【政界地獄耳・08.28】:石破茂の「面倒見の悪さ」 今の自民から見れば勲章では?
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.28】:石破茂の「面倒見の悪さ」 今の自民から見れば勲章では?
★「退路を断つ」と自民党総裁選挙5度目の出馬に踏み切った元党幹事長・石破茂。1993年、宮沢喜一内閣の不信任案に賛成して離党し、一度は小沢一郎と行動を共にした。その後復党したものの党内ではそれを批判する向きもある。だが同じ時期、元幹事長・二階俊博も自民党を離れ復党していることはあまりとがめられない。石破は政界のうわさ通り、面倒見が悪く「フォローがない」「上から目線だ」といわれるが本当にそうなのだろうか。
★状況証拠はいろいろある。24日、地元で出馬表明をした石破は「政治生活の集大成、最後の戦い」と不退転の決意を示し「政治は変わる、自民は変わる。実現できるのは自分だ」と自信を示し、政治とカネについて「新体制になれば可能な限り早く国民に審判を仰がねばならない」と選挙を示唆し、裏金議員についても「自民候補として公認するにふさわしいかどうか、議論は選対委員会で徹底的に行われるべきだ」と国民が待っていた覚悟を示した。だが翌日には「新体制で決めることだ。まだなっていない者が予断を持っていうべきではない」とトーンダウン。27日には「1回決めたものを覆すのはあるべきだと思わない」と党の処分の見直しは行わない考えを示した。古くは派閥に否定的だったものの15年には自ら派閥をつくり仲間を集めた。メンバーには党の政策通が集まるが、どんどんグループを離れ、所帯は小さくなる一方だ。そこで「面倒見が悪い」という話が出る。
★ところが、カメラの前で面倒見が悪いという議員は1人もおらず、もっぱら記者の伝聞や、政治評論家の発言に刷り込まれている。「今考えればこの『面倒見』というのは、潤沢な裏金がある議員がカネやポストで派閥を維持する“普段の自民党”でしかない。それができていないと批判する議員や記者はどうなのか。面倒見の悪さは無論、言葉や配慮が足りないこともあるが、今の自民党から見れば、それは誇らしい勲章ではないか」(自民党中堅議員)。自民党の総裁選も複雑だ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年08月28日 06:57:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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