医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

カラマーゾフ的美意識6

2007年01月21日 09時30分44秒 | Weblog
 イデオロギーの話しは難しいのですが、資本主義と「社会主義」と「共産主義」を区別しましょう。

『教えてgoo』から引用しますが、

『社会主義:「能力におうじてはたらき、労働におうじてうけとる」

共産主義:「能力におうじてはたらき、必要におうじてうけとる」』

とあります。でもこれだけでは分かりませんね。 さらに、

 『キリスト教博愛主義の一部までも含む多様な思想潮流の総称である「社会主義」思想と、マルクス、エンゲルス、レーニンらに基本的に依拠した理論構築を行ってきた「共産主義」思想にわけられると思います。』

 『マルクスは、歴史は原始共産制→奴隷制→封建制→資本主義→社会主義→共産主義と進むと考えました。

 資本主義と共産主義の過渡期にあたる社会主義とは何かといいますと、この段階ではまだ国家が存在します。

 資本主義を打倒した労働者階級が、国をおさめるわけです。

 彼等はいずれ、共産主義移行への準備を進め、私有財産を否定し、生産手段を社会化、国有化します。

 つまり、社会主義と共産主義の違いを簡単に言いますと、社会主義には国家があり、国が経済を運営している。

 しかし資本主義時代に存在した階級や、労働者への搾取、私有財産などは存在しない。

 共産主義は、国家がなく、私有財産がなく、階級がなく、搾取のない社会、しかも生産性が極限まで発展している社会と言うことですね。』

ということです。

 しかし、これらは机上の空論にも近く、人間は残念ながら自分のために汗を流しますから、社会主義や共産主義は生産性が著しく低下し活力を失い、結局は資本主義の前に敗れ去ることになったことは歴史が示しております。

 またその革命の際に、暴力が肯定され、粛清の名の下に信じられないくらいのたくさんの流血があり、日本でも一時はそのイデオロギーが学生に火がついて流行しましたが、日本国民からは否定されました。

 ソヴィエトが崩壊した原因には、しっかりとした資本主義が形成される前に、一気に社会主義・共産主義へと急ぎすぎたからだとも言われており、事実スウェーデンをはじめ、ヨーロッパでは緩やかな社会福祉国家へと変化していっており、進歩的であるという意見もありますよね。



 この小説ではまた、全体にドストエフスキーの嫌ったローマカトリックと、愛するロシア正教の対立も、僕は行間に感じましたが、ここの読者であれば同じように感じるでしょう。

 また、聖母マリアとマグダラのマリアも、ローマカトリックを否定するドストエフスキーにかかるとこんな具合に料理されるのかと思いました。

 そしてこの話のハイライトはたくさんありすぎるのですが、僕は4つにしぼりたいと思います。

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