医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

青の巨匠の美 11

2008年07月17日 20時19分20秒 | Weblog
 だけど、日本の街を見渡すと、看板の毒々しい色ばかりが目につき、本来、日本人は顔料を考えても、数字で表す人工的な色よりも、自然界に存在する、ベージュだとか生成り色だとかのくすんだ色を好むはずなんですがねぇ・・・。

 中国の極彩色の影響もあるのかな・・・。

 建造物や車の色は、ガンメタや黄土色的なくすんだ色を好むのに、どうして看板だけはあんな品のない色を、しかもけばけばしく使用するのでしょうか?

 だったら、ヨーロッパのように建物にもっとカラフルだけど落ち着いた上品な原色を使って、全体的なコーディネイトを考えた方が、よっぽどきれいなのに・・・。

 看板だけが、突出してバラバラで品がない・・・。

 と言っといて、当院も思いっきり使っておりますが・・・。

 看板屋さんには悪いのですが、いっせいにみんなでやめてみませんか?

 それと、話はそれますがエコのために、たとえば夜12時以降、営業していない建物の看板の灯りやネオンサインはいっせいに落とせばどうかな・・・コンビニ問題よりずっといいんじゃない??




 作品「道」に関しては、【風景との対話】(新潮社1967年刊)より抜粋・・・というのが載っていましたが、


「ひとすじの道が、私の心に在った。

夏の早朝の、野の道である。

青森県種差海岸の、牧場でのスケッチを見ている時、その道が浮かんできたのである。」



 やはり東北の道か・・・。

 あの透明感ある澄んだ色は東北だよな。




 青と緑の境界の曖昧さに触れましたが、魁夷氏の緑も、この「道」もやはりすべて青という表現に収められるようです。

 このことは、日本では信号の緑を「青信号」と呼ぶ風潮・文化にも似ていますね。

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