医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

青の巨匠の美 14

2008年07月21日 20時47分42秒 | Weblog
 そして元来、緑という言葉は、色の名前ではなく、水や芽などに関係のある言葉で、芽が出てすぐの若く、生き生きして、水気の多いことを表した、との意見も見られました。

 それで、日本語では女の人のきれいな髪のことを「緑の黒髪」と言ったり、生まれたばかりの子供のことを「みどりご」と言ったりするのだと。

 たしかに、現代の僕たちが聞くと、緑の黒髪といわれても、緑なのか黒なのか、どっちなんだ?イマジネーションの世界じゃないの?って気がします。

 僕は個人的に、お恥ずかしながら、食用の海苔などは緑~黒だし、黒髪も光線のあたり具合で緑っぽく見えるからなのだろう・・・と思っておりました、実は。

 緑の語源は「みず」か・・・。

 現代の日常でも、混同の名残で、青葉といっても、植物だから緑、青虫も緑色、青菜・青果・青りんご、青物横丁・・・。

 ただしこれは、前にも言いましたが、概念の問題であって、区別できないというわけではありません。

 グリーンは西洋から伝わった概念なのかな?

 1930年(昭和5年)、日本で初めて現在のような信号機がついたときには、法令上「緑色信号」と呼んだそうだが、現在は法令上も青信号なのだそうです。

 西洋では信号は、明確にred, yellow, greenらしい。

 青信号というのは日本だけで、グリーンという独立した色の概念はやはり最近のことらしい。

 そういえばどこかで見た道路標識でも、黄色地の中心に青があったのですが、日本の青=安全、とは異なる意味合い・・注意だったかな?そんな気がするな・・・。

 「碧」は、名前になると「あおい」とも「みどり」とも読むのかな・・・。

 エメラルドグリーンの海、ってのは近年西洋化して伝わった表現で、緑だろうが、青だろうが、海は青いんだな。

 でも信号で言うと、少数派色覚者には赤・緑より、赤・青の方が見やすくなるのかな・・・?