【政界地獄耳・08.29】:側近蓮舫を見殺しにした都知事選の責任取らぬ野田を信用できるか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.29】:側近蓮舫を見殺しにした都知事選の責任取らぬ野田を信用できるか
★29日に出馬表明をする立憲民主党の元首相・野田佳彦。28日朝、ラジオに出演し、出馬前の心境を語った。「出馬はまだ熟慮中。自民党の新総裁は、すぐ解散なら元環境相・小泉進次郎が一番怖いが、一定期間あれば馬脚を現すだろう。首相・岸田文雄が相手となるのが一番良かった。代表選は準決勝、決勝は総選挙。準決勝で負けるようなら政治家を辞めないといけない。代表選挙といえども政治生命がかかっている。野党連携は必須。包容力が必要。都知事選の敗因は自民から剥落した層を取りに行けなかった。これは東京15区補選や今までの選挙結果で足し算で共産党を考えてしまったから。大戦略として穏健な保守を取りに行く選挙にシフトすべき」などが趣旨だ。
- 千葉県のJR津田沼駅前でビラを配る立憲民主党の野田元首相=29日午前
★さすが首相経験者とでもいうべきか、慎重な物言いであり不退転の決意がにじむ。党内の嫌われ者と自分でもいう野田にアレルギーがある議員も多いが、最大の懸念は自民党との違いがほとんどないことだ。財政規律派で増税論者。2011年、宮内庁長官・羽毛田信吾(当時)から皇族の減少が「火急の案件」と訴えられ「女性宮家」創設を柱とする皇室典範の改正を目指したが、政権交代で自民党安倍政権になり議論が止まる。今年になり議論が再開。野田はこの議論の中心人物だ。自民党幹部は「野田が立憲のトップになれば国会論戦は骨太の議論になる。小泉(進次郎)で立ち向かえるか、自民党は論破されない布陣にならざるを得ない」と警戒する。
千葉県のJR津田沼駅前でビラを配る立憲民主党の野田元首相=29日午前
★立憲の議員が言う。「野田の都知事選の選挙総括はさすがだ。弱っていた自民党につけ込めなかった。だが分析は立派だが、あの選挙戦を指揮したのは野田側近の都連幹事長・手塚仁雄の強い指導の下行われ、野田側近だった蓮舫を見殺しにしたのではないか。自身が代表選に政治生命をかけるのは結構だが、あの惨敗の責任すら取らないことをとがめない野田を信用するのは難しい」。浮かび上がるのは論戦派の政治家だが、政権から転げ落ちた12年の選挙もそうだが選挙音痴だということだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年08月29日 08:33:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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