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チラシの裏

寄港地のない船

2015年12月18日 | SF
これは・・・、ひさびさの傑作(個人の感想です)。

ありゃ、ずいぶんパルプSFみたいな作品だな、
と思わせて実はミステリ的な目くらましだったとは。
しかも叙述トリックまで仕込んであり、最後の畳みかけでは天を仰いで降参。
ミステリ寄りの目で見ると、そんな感じだけど、
先行作品である「宇宙の孤児」(ハインライン)への愛と批評のうえで
作品を成り立たせる才人オールディスに乾杯/完敗。
できれば「宇宙の孤児」を読んでおくと、さらに面白さ倍増(のはず)。

「地球の長い午後」を書いた人ならではの、
ハインラインとは違うむせかえるような宇宙船内密林が印象的。
同趣向の(おっとネタばれ?)「ヘリコニアの春」もぜひどこかで出して欲しいです。
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