医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

帽子と美意識4

2006年07月26日 10時57分27秒 | Weblog
 またしてもいつものように話はそれてしまいましたが、そうそう帽子の話です・・・、僕は映画「カサブランカ」のハンフリー・ボガードのようにちゃんと帽子をかぶるオトナの男に憧れるのです・・。

 実はこの「カサブランカ」という映画もボギーのカッコよ過ぎさと、イングリッド・バーグマンの美しさと、テーマソングの「As time goes by」の秀逸さなどで伝説化されておりますが、ファンの方には申し訳ございませんが、内容そのものは僕個人的にはプアーであると感じております。

 この映画は実はもともと、アメリカの国威発揚のための反独プロパガンダ、言ってみればつなぎ合わせの「煽り(あおり)」映画なのです。

 近年でもアメリカが国威発揚のためにハリウッドと組んで、しばしばこのような映画を通したプロパガンダを行うことは有名な話です。

 またアメリカは「ランボー」を見ても分かるとおり、自分の都合だけで事実を歪曲させてまで自国や戦争をを美化したり、相手国の名誉を考えずに自分勝手な解釈を世界中に流布したりする情報操作は得意です。

 アメリカ映画ファンの方は、ハリウッド映画を観るときには、額面どおりに受け取ることなく、常に眉につばをつけながら、情報操作のことは忘れずに客観的に観ることが大切です。

 しかし僕が高校生のときに名画座で出会った「カサブランカ」のボギーは(アラン・ドロンとアル・パチーノには負けますが)、やはりかっこいい大人の男でした。

 日本には沢田研二という、その昔とってもセクシーでかっこよかった方がいらっしゃいます。

 彼は歌の途中でパナマ帽を投げ捨てたり、「ボギー、ボ~ギ~」という歌詞だったり、「As time goes by」の和訳となるタイトル「時の過ぎ行くままに」(オヤジのカラオケでの十八番?)という曲名や、そのものズバリの「カサブランカ・ダンディ」という曲などを考察すれば、やはりハンフリー・ボガードに憧憬を抱いていたのでしょうか??

 ボギーのようにトレンチコートの襟を立て、タバコの吸い方をまねたことがあるお父さん方、多いんじゃないですか?

 日本人だと笑われてしまうんですよね、これが。

 だから僕はせめて年老いてしわが深く刻まれたら、帽子だけでも真似たいと思います。