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残念、ドラキュラ叢書

2011年07月21日 | ミステリ
カーナッキのことが出たので、国書刊行会のドラキュラ叢書から「幽霊狩人カーナッキ」の書影を。ついでに「妖怪博士ジョン・サイレンス」も。






しかしすごい名前ですよ、「ドラキュラ叢書」。
ドラキュラ叢書についてはこちらのHPが余すところなく解説しているので、ご参照ください。

国書刊行会のドラキュラ叢書

この叢書が売れたら第2期を考えていたって、そりゃ無理でしょ…。
2期のラインナップで、個人的に気になるタイトルはR・E・ハワード の『ソロモン・ケーン』。
暗黒大陸を行く陰鬱な殉教者ケイン(こっちの表記もあったような)。
残念ながら邦訳されませんでしたし、これからも邦訳される機会はないでしょうね。
この第1期で所有しているのは「カーナッキ」と「サイレンス」だけなのですが、

フィルポッツの「狼男(ウルフ)卿の秘密」も買っときゃよかったと思っています。
しかし、古本屋でサーチするとけっこう手頃な値段で出ているので、
あまり注目されていないのがさみしいですな。

売れなかったであろう理由のひとつが、このおどろおどろしい表紙絵のせいかとも考えられますが、
横溝正史の角川文庫版とも通じるテイストだと思えば、
「怖いものみたさ」がストレートに表現されている表紙とも言えます。
この2作はまだおとなしい方で、どの作品だっか忘れたけれど、
「これは!」という表紙イラストのもあったはず。

ちなみに横溝正史の角川文庫版の表紙イラストは杉本一文氏ですが、
このドラキュラ叢書の表紙イラスト、挿絵は山田維史氏が担当しています。
(装丁は山下昌也氏)。
あれ、山田維史って?
そうです、ハヤカワミステリ文庫J・D・カーの2代目装丁担当者です。
カーのハヤカワミステリ文庫版初代の表紙イラストは依光隆氏、
2代目が山田維史氏、
3代目が石川絢士氏(the Garden)。


山田維史氏のブログ ドラキュラ叢書


2代目山田維史氏によるタロットカードを使った装丁が好きで、とくに文庫版「三つの棺」の表紙はネタバレすれすれのデザインがカー好きを挑発しているように思えて、とても好きです。





山田維史氏のブログ 創元版の表紙ギャラリー

山田維史氏のブログ 早川書房版

初代依光隆氏のイラストも悪くはないのですが、
どう見たってジュブナイルにしか見えないのがツライ。



ジュブナイルならば依光隆氏のイラストが相乗効果をもたらすとは思いますが、
カーの場合はそういう売り方がマイナスではないか?と思い、
ハヤカワミステリ文庫の読者カードに「イラストを変えろ」と何回も書いて送ったことを、
いま思い出しました。わかげの至りです。
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2 コメント

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伯爵がご存命なので (inuneko)
2011-07-21 19:13:10
いまだに印税を払わなきゃいけなくて高いという頓智。
いや~、暑いっすね~、夏。
返信する
そうザマス! (spin out)
2011-07-21 20:54:07
福島の怪物君(帽子の下は…)に
神奈川のフランケン、
キチジョージのドラキュラ、
えーとオオカミ男は…
世田谷にいる人はドロンパだよな~(作品違い)
返信する

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