【自民党】:下村博文氏「裏金政倫審」出席“匂わせ”の狙い “宿敵”森喜朗元総理を国会に引きずり出せるか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:下村博文氏「裏金政倫審」出席“匂わせ”の狙い “宿敵”森喜朗元総理を国会に引きずり出せるか
《私の名前も何度か出ましたので、今後政倫審が開催されるのであれば、党と相談して説明責任を果たしていきたい》
自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、4日、今後の衆院の政治倫理審査会(政倫審)に出席する可能性について、自身のX(旧ツイッター)にこう投稿した下村博文元文科相(69)。下村氏はJNNの取材に対しても、「出席して説明する用意がある。今後、政倫審が開催されるのであれば、党と相談をして説明責任を果たしていきたい」と答えた。
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裏金問題すべてを知り得るキーパーソン、いったい何を話すつもりなのか(下村元文科相と森元首相=右)/(C)日刊ゲンダイ
下村氏は2018~19年、総額約5.8億円の裏金化が報じられた最大派閥「安倍派」(清和政策研究会)の事務総長。22年7月に会長だった安倍晋三元首相の死去を受け、同派が新たに発足させた集団指導体制までは会長代理も務めていた。
つまり、キックバックが始まった経緯や、いったんは止めようとなった後も続いた理由など、「裏金問題のすべてを知り得るキーパーソン」。政倫審に出席した他の安倍派幹部のように「詳細は知らない」「秘書が」などと言う釈明が通るはずがない。
それだけに下村氏が政倫審に出席するのか、何を発言するのか注目だが、ネット上では、下村氏が出席の可能性に言及した“本当の狙い”について様々な憶測が飛び交っている。
■安倍派のキックバックは、森氏が会長を務めた時代から始まったとの指摘も
目立つのは《宿敵・森喜朗元首相を国会に引っ張り出すのが狙い》《森さんの名前を連発して国会で参考人招致や証人喚問させたいと考えているのではないか》といった声だ。
森、下村の両氏は、2021年開催の東京五輪・パラリンピックのメーン会場となった新国立競技場の建設見直し騒動を巡って関係がこじれ、以来、政界では不仲説が絶えない。下村氏は2023年9月に出演したネット番組で派閥幹部を外れた経緯に触れた際、「ここまで邪魔されるとは思わなかった。政界引退した森氏に影響力が残っているのは残念だ」と森氏を強烈に批判。一方、森氏は地元の北國新聞の連載「総理が語る」で、下村氏が森氏に対して「何とか私を(派閥)会長に」と言って土下座したこと(後に下村氏は事実関係を否定)を“暴露”するなど、今や一触即発の様相を呈している。
安倍派のキックバックは、森氏が会長を務めた時代から始まったとの指摘もあり、1日の政倫審でも、西村康稔・前経産相(61)は「森元総理が関与したという話は聞いていないが、もし疑念が生じるのであれば(安倍派の)幹部が確認しても『口裏を合わせた』と言われるので、第三者が確認するのがいいのではないか」と説明。
共産党の塩川鉄也議員(62)も「(森氏には)ぜひ国会に出てきてほしい」と出席を求めていたから、政倫審に出席した下村氏が仮に森氏の関与を疑わせるような発言をすれば、野党側はたちまち、森氏の証人喚問や参考人招致を求める展開になるのではないか。
「この恨み、晴らさでおくべきか」――いずれにしても、下村氏の政倫審出席が実現するのかどうかにかかっているのだが……。
元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース マネー 【トピックスニュース】 2024年03月05日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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