医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

USAに美を!L.C.Tiffany 1

2008年03月07日 10時29分38秒 | Weblog
 ルイス・C・ティファニーをご存知でしょうか?



 あの、ティファニーの御曹司です。

 御曹司といっても創業者の息子、江戸末期ころに生まれた人で、昭和8年に亡くなっております。

 銀のスプーンをくわえて生まれたと、将来が約束された彼、しかし、彼は後継者の道を自ら断って、画家を志しました。

 画家としての絵もそれなりに見事です。

 しかし、彼の仕事はそれにとどまりませんでした。


 画家を目指してヨーロッパやアフリカを旅するうちに、「色」に魅せられ、アメリカの美や色に遅れがあることを感じました。


 『アメリカに美を!』と強く感じたそうです。


 帰国後、お坊ちゃまは仲間と室内インテリアの会社を設立し、あのホワイトハウスの客間も手掛けたそうですから、かなり本格的だったようです。

 彼はパリ博覧会で、アール・ヌーヴォーの旗手、あの「ものいうガラス」のエミール・ガレに魅せられ、ガラス工芸家を志しました。

 そして、ガラスの微妙なグラデーション技術や乳白色技術、新しいステンドグラス工法などを開発し、ステンドガラスで名品を残しました{写真}。

 抜群ですね。

http://blogs.yahoo.co.jp/morioka_hisamoto/28112927.html

http://www.oikawa-mc.co.jp/oikawa/tiffany/index.html


 島根県の松江市には、立派なルイス・C.ティファニー庭園美術館があったそうですが、どうも行政がアンフェアな約束反故をしたため決裂し、平成19年3月31日をもって閉館してしまったようです。

 僕が医学部に在学中はなかったと思うんですけど・・・。




 で、僕がどういうわけかガラスに惹かれるということは、以前ボヘミアングラスのときに書きました。

 ステンドグラスとは、ガラスに色を塗ったものではなく、色ガラス断片を鉛でつなぎ合わせたものです。

 ですから、フランス語では“ヴィトライユ”(鉛でつないだ板ガラス)と呼ばれます。

 変な誤訳にかかると着色ガラスが汚れたガラスとなってしまい、どきっとすることがあります。