとなんとなく、僕のイメージでは油彩画と水彩画の中間のように見え、紙の影響もあるのでしょうけれど、少しにじむ感じもします。

青の巨匠の美 5

2008年07月10日 10時06分19秒 | Weblog
 「花明かり」や「白夜光」の光と陰影の表現は、湿り気や冷気といった大気まで読み取れ、フェルメールにも通じる感覚が・・・。

 空気の状態まで描けるのは、フェルメールとイギリスのウィリアム・ターナー、そして魁夷氏しかいないでしょう。

 また魁夷氏の色使いには、印象派にも通ずる色彩の明るさとやわらかさ・・。

 そして何といいましても、彼の「東山ブルー」、「青の巨匠」とも称される、青~緑へのこだわり。





 アクオスによれば、「緑響く」について作者は、「モーツァルトのピアノ協奏曲に触発されて」と語っていたそうです。






 「モーツァルトのピアノ協奏曲第二楽章の主旋律、それが白い馬であり、背景の森と湖がオーケストラ」で、白い馬はオーケストラを背景にメロディラインを軽やかに歌うピアノを意味していた、ということです。

 ん?・・・といわれましても僕には理解できましぇん・・。

 「協奏曲 第23番 イ長調 K.488 第2楽章 アダージョ」

 これのことかな?

http://jp.youtube.com/watch?v=DRobAAY5VGw




 で、驚きなのが、シャープのあのCM・・・・実写なんだそうです!

 場所は信州奥蓼科の御射鹿池(みしゃかいけ)だそうです。

 「みしゃか」というのであれば、お釈迦さまが由来かな???

 ん?んん??そういえば、木の形などが、絵とは微妙に違うぞ!

 むむぅ~、僕はてっきり、魁夷さんの絵に、吉永さんの実像や、動く白馬のアニメーションをCGで組み込んだのかと思ってました。

 やるな、アクオス。

 でも、BGMはG線上のアリア・・・。





青の巨匠の美 4

2008年07月09日 12時22分38秒 | Weblog
 地球は水が青いのではなく、水が無色透明な光のうち、青部分の波長をを反射するから青い・・・。

 黒は反射が一番少ない、だから黒い紙は光をよく吸収するので燃えやすく、白は光を反射しやすいので、雪はまぶしいと・・・こういうわけっす。

 非常に合理的だ!




 さらに光が当たるとさらに光り、光がなければ光らないものが蛍光、光を蓄えて徐々に残光を放出するのが、燐光(りんこう)・夜光・蓄光で、蛍光や燐光はルミネセンスと呼ばれ、ブラウン管、LED、有機EL、PL(フォトルミネセンス)もルミネセンスです。

 ブラックライトで光るのは蛍光です。

 白いシャツが光るのは、繊維か洗剤に蛍光塗料が入っているから。

 ちなみに世界中の腕時計の夜光塗料を独占的にシェアしているのは、荻窪にある根本特殊化学、放射性物質を含まず、従来の約10倍の明るさと残光時間を持つ画期的な蓄光塗料である「N夜光・ルミノーバ」を開発しました。

 詳しく知りたい、マニアックな方は・・・

http://www.nemoto.co.jp/jp/products/luminova/luminova.html


 松下電工は、有害な水銀を使用する従来の蛍光灯に変わる新しいデバイスを発表、これは無害のキセノンガスを光らせ、さらに放電がないので消費電力も少なく低温でも明るい・・・そうです。



 さあ、光と色の関係を理解した次に・・・

 で、今、日本国民にもっとも人気がある日本人画家、それは「東山魁夷」氏ではないでしょうか?

 先日、展覧会がありましたが、それはそれはすごい人出でした。

 やはり日本人は、人物像や人工的物質・建造物よりも、自然の織り成す情景に目も心も奪われるんだなあ・・・気持ちは大いに理解できます。

 もちろん、絵を楽しむなぞ、ある程度ご高齢の方が多かったのですが、若い男女も比較的多く、一番少ない層はやはり僕たちの世代、つまり中年男性サラリーマン・・・

 日展入選作品の「残照」から始まって、有名な「道」、アクオスのCMで有名な「緑響く」、そして僕がもっとも美しいと思う、桜の「花明かり」、写真のような「白夜光」・・・

http://higashiyama-kaii.com/index.html

http://images.google.co.jp/images?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rls=SNYA,SNYA:2004-13,SNYA:ja&q=%E6%9D%B1%E5%B1%B1%E9%AD%81%E5%A4%B7&um=1&sa=X&oi=image_result_group&resnum=1&ct=title

青の巨匠の美 3

2008年07月08日 11時44分35秒 | Weblog
 光の三原色のRGBの2つが混じったところ、R+G=Y、G+B=C、B+R=Mとなり、これがちょうど色料の三原色CMYになる・・・のかな。

 絵の具を混ぜ合わせて色を作ると、引き算ですから、吸収される色が増えるにつれ、どんどんにごって暗くなるのを嫌って、ルノワールなどの印象派はあのように、点で描写したのは以前にお話いたしました。

 またウィキによると、マゼンタ(赤紫)はヒトがもっとも不快に思う色でもある一方で、雅やかさを与える色でもあり、伝統的な文化・芸術において珍重され、今日では高級感を与える色としても認識されてい、大江戸線のラインカラーなのだそうなり。





 さてさて一方、人間が色を感じるのは、目の中の網膜と脳の働きよるものであり、人間の網膜には、色を識別する「錐体」という、視細胞があります。

 錐体は三種類あり、緑色に反応しやすい「緑錐体」、赤色に反応しやすい「赤錐体」、青色に反応しやすい「青錐体」と呼ばれます。

 その3つの錐体が、それぞれの光の波長を捕らえることで、色として認識するのです。

 錐体の発達が多数派と異なり、色覚が多数派と異なっても、それは単に感じ方の問題というか・・・

 悲しい話を悲しく捉えない人もいれば、宗教的感性に鋭い(VMAT2遺伝子をご参照ください http://blog.goo.ne.jp/ag-clinic/e/9ad9f35a4daae8a2920e6e8f2f0f46ae)人も鈍い人もいますので・・・。

 それに多数派にも区別がつかない種類の異なる色もありますし、それが区別できる生物から見れば、ヒトの多数派も色覚異常だし、動物や昆虫、他の生物にはそれぞれ錐体の種類がありますので、ヒトとはまた別の色覚の世界が広がっているのです。





 物体の色はなぜ色として見えるか・・・繰り返しですが、

 これは、たとえば緑色は、赤色や青色をよく吸収し、緑色をよく反射するからであって、あくまで物質の本質が色を放っているのではなく、光の反射に過ぎず、そういう色に反射する物質を持つか、塗られているかってことです。

 ピンとくるようになりましたか?

青の巨匠の美 2

2008年07月07日 14時15分56秒 | Weblog
 「色料の三原色」のうち、マゼンタは明るい赤紫色で、これは光の赤と青を1:1で混ぜた色らしい・・・

 シアンは明るいブルー系で、チアノーゼの語源となっており、これは赤の補色だといいます。

 イエローですが、こいつがなかなか曲者で、現在の技術では「理想の」イエローのインク・トナーを作ることは少なくとも現行不可能であり、黄色のインクは理想的なイエローとは違う色をしている・・・そうです。

 また、この3色の混合の黒も、イエローが理想ではないせいか、それともよく使う色だからか、黒もあえて加えられて、「CMYK」と呼ばれます。

 「赤・青・黄色」に「RGB」、そして「CMYK」・・・覚えましょう!





 で、「光」が足し算、いわゆる「色」が引き算・・・ですけど

 もともと光は、白というか、無色透明ですが・・・

 光の場合、色は「RGB」3つの光を合成、つまり足す事によって表現出来るので、「加法混色」(足し算)と呼ばれます。

 つまり、R+G+B=白(無色透明)になるわけです。


 で、物体の色は反射した光が目に入って、間接的にその物体の色として認識しておりますので、もともと無色透明な光がその物体によって吸収され、残りが反射するわけっす。

 だから赤く見えるトマトは、無色の光から、青と緑が吸収され、つまり赤=白-青-緑となり、元の光をさえぎる(吸収される)形で色が作られるために、「減法混色」(引き算)と呼ばれるのです。

 つまり、色の三原色は、白地にいろんな色を重ね塗りをしていきますと、どんどん吸収される色(光)が増えていって、反射する色(光)が少なくなりますから、混ぜ合わすと黒に近づき・・・

 光の色の場合は暗闇にライトを当てていって、三原色が混ざると元来の色、白というか無色透明に・・・。





 従いまして、色を重ねると明度は落ち、光を重ねると明度が増す、というわけです。

 あ、すでにご存知でしたか・・・えらそうにすみません。

青の巨匠の美 1

2008年07月06日 23時34分31秒 | Weblog
 「色」には引き算と足し算があります。


 ここで、何度も取り上げる「色」。

 色の魅力は奥が深い・・・。



 一般の「色」は引き算で、光の「色」は足し算なのです。

 何を言っているんだって??

 まあ、まあ・・・。



 みなさま、赤いトマトは、ホントに赤いと信じて疑いませんか?

 なに??

 それは・・・ま、赤いと言えば赤いのですが、別にトマトが赤い色を出しているわけではなく、トマトに当たっているトマトの外からの無色透明な光のうちの、赤い部分がたまたまトマトに反射しているだけなのです。

 つまり、無色透明な光はいろいろな色を含むのですが、その赤以外の色の部分の光はトマトに吸収されてしまい、残った赤の部分を反射する物質に、偶然トマトが覆われているので、人には赤く見えるといいますか・・・

 その反射した光の一部分が人間の目で認識され、あ、赤なのだと脳がとらえているだけであります。

 トマトの実体が赤い色を放って鎮座しているのではなく、トマトにあたって反射した光を赤いと認識して、ヒトの多数はトマトが赤いと間接的に見えるわけで、つまり、宇宙人が見たら、違う色に見えるかもしれないし、光がなければ、当然黒なのです。




 また、僕たちが通常呼ぶ「色」と、光の「色」では意味合いが異なります。

 光は自分で発色していますから、自分の色がありますが、僕たちの呼ぶ「色」は、分かりにくいのですが、どこかからの光の反射にすぎませんので、間接的と言いますか、それ自体が赤いわけでも青いわけでもないといいますか・・・赤いんですけど。






 ここで、「色の三原色」は何と何と何でしょうか?



 では、「光の三原色」は??







 色の三原色は「赤・青・黄色」です。

 光の三原色、カラーテレビはRGBだから「赤・緑・青」。

 黄色と緑が入れ違い、微妙に異なります。

 光の場合、色の三原色とは異なり、黄色は緑と赤を混ぜるのです。

 プリンターなどでは「色料の三原色」といって、シアン、マゼンタ(マゼンダではありません)、イエローです。

続・美しき夏雲 3

2008年07月04日 08時30分19秒 | Weblog
 これも産経新聞の記事からですが、また、経済産業省は、

『戸建て住宅に設置されている太陽光発電の電力を、グリーン電力として企業に販売するモデル事業を年内に始めることを決めた。

 グリーン電力の利用企業によるランキング公表も始まる予定で、グリーン電力の利用が一段と進みそうだ。14日の総合資源エネルギー調査会に示す報告書案に盛り込まれる。

 グリーン電力の販売が進めば、1戸当たり年間約1万円の利益を生み出す見込みだ。

 自然エネルギーを使って発電した電力にはグリーン電力証書が発行される。証書は1キロワット時当たり5~10円程度で販売されており、イメージ向上を目指す企業が購入してきた。

 しかし、証書が発行されるケースはほとんど、市民団体や企業が発電したものに限られ、発電量の小さい各戸の太陽光発電では証書が発行されなかった。

 モデル事業は、三洋電機グループの三洋ホームズが中心になって行うことが決まっている。

 同社は顧客である各戸から発電量などのデータを取得し、専門の会社がグリーン電力証書を発行する。来年以降、太陽光発電メーカーなども参入するとみられる。

 太陽光発電は1戸あたり年間3500キロワット時発電されている。

 深夜帯などに電力会社に売っている電力分は証書の対象にならないため、自家消費分の1400~1750キロワット時が証書の対象になる。

 発行された証書はメーカーが購入し、代金の一部が各戸の収入になるため、証書売却によって各戸に入る収益は年1万円程度になる見込みだ。

 また、グリーン電力の購入に積極的なソニーの中鉢良治社長が会長となって「グリーン・エネルギー・パートナーシップ」(仮称)が設立される。

 グリーン電力の購入量や使用電力に占める比率など、参加企業のランキングを公表し、グリーン電力の利用を促す。

 このほか、報告書には、利用拡大を支援する方策として、グリーン電力の購入費を課税対象外の損金とみなす方針なども盛り込まれる。』

 


 政府の取り組みが遅すぎ、甘すぎやしまいか??

 日本のCO2排出削減目標は達成するどころか、逆に増えているとも聞きます・・・。

 軽く達成されるものかと思ってました、って国民が、僕含め多いんじゃないでしょうか?

 ソーラーパネルはこれから新築される全物件に、取り付けが法律で義務付けられてはいけないのでしょうか?

 また、ソーラーパネルを全壁面に埋め込んだ大胆なピルなどが、どうしてできないのでしょうか?

 また、石油に頼らない国、を目指し、それなら原子力発電を増設するのか、それともドイツ型で行くのか?国民に是非を問い、国民は議論を深め、決定し、国民が責任を持たねばらならいんじゃないかな??

 国内で国民レベルでもいろいろなイベントが行われておりますが、電気をこまめに消そうと思います、節水に心がけます・・それはそれで大切なことでしょうが、そんなレベルでいいのでしょうか?

 以前にメルケル首相のもと、ドイツの取り組みはここから書いたので、重複しますから述べませんが・・・

 http://blog.goo.ne.jp/ag-clinic/d/20080326

 プリウスがカッコよくさえなれば、爆発的に世界中で売れて、売れれば大量生産され、価格がもっと抑えられ・・・

 みんな乗るって・・・どうしてトヨタのお偉いさんは気付かないのかな・・・?

 なら僕を参画させてくれ!

 また、「石油に頼らない国造り」、これはどうしてうたえないのかな・・・





 国民にはほとんど知られない「福田ビジョン」、今回サミットの議長国として、いかに中国・アメリカ・インドを説得して、環境問題に具体的数値を盛り込めるのか、また中国・ロシアを説得して拉致問題を取り上げられるのか、本当のリーダーシップに注目です。

 アフリカにはレアメタルや石油などの資源があるから・・・このところ貧困が取り上げられますが、白人社会の責任を問うべきだし、アジアには資源がないせいか、アジアの貧困を意図的に忘れていやしませんかね・・・。

続・美しき夏雲 2

2008年07月03日 06時30分48秒 | Weblog
 4/22の産経新聞からの引用ですが、

 ~逆風に耐え「最強」の評価~

 『海から吹く風を受け、巨大な回転翼が回り始めた。

 東京湾に臨む三菱重工業横浜製作所金沢工場で昨年8月、運転を開始した「MWT95/2・4」は、陸上に立つ風車としては世界最大・最強である。
 
 翼の回転部分(ローター)の直径が95メートル。

 みなとみらい21の大観覧車(約100メートル)とともに横浜の新名所ともいうべき湾岸景観を形成するこの風車こそが実は、環境の時代を迎えたわが国重厚長大産業の雄、三菱重工技術陣が「自信を持って世界に売り出せる」と胸を張る最新鋭商品でもある。

 風力発電用の風車はローターの直径が大きいほど発電量が増える。

 だが、あまり大きいと風圧に耐えきれず、翼が折れてしまう。

 巨大化は常に1・2・3の原則とのにらめっこだ。
 
 出力はローター径の2乗に比例するが、荷重は3乗になる。

 例えばローター径を2倍にすると出力は4倍だが、荷重は8倍に跳ね上がる。

 つまり壊れやすくなるのだ。頑丈な風車は作ろうと思えば作れる。

 だが、発電量との見合いで、経済的に成り立たなければ、商品化はできない。
 
 クリーンなエネルギーとして注目される風力発電。

 風の力で翼を回し、その回転エネルギーを発電機に伝えて電気エネルギーを得る仕組みだが、風が吹くだけで簡単に電気エネルギーが取り出せるわけではない。

 その中身は技術、ノウハウの結晶といっていい。

 三菱重工の強みは造船、航空機、タービンなどで培った要素技術の蓄積があることだった。

 その総合力を生かし、昭和55(1980)年から日本で唯一、大型の風力発電機を自力で作り続けてきた。

 しゃれにもならない話だが、風車に対しては当初、逆風が強かった。

 採算が取れずに幾度も撤退の危機に見舞われ、社内でも「お荷物」と揶揄(やゆ)されてきた。
 
 ところが、4年前に風向きが変わる。

 原油高騰に加え、温室効果ガスの排出を減らす「京都議定書」の批准国の増加で再生可能エネルギーを生み出す装置の需要が世界的に急伸したからだ。

 風力発電機ビジネスは年率20%以上の増加が見込める高成長事業に様変わりした。

 福江一郎副社長は「平成19年度にようやく黒字に転換した。自然エネルギーに対するニーズは今後も枯れることはない。1兆円の売上高もそう遠くはない」と自信を示す。

 新型風車には現在、国内外で予想を上回る累計1000台以上の受注が舞い込み、生産が追いつかないという。いま受注しても納入は2年先になるほどだ。

 開発リーダーの長崎造船所技術開発課、柴田昌明課長は「三菱の風車は性能もいいが、壊れないとの評価が定着してきた」という。

 台風や山岳地形が生み出す不規則な風。

 日本の自然環境は必ずしも風車開発に適しているとはいえない。

 だが、技術者とは不思議な生き物である。

 風車には過酷な環境が逆に、三菱重工技術陣には「風車業界のベンツ」と呼ばれる高い技術を生み出す基盤になったのだ。』




 この記事を読んで、みなさまはどのようにお感じになられますか?

続・美しき夏雲 1

2008年07月02日 11時42分37秒 | Weblog
 いよいよサミットまで秒読み。

 東京の検問も目につき、先住民サミットというのも行われたようです。

 今、先住民や、海の環境に関する小説を読んでおりますので、読み終えましたらまたつたないご案内をさせていただきます。

 で、以前に、日本の環境に対する取り組みが甘すぎやしないか?

 技術があるのに(本当にあるのか? )、国の取り組みが国民にいまひとつ伝わらず・・・またしても既得権益と族議員の暗躍で、国や電力企業は本音では積極的でないのではないか?

 転換を図ったドイツの取り組みと成果や成り行きを見極めつつ、迫る韓国に留意しながら、日本のエネルギー政策を見直すべきでは、などと書きました。

 僕としては、何度か書いていますが、日本にとって、一自動車に過ぎない、トヨタのプリウスのデザイン改良が急務ともいうべき、重要なテーマだと無責任に勝手に思ってます。

 賢明なるトヨタの皆さま、国民のかなりは、実は相当プリウスに乗りたがっているのですよ。

 ただ、格好や色があまりに、あまりに、あまりにイケていなさ過ぎるから、買いかねているだけなんです。

 赤だってくすんでるし・・・

 もっと、鉄腕アトムちっくだとか、あるいは和のテイストを十分に取り入れるなり、あるいは女性がかわいいと思うような、さらには色もそういう色でチョイスして・・・。

 あれじゃ、イモムシかミノムシだ・・・。

 それに、バンみたいな7人乗りの小型車、1ボックスカー、そういう車種にこそハイブリッドを搭載し、もちろん構造上の問題は理解できますが、そこをクリアして、さらにいけてるデザインと色なら、今の若者など、どんどん買い換えますよ(たぶん )。

 レクサスのデザインが改良されて、いくらかましになっただけで、あれほどの購入です。

 しかし、ハイブリッドを搭載すべきは、クラウン・レクサスではなく、ガソリンの値段が気になる僕たち庶民層向けなのです。

 それに似たような車が多すぎてわけわかんないし、なんでトヨタの車がトヨタのお店で買えないのか、消費者中心ではなく、卸し中心で困惑します。

 かつて、いすゞ117クーペやスズキフロンテ・クーペに始まり、アルシオーネやピアッツァ、三菱コルトCZC、確か・・シティカブリオレも?ピニンファリーナやジウジアーロに頼んで、それなりに美しいデザインを得たではないですか?

 どうか、デザインをフルモデルチェンジし、もっと社の個性をBMWのように統一し、カッコよくしてください。

 僕たち日本人には、斬新なデザイン力が欠けているのなら、育つまでは、ピニンファリーナに頼みましょう!

 何度も書いてますが、BMWのフロントグリルは全車種、誰がどう見てもBMWだし、ベンツ、ジャガー、フェラーリ、ポルシェもしかりです。

 三菱はダイヤモンドのひし形でヘッドランプを統一するなり、日産は丸いテールランプで全車種統一し、フェラーリから何を言われようと、これはうちのオリジナルと答えればいいし、もっと車種を整理して、会社の特徴と統一性を堅持して伝統にすべきです。

 その上で日本に来た外国人を、びっくりさせてやりましょうよ。

 日本の車はほとんどが電気やハイブリッド・・・さすが技術の国、日本!と。

美徳:不義にして富まず3

2008年07月01日 12時49分50秒 | Weblog
 青い風景つながりで・・・産経新聞に、「青いエッフェル塔」が載ってました。

http://sankei.jp.msn.com/photos/world/europe/080701/erp0807011036004-p2.htm




 さて、徳山社長の正義について番組では、これぞ「町人の正義」だとおっしゃっていました。

 そして番組の最後には、徳山家の家訓「不義にして富まず」が紹介されました。

 これは、徳山家が不義だから富みませんでした、というのではなく、世の中、義理人情を欠いては栄えませんよ、ってことでしょうかね?

 あるいは、世の中や人さまに役立つことをやらないと結局は会社は傾きます、ってことかな?

 徳山社長はほかにも、アトピー関連の医薬部外品も開発されているそうですが、それはそれで医学・科学的なエビデンスがどうなのか、判断する必要があります。

 二重盲目検定は必須だな。

 しかし徳山社長の「品がなくなりますから」は、立派過ぎますよね~。

 僕などは特に品がないので、大変感銘いたします。

 「品」というのは、人間において、ある意味、もっとも美しい部分なのではないでしょうか?

 こればっかりはお金では買えませんし、一朝一夕に身につくものでもありませんから。

 しかも知力だけでもだめだし、人間性や誠実さはもちろんのこと、ぶれないこと、重すぎず軽すぎず、その他センスだとか、芸術やスポーツへの理解だとか、本を読んでいるかだとか、趣味、ユーモアやウィット、経験や身のこなしに笑い方に食べ方・・・さまざまな要素で醸成されるものです。

 本当に現代、僕を含め、品がない人にあふれて困ります・・・。

 個人的には、下衆の勘繰りで品がありませんが、大手の入浴剤事件の事実を明らかにして欲しいな・・・。

 事実だとしたら、大手メーカーは「不義のため富まない」ことでしょう。

 ああ、こういう「品のある」日本人の先輩がいらっしゃるのだ、となんだかうれしくなりました。