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●バカの祭典の《開催に反対する人たちのことを「反日的」などと攻撃》…〝反日的〟なヒトという悪罵を投げつけられるべきはアベ様ら

2021年07月11日 00時00分20秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]


 (20210703[])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/東京五輪はスポーツへの嫌悪と絶望ばかりを押し付ける災厄なのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291238)。
リテラの二つの記事【菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html)と、
【安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html

   『●ボイコフ教授《五輪がごり押しされるのは「主な理由は3つ。カネ、
     カネ、カネだ」…「そのカネのほとんどはアスリートではなく…」》
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバル
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの
     金(カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバルと
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●PCR検査抑制論者の皆さんの沈黙 ――「検査の能力あるんですか?
       仮にあるとして、じゃあ一般の感染者の検査どうするんですか?」
   『●《竹中氏がこんなむちゃくちゃな論理を言い張ってまで、五輪を開催
     させようとしているのは、自分がその利権に関係しているから》(リテラ)
   『●カネカネカネの五輪貴族「菅首相が中止を求めても開催される」
     「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」
   『●斎藤貴男さんの悪い予感的中…《世界の笑いものであり、憎悪の的…
      後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》
   『●《「殺人オリンピック」「強行派は死の商人」「バカの祭典」といった
        ハッシュタグが次々と…中でもしっくりきたのが「パソナ五輪」》

 そんなにバカ騒ぎしたけりゃ、無選手で、テレビ中継付きで、五輪貴族とバカの祭典関係者だけで開会式のみ実施してはどうかね。終われば、〝バブル〟で空港直行、金目の物は身ぐるみ剥いで、強制送還。帰国後に何が起ころうと、知ったことではない。後は野となれ山となれだ。そして、祭りの後は、(本間龍さん)《中止になって「万歳」でなく、36000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。それに加えて、《招致買収疑惑》の追及が必要。
 週刊朝日のコラム【室井佑月「なぜそこまでして」】(https://dot.asahi.com/wa/2021063000026.html)によると、《でも、「IOCなどの大会関係者や低価格で観戦機会を提供する『学校連携観戦プログラム』で入場する児童、生徒らは別枠とする」らしい。これって、子どもたちは付け足しにされただけ。IOCの関係者やスポンサーの招待客は、何が何でも全員入れたいってことじゃない? オリンピックとは、あたしたちの金(血税)を集めて開かれる、上級国民のための祭りなんだね。…なぜそこまでしなくちゃいけないんだ。東京五輪、あたしたち一般人はリスクを背負い込むだけ。膨らんだ開催費のツケを押し付けられるだけ》。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/田坂広志さんの提言に大きくうなずく 菅政権はまるでできちゃいないけど…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291365)によると、《『原則①専門家組織には政府から独立した強い「勧告」を行う権限を与えるべき』『原則②政府が「勧告」と異なる方針を決める時は「理由」を明確に説明すべし』『原則③政府が決めた方針で生じる問題には政府が「責任」を持つべし』(田坂広志・経営学者・多摩大学名誉教授)…あたしの結論。一~三までを鑑みて、こういう人たちのことを反知性主義者暴力団風味という。こんな人たちに国を任せておいてはいけない》。
 もうウンザリ、自公お維トファに投票してはいけない。

 斎藤貴男さんの今回のコラム、うなずくことばかり。
 《なぜならこの国では、権力に都合のよいデータをでっち上げる不正が常態化してしまっているからだ。この間の経緯に照らせば、検査を手控えて統計上の「感染者」を増やさず、何もなかったことにすれば問題なし、と踏んでいるのは確実ではないか》。斎藤貴男さんは、以前、《世界の笑いものであり、憎悪の的…後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》と。
 《感染し、重篤化したら最後、私は薄れゆく意識の中で、政府と奴隷根性丸出しの臣民どもへの怨念をたぎらせながら、野垂れ死にさせられていくのだろう。憧れて飛び込んだジャーナリズムの世界が、今では五輪商売に魂までを売り飛ばし、政府と巨大資本の使い走りに成り下がってしまった悲しみとともに》。《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること》。
 《残された時間はあまりに短い。このままでは東京五輪変異株による感染大爆発と、民主主義が否定された日本のファシズム定着は必然ではないか。いかなる結果が招かれようと、そんなものに屈する生き恥だけはさらすまい》。バカの祭典に殺される哀れ…

 そんなん最中、カースーオジサンは何をやっているのかと思えば、学商・竹中平蔵氏とパソナ五輪・バカの祭典についての悪だくみか?
 リテラの記事【菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html)によると、《竹中氏は菅首相のブレーンとして知られる人物だが、ようするに菅首相は、自分と同じように感染防止対策を軽視して東京五輪開催強行論を唱える竹中氏による鼓舞激励を得たくて、こんなタイミングで面談をおこなったのだろう。だが、竹中氏はたんなる経済学者のブレーンなどではない。菅首相と竹中氏の面談を報じたNHKや毎日新聞などは竹中氏の肩書を「慶應義塾大学名誉教授」としていたが、竹中氏は「パソナグループ取締役会長」だ》。
 その悪だくみの中身ときたら、…「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」、醜悪だね

 一方、アベ様ときたら…。一体、どちらが〝反日的〟なのか? 数多のアベ様案件で、ニッポンをさんざんに破壊しつくしておいて。一例として、主権者に、少なくとも国会で118回も息吐く様にウソをつき続けたニッポン国の首相なんて前代未聞。未だ国会議員で居続けていることが信じられない。市民を《「反日的」などと攻撃》するのならば、「反日」などと言う言葉は大嫌いだが、アベ様やカースーオジサンにニッポンを破壊し続けた〝反日的〟なヒトという悪罵を投げつける、用意はありますよ。アベ様やカースーオジサン、自公お維トファ議員こそ、〝反日的〟。《安倍前首相は「反日的」な人たちが「今回の開催に強く反対」しているなどと党派的・思想的な問題に矮小化》。《「安倍やめろ」と声をあげた市民を指差し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と言い放ったが、今回もそれと同じ。つまり、自分の考えに従わない、同調しない人びとはみな敵であり、東京五輪に反対する者は「反日的」だと決めつけ、攻撃対象に仕立て上げるのである》。
 リテラの記事【安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html)によると、《しかし、そうした国民に向けて果たすべき説明責任からは逃げながら、最近ではBSフジやニッポン放送といった御用メディアの番組に登場しては、コロナに乗じて憲法改正を声高に叫ぶ始末。だが、そんななかでもあ然とさせられたのは、現在発売中の「月刊Hanada」(飛鳥新社)8月号に掲載された、櫻井よしこ氏との対談記事だ。この対談のなかで安倍前首相は、東京五輪の開催に反対する人たちのことを「反日的」などと攻撃しているのである》。
 《「自己愛が強くて批判に耐えられない」のも「双方向の議論を避ける」のもアンタのことじゃないか》、アベ様! お得意のブーメラン。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291238

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
東京五輪はスポーツへの嫌悪と絶望ばかりを押し付ける災厄なのだ
公開日:2021/06/30 06:00 更新日:2021/06/30 06:00

     (東京五輪開会式、極秘で準備…(「TOKYO2020」の装飾が
      施された国立競技場)/(C)共同通信社)

 東京五輪の開催が強行され、その期間中にコロナの症状が表れたとする。どれほど重篤化しようとも、動員で逼迫しきった医療体制では、入院どころか治療も受けられまい。いや、そもそも診察自体を断られるのではないかと怯えているのは、ひとり私だけではないはずだ。

 なぜならこの国では、権力に都合のよいデータをでっち上げる不正が常態化してしまっているからだ。この間の経緯に照らせば、検査を手控えて統計上の「感染者」を増やさず、何もなかったことにすれば問題なし、と踏んでいるのは確実ではないか。

 大方の患者とその家族が、自宅待機を強いられよう。伏せってもテレビや新聞を眺めれば、どうせ五輪バンザイ、ニッポン・チャチャチャの大合唱。終われば終わったで、今度はニッポン勝った、22年北京冬季五輪に先んじたドンチャン騒ぎが待っている。国威発揚の前には市井の人間の命など虫けら以下である

 多くの人々が開催以降の世の中に順応する準備を、すでに整えているように思う。最近の世論調査はどれも、五輪中止を求める人の減少を明示した。一時は頑張っているようにも見えた尾身茂会長ら専門家有志の提言も中止や延期の方向性には触れもせず、あくまで開催が前提の、日和りまくったものになっていた。

 感染し、重篤化したら最後、私は薄れゆく意識の中で、政府と奴隷根性丸出しの臣民どもへの怨念をたぎらせながら、野垂れ死にさせられていくのだろう。憧れて飛び込んだジャーナリズムの世界が、今では五輪商売に魂までを売り飛ばし、政府と巨大資本の使い走りに成り下がってしまった悲しみとともに。

 夢だの希望だの感動だのを「与えたい」と、スガ政権とチョーチン持ちの面々は叫ぶ。何様か。何度でも書くが、現在の日本社会における最大の不安要因で、スポーツへの嫌悪感と絶望ばかりをつのらせてくる災厄こそが東京五輪なのである

 首相や閣僚が「責任は私に」などと軽々しく吐きたがるのにもむしずが走る五輪のせいで人生を棒に振らされる人間に対して、政治屋ごときの“責任”が何の役にも立つものか。切腹はおろか、辞任する気もサラサラないくせに、舌先三寸のサル芝居も大概にしろ

 残された時間はあまりに短い。このままでは東京五輪変異株による感染大爆発と、民主主義が否定された日本のファシズム定着は必然ではないか。いかなる結果が招かれようと、そんなものに屈する生き恥だけはさらすまい
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https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html

菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」
2021.06.29 11:48

     (左・竹中平蔵公式ウエブサイト/右・首相官邸HP)

 まったくグロテスクとしか言いようがない。デルタ株などの変異株による感染拡大が明確になりながら観客を入れての東京五輪開催をゴリ押しして棄民姿勢をあらわにしている菅義偉首相だが、そんな最中の27日、よりにもよって、あの竹中平蔵氏と面談をおこなったからだ。

 報道によると、菅首相と竹中氏は「経済の動向などをめぐって意見を交わした」といい、竹中氏は面談後、記者団に対して「菅総理大臣は『ワクチン接種をこのまましっかりと続けて新型コロナウイルスを収束させ、経済をうまく回していきたい』と話していた」(NHKニュース27日付)などと語ったが、タイミングを考えれば東京五輪が話題にあがらないわけがない。

 竹中氏といえば、政府対策分科会の尾身茂会長が国会で「いまのパンデミックの状況で五輪を開催するというのは、普通はない」と発言した際も、6月6日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)で「明らかに越権」と批判。さらには「人流抑制の効果はエビデンスがない」「日本の国内事情で世界に『やめます』というのはあってはいけない」などと五輪開催を主張し、挙げ句、「世論は間違ってますよ。世論はしょっちゅう間違ってますから」などと反対世論にまでケチをつけたことも記憶に新しい。

 竹中氏は菅首相のブレーンとして知られる人物だが、ようするに菅首相は、自分と同じように感染防止対策を軽視して東京五輪開催強行論を唱える竹中氏による鼓舞激励を得たくて、こんなタイミングで面談をおこなったのだろう。

 だが、竹中氏はたんなる経済学者のブレーンなどではない。菅首相と竹中氏の面談を報じたNHKや毎日新聞などは竹中氏の肩書を「慶應義塾大学名誉教授」としていたが、竹中氏は「パソナグループ取締役会長」だ。

 そして、本サイトでも繰り返し指摘してきたように、パソナグループは東京五輪の「オフィシャルサポーター」として大会スタッフの派遣業務を請け負っており、その中抜き率97とも言われている。さらに、パソナグループは今期、東京五輪、そして政府のコロナ対策事業の大量受注などにより、前期の10倍以上の純利益を上げる見込みとなっている。つまり、五輪利権に食い込み暴利を貪っているのである。

 東京五輪の開催に国民の不安が募るなか、国民が納得できる説明さえも放棄しておきながら、ど真ん中の利権関係者と面談して東京五輪の開催に弾みをつける──。まさしくその腐りっぷりを象徴するような面談だと言えるだろう。


データ捏造で削除された裁量労働制の対象拡大を厚労省が再び検討 営業職も働かせ放題に

 しかも、このタイミングでの竹中氏との面談には、さらなる問題が潜んでいる。それはいま、竹中氏の肝いりである「裁量労働制の対象拡大」に菅政権が再び手をつけようとしているからだ。

 2018年に強行採決・可決された「働き方改革」一括関連法案では当初、労使で決めた時間を働いたとみなす「裁量労働制」の対象職種の拡大が含まれ、新たに法人向け営業職などが追加される予定だった。つまり、これまで裁量労働制は研究開発職などの専門的な職種である「専門業務型」と、経営の中枢で企画や立案などの業務に従事する労働者が対象の「企画業務型」にかぎって認めてきたが、「企画業務型」の対象業務を拡大し、営業職までを残業代ゼロで働かせ放題する計画が進んでいた。

 ところが、国会審議では安倍晋三首相(当時)による「裁量労働制のほうが労働時間は短いデータもある」という答弁の根拠となったデータが“捏造”だったことが判明。結果、「裁量労働制の対象拡大」は法案から削除され、見送られることとなった。

 だが、ここにきて〈(厚労省は)「裁量労働制」が適用できる対象業務の拡大を検討する〉(朝日新聞26日付)と報道され、〈来月から有識者の検討会を始める。その後、労働政策審議会で議論する〉と伝えられたのだ。

 捏造データ発覚によって見送りとなった「裁量労働制の対象拡大」をまたも復活させて検討をはじめる──。ならば当然、「裁量労働制のほうが労働時間は短いデータもある」という安倍前首相の主張を裏付けるデータが得られていなければならないが、ところが、厚労省が25日に公表した調査結果によると、「1日あたりの平均労働時間は一般の職場より裁量労働制のほうが約20分長い」ことが判明。さらに、1週間の労働時間が60時間を超えた人の割合は、裁量労働制ではない人が5.4%であったのに対して裁量労働制で働く人は9.3%と上回り、深夜時間帯の仕事が「よくある」「ときどきある」と回答した人も裁量労働制で働く人は34.3%と、そうではない人の17.8%を上回っている。

 ようするに、裁量労働制のほうが労働時間は長くなることが厚労省の調査からも判明したというのに、それでも対象拡大の検討をおこなおうというのである。滅茶苦茶ではないか。

 しかも、恐ろしいことに安倍政権は当初、「裁量労働制の対象拡大」について「契約社員や最低賃金で働く労働者にも適用が可能だ」とする答弁書を閣議決定していた。つまり菅政権は、コロナによって格差が急激に拡大しているにもかかわらず、さらに「最低賃金で働かせ放題という過労死の温床となりかねない危険な政策を復活させようとしているのである。

 そして、この「裁量労働制の対象拡大」が復活しようとしている背景にも、竹中氏の存在がある。


裁量労働制の対象拡大の裏にも竹中、「生産性の低い人に残業代という補助金を出すのはおかしい」の暴言

 そもそも、「残業代も払わず定額で働かせ放題」の対象拡大は、政府の「産業競争力会議」が提言をおこなっていたものであり、竹中氏はこの会議の民間議員を務めていた。さらに、くだんのデータ捏造が判明した直後である2018年2月22日におこなわれたセミナーでも、竹中氏は性懲りもなくこう主張していた。

「今の働き方改革で意義があると感じるのは、約70年間変わらなかった労働基準法を変えようとしていること。世界のホワイトカラーの間ではすでに認められている裁量労働制にけちをつけるなど、抵抗の動きもあります。ですが、そこに切り込んでいくことで、真の働き方改革が実現できるといえるでしょう」

 でっち上げられた捏造データが問題になっていたのに、それを「けちをつける」「抵抗の動き」などと主張する。この発言からも、いかに竹中氏が「裁量労働制の対象拡大」を推進しようとしていたかがわかるだろう。

 実際、竹中氏は「働き方改革」一括関連法案に盛り込まれ、裁量労働制と同じ「残業代ゼロで定額働かせ放題」を可能にする高度プロフェッショナル制度の創設を正当化する際、「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」などという暴言を連発した上、「個人的には、結果的に(対象が)拡大していくことを期待している」と述べていた。

 これは竹中氏が「裁量労働制の対象拡大」を進めさせようとしていたのと同じだ。裁量労働制の対象範囲が拡大し、派遣労働にまで適用可能となれば、竹中氏が「補助金」と憚らずケチっている残業代を気にせず、いくらでも派遣労働者を働かせることができる。ようするに、この男の頭のなかには規制緩和を提案して“自分の目先の利益”を得ることしかないのである。

 そして、この「裁量労働制の対象拡大」の再検討が決まった矢先におこなわれた、今回の菅首相との面談。東京五輪の問題はもちろんのこと、面談ではこの問題も俎上に載せられたことは想像に難くないだろう。

 国民の命や労働者としての権利が、この「政商」に食い物にされていく現実。これを変えるには、竹中氏を重用しつづける自民党を政権から引きずり下ろすしか方法はない。

水井多賀子
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https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html

安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現
2021.06.30 08:11

     (安倍晋三Twitterより)

 安倍晋三・前首相が元気ハツラツだ。東京都議会議員選挙が告示された25日には首相退任後はじめて自民党候補の応援に駆けつけてマイクを握ったかと思えば、秋に控えた総選挙に向けて全国行脚までスタート。一方、自身のTwitterアカウントでは、赤木俊夫さんが遺した「赤木ファイル」の一文を切り取って自己正当化を図るという下劣な投稿をおこなったばかり(詳しくは既報参照)。

 「赤木ファイル」を利用して潔白を主張するのならば、まずは森友公文書改ざん問題の再調査開始を自ら訴えるべきだし、選挙運動のために全国行脚するより前に河井案里氏の選挙買収事件で自民党本部が支出した1億5000万円の関与について説明をするべきなのは言うまでもない。

 しかし、そうした国民に向けて果たすべき説明責任からは逃げながら、最近ではBSフジやニッポン放送といった御用メディアの番組に登場しては、コロナに乗じて憲法改正を声高に叫ぶ始末

 だが、そんななかでもあ然とさせられたのは、現在発売中の「月刊Hanada」(飛鳥新社)8月号に掲載された、櫻井よしこ氏との対談記事だ。この対談のなかで安倍前首相は、東京五輪の開催に反対する人たちのことを「反日的などと攻撃しているのである。

 まず、この対談は6月9日におこなわれた党首討論の話題からスタート。そこで安倍前首相は、立憲民主党の枝野幸男代表について「「枝野さんは非常に自己愛が強いので、批判されることに耐えられないのではないか」と見る人もいます」「インタラクティブ(双方向)な議論を避ける特徴があります」などと批判。「自己愛が強くて批判に耐えられない」のも「双方向の議論を避ける」のもアンタのことじゃないか、と呆れずにはいられないが、一方で安倍前首相は党首討論で菅義偉首相が長々と繰り広げた前回の東京五輪の「思い出話」を「評価されるべき内容」と絶賛。東京五輪の意義について、こう語りだすのだ。

「この「共有する」、つまり国民が同じ想い出を作ることはとても大切なんです。同じ感動をしたり、同じ体験をしていることは、自分たちがアイデンティティに向き合ったり、日本人としての誇りを形成していくうえでも欠かすことのできない大変重要な要素です」
「日本人選手がメダルをとれば嬉しいですし、たとえメダルをとれなくてもその頑張りに感動し、勇気をもらえる。その感動を共有することは、日本人同士の絆を確かめ合うことになると思うのです」
「(前回の東京五輪では)日本再デビューの雰囲気を国民が一体となって感じていたのだと思います」
「このコロナ禍のなかにあって、来年は北京冬季オリンピックが予定されていますが、自由と民主主義を奉じる日本がオリンピックを成功させることは歴史的な意味があり、また日本にはその責任がある」


■五輪反対の声を「政治的な意図」「反日的な人たち」と決めつけ! 五輪を政治利用したのは安倍自身なのに

 自身が繰り返してきた「復興五輪」「人類がコロナに打ち勝った証」というフレーズはどこへやら。ようするに、安倍前首相にとって東京五輪の開催は「日本人としての誇りを形成」「日本人同士の絆を確かめ合う」「日本再デビュー」などという全体主義国粋主義のためのものでしかないのだ。その上、北京冬季五輪の前に日本で開催することに「歴史的な意味がある」「日本には責任がある」って、そんなネトウヨの威信のために国民の命と安全を引き換えにしようとは、たまったものではない。

 というか、そもそも五輪開催がこれだけ混乱しているのは、安倍自身が昨年3月、自分の総理在任中に五輪を開き、政治利用しようと、周囲の「2年延期」の声を押し切って1年以内の延期をゴリ押ししたからじゃないか。

 ところが、安倍前首相はその責任や、変異株の脅威や感染拡大への懸念をまったく口にしない。そして「来日した外国人が日本で感染して、帰国してからその国で感染が拡大する心配がある」という野党の指摘を櫻井氏が「菅政権を引きずりおろすために五輪を政治利用している、と言わざるを得ません」と批判すると、安倍前首相はこのように語ったのだ。

「極めて政治的な意図を感じざるを得ませんね。彼らは、日本でオリンピックが成功することに不快感を持っているのではないか。共産党に代表されるように、歴史認識などにおいても一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対しています。朝日新聞なども明確に反対を表明しました」

 東京五輪の開催に反対する意見が多いのは、感染拡大や医療提供体制の逼迫に東京五輪の開催が追い打ちをかけるのではないかという心配や不安が大きく、さらには国民には我慢を強いながら五輪だけは特別扱いにするという不公平感、感染防止対策の実効性や開催リスクを政府がまったく説明できていない不信感からだ。そして、開催に疑義を呈しているのは野党や朝日新聞だけではなく、多くの国民や海外メディアからも反対の声があがっている。にもかかわらず、安倍前首相は「反日的」な人たちが「今回の開催に強く反対」しているなどと党派的・思想的な問題に矮小化したのである。

 安倍前首相は2017年におこなわれた前回の都議選の応援演説中に「安倍やめろ」と声をあげた市民を指差し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と言い放ったが、今回もそれと同じ。つまり、自分の考えに従わない、同調しない人びとはみな敵であり、東京五輪に反対する者は「反日的」だと決めつけ、攻撃対象に仕立て上げるのである。


■ワクチン予約の欠陥を報じた朝日・毎日に「システムがうまくいかないようにしてやろうという悪意を持ってやった」

 もはやウンザリするほかないが、勢いづいた安倍前首相の暴言はこのあともつづく。安倍前首相といえば、自衛隊によるワクチン大規模接種センターの予約システムに欠陥が見つかったと朝日新聞出版の「AERA dot.」や毎日新聞、日経BPの「日経クロステック」が報道した際、〈朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯と言える。防衛省の抗議に両社がどう答えるか注目〉などとツイート。朝日と毎日だけを狙い撃ちした露骨な報道弾圧をおこなったが、今回の対談でもその話題を蒸し返し、「朝日新聞出版の『AERA』や毎日新聞などが架空の不正予約を行い、「システムにこんな欠陥があるぞ」と世の中に示し、批判した」と朝日と毎日を名指しした上で、こんな決めつけをおこなっている。

「極めて悪質な妨害愉快犯だと言わざるを得ません。「システムがうまくいかないようにしてやろう」という悪意を持ってやったとしか考えられません」

 政府が導入したシステムの欠陥をメディアが検証・指摘することは当然の行為であり、公共性・公益性が非常に高い。実際にこれらの報道があったからこそ予約システムの改修をおこなうと政府も表明した。にもかかわらず、またしても「極めて悪質な妨害愉快犯」と言い、「悪意を持ってやったとしか考えられません」と一方的に決めつける──。しかも、同じ内容を報じた日経は「など」扱いで、朝日と毎日だけを名指しして、だ。

 この対談では、安倍前首相がそのほかにも問題発言を連発。たとえば、安倍政権下では防衛費が膨れ上がる一方で社会保障費が削られ、その結果、この国の医療体制がいかに脆弱かがコロナによって明らかになった。にもかかわらず安倍前首相は「第二次安倍政権ができるまで、残念ながら十年間にわたって防衛費は削られ続けました。第二次政権発足から増え始め、八年連続増加しています」と成果として誇り、「さらなる防衛費の増額とスピードアップが必要になっていくでしょう」と発言。また、この国のワクチン接種状況はG7先進国のなかでもダントツの遅れをとっているが、安倍前首相は「国産ワクチンの製造で出遅れてしまったことは、七年八カ月、政権を担ってきたなかで反省点の一つです」と言うだけ。ファイザーなど海外製薬企業とワクチン供給にかんして「基本合意」などというあやふやな約束しかできず確保に出遅れたことの責任は一切無視した。

 このように、国民への説明責任から逃げ回る一方、御用メディアで東京五輪反対派やメディアに対する攻撃を煽り、反省もなく好き勝手言いたい放題になっている安倍前首相。このような知性のかけらもなく無反省な男が7年8カ月も首相を務めてきたことにはあらためて震撼せずにはいられないが、さらに恐ろしいのは「再々登板」を狙っていることだ

 この対談でも、櫻井氏が「いまどなたにお会いしても「やっぱり安倍さんにもう一度、三度目の登板をしていただきたい」と言われます」「多くの国民が「安倍ロス」に陥っています」と持ち上げると、安倍前首相は「大変光栄なことですが、それは全く考えておりません(笑)」などと返答。だが、2007年に体調不良を理由に首相を辞任したあとも当初は再登板を否定しながら、櫻井氏ら極右応援団が担いだ神輿に乗って首相に返り咲いた。こうして極右雑誌に登場し、仮想敵を派手に攻撃することで求心力を高め、再々登板に弾みをつけるという同じ茶番を再現するつもりなのはミエミエだ。

 しかし、繰り返すが、安倍前首相には森友・加計や「桜を見る会」、選挙買収事件への関与など、疑惑が山積み状態なのだ。首相を辞めたからといってそれらを有耶無耶にはできない。今後も「まだ禊は済んでいない」とツッコミを入れつづけていくしかないだろう。

野尻民夫
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●卑(ミーン)な政府…《デタラメな仕組みを恥じずに打ち出せた政府が卑しすぎる…財源は税金なのである。不公平も不公正も極まれり》

2020年12月01日 00時00分37秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 )↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/政府が打ち出した卑しいGoTo 市民社会を破壊する引き金に】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/281110)。
2020年11月12日の日刊ゲンダイの記事【新規感染1500人突破 第3波招いたしょーもない“スガ友”たち】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281208)。

 《ただし卑しい。“おトク”であれば何でもよいなら、他人が口を出すこともないけれど。デタラメな仕組みを恥じずに打ち出せた政府が卑しすぎる。なぜなら「無限くら寿司」を享受できるのは、キャンペーンに参加している主に大手チェーンと、スマホ操作に長けた消費者のみしかして財源は税金なのである不公平も不公正も極まれり、だ
 《独自の警戒ステージを「3」に引き上げた北海道が197人、大阪は過去最多の256人。東京は317人と、約3カ月ぶりに大台突破だ》。

 《政府が卑しすぎる》。MEAN。《卑(ミーン)》。

   『●《卑(ミーン)》な「本土」与党・癒党議員らが賛成しようが、
              《安倍政権の辺野古新基地建設は憲法違反》
    《卑怯、卑劣、卑猥、野卑、卑屈、卑小、卑下、卑賤、卑俗……。
     どんな熟語を並べても、ろくな意味はない。とにかく「卑しい」のだ。
     そういえば『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)
     という本があったな。反骨の経済人と呼ばれた石田礼助氏の伝記だ。
     意味は「粗野な人間ではあるが卑しい心は持っていない」といった
     ところか。ぼくが腹を立てているのは、石田氏とは正反対に、その
     卑しさをツイッター上に臆面もなく書き散らす連中のことだ

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
     によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
     取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
     新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
       どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら。」

   『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)をつぶし、
          社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》
    「何か《功》があり、そればかりが死者に手向けられているようですが…。
     《卑(ミーン)》な元総理の《罪》ばかりが思い出される。特に、
     国鉄の解体である。《中曾根(中曽根)内閣時代の国鉄分割・民営化の際、
     国労組合員に対して行われたとんでもない横暴・差別》。
     《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に追いやられた》」

   『●政策スカスカオジサン《第1…日本学術会議の任命拒否問題》《第2…
      温室効果ガス排出量…実質ゼロ》《第3…新型コロナウイルス対策》
   『●「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…
     国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン

 《ミーン》ではない石田禮助氏。《石田は代議士たちを前に自己紹介した。「粗にして野だが卑ではないつもり」…「国鉄が今日のような状態になったのは、諸君たちにも責任がある」》。なかなか言えるものではない。

   『●『「粗にして野だが卑ではない」――石田禮助の生涯』読了(1/2)』  
     「「国鉄は昼も夜も休みなく、年間五十億の命を預かって運ぶ」
      「仕事の質が違う」「仕事の匂いがちがう」―――。」
     「優待パスをすべて返上した。/モラルあってのソロバンである。
      正々堂々と働き、正々堂々と生きよ
     「「パブリック・サービス」を生きがいとする人々が、グリーン車にただ
      乗りして、心に卑しさを感じないものなのか」」
     「「わしがそんなミーンなことをすると思うのか」」

   『●『「粗にして野だが卑ではない」――石田禮助の生涯』読了(2/2)
     「「閥をつくらぬし、あんなに敬愛できる人はいない。総裁を天職と信じ、
      生き方に自信があった。人間のスケールが違っていた」」
     「…石田にとっての何よりの勲章として…これこそ、「マンキー
      にふさわしい勲章。「死後、政府から勲一等叙勲の申し出があったが、
      これも未亡人つゆが頑として受けなかった。…」
     「石田は吐きすてるように、/「おれはマンキーだよ。マンキーが勲章を
      下げた姿が見られるか。見られやせんよ、キミ」/…ただし、ただの
      マンキーではない。/国鉄総裁になり、はじめて国会へ呼ばれたとき、
      石田は代議士たちを前に自己紹介した。/
      「粗にして野だが卑ではないつもり」…「国鉄が今日のような状態に
      なったのは、諸君たちにも責任がある」」

   『●JR: 安全は二の次?、民営化の果てに・・・
               ~石田禮助氏は何を想う?~

   

 さて、GoTo。あぁ暢気だねぇ…。感染者数が高止まりの中、収束することなく第三波へ突入。GoToや大阪市廃止「ト」構想が拡散したことは明らか。検査検査検査・追跡・保護の徹底もなく無為無策無能な政権・首長ら。《事は新型コロナ対策であるはずだ瀕死の状態に陥り、であればもっとも公的支援が必要な中小零細の事業者を、これではコロナ禍に乗じて潰し、市場ごと大手に吸い上げさせるのがGo Toの真の目的と考えざるを得ない》…さすが《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商竹中平蔵氏やアトキンソン氏ら「菅首相のブレーン」のやりそうなことだ。《中小零細の倒産・廃業を“新陳代謝”だとして推進したがる“識者”ら揃いだ市井の人々の人生を虫けらほどにも思わず、経済社会をゲーム版としてしか見なすことができない手合いたち――。》 斎藤さんのコラムの〆は、《実は市民社会破壊の引き金》…あぁ、浮かれる〝生活に余裕のある〟市井の皆さん。暢気なのは政権だけではない。

   

   『●独裁をサポートさせるための《安倍政権の「未来投資会議」を解体し、
      菅政権が新たに始動》した「成長戦略会議」…その面子の悍ましさ
   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し

 リテラの記事【菅政権がGoTo優先で北海道の感染拡大を放置! GoTo北海道ツアーで12人感染も加藤官房長官は「GoTo関連クラスターはない」】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5695.html)によると、《感染拡大がつづく北海道で本日、新規感染者が過去最高となる200人に達した。ところが、菅政権の対応は信じ難いものだった。本日夜におこなわれた会見で、西村康稔コロナ担当相は「現時点で(「GoToトラベル」の)対象から除外することは考えていない。このことは、鈴木知事とも一致した」と述べたのだ》…。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/年明け? 選挙の顔にならない菅】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202011110000108.html)によると、《★就任以来、口では、いや原稿では、コロナ対策が最重要課題としていた首相・菅義偉だが、対策など何もせずコロナ対策と経済の両輪を回すという名の経済対策ばかりを優先。Go Toトラベルの推進で、既に第3波ともいえるコロナの猛威に襲われクラスターの発生が相次いでいる北海道と札幌市に対しての判断にも、遅れが出ているといわざるを得ない》


 しかも、第3波の最中、暢気な無為無策無能政権。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/五輪はできるが選挙はできない理由とは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202011130000104.html)によると、《バッハはオンライン理事会後に取りざたされる東京五輪中止論に対して「コロナ対策を具体的にまとめる極めて重要な段階に来ている。中止の議論はしない。答えはノーだ」と否定した。バッハは15日から18日まで訪日し首相・菅義偉、都知事・小池百合子らと面会するとともに…「第3波と考えていいのではないか…「増加傾向が顕著になってきた。このまま続けばより強い措置を取らなければならない」…五輪開催について「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして開催する」としているが、解散総選挙の時期についてただすと「コロナ対策最優先」と矛盾する答弁を続けている。またこの五輪は東日本大震災の復興五輪と銘打ったのは政府ではなかったか。コロナに打ち勝つ証しなど不要で、バッハや政府のもくろみがいかに大甘の予測をしているかがわかる。首相には「五輪はできるが選挙はできない」理由を総合的、俯瞰(ふかん)的に説明してほしい》。
 「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして開催する」って、言葉は悪いが、イカレテルでしょ? 悪しき《メディアコントロール》以外、核発電人災もCOVID19も何もかも《アンダーコントロール》できない無為無策無能政権。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/281110

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
政府が打ち出した卑しいGoTo 市民社会を破壊する引き金に
公開日:2020/11/11 06:00 更新日:2020/11/11 06:00

     (「Go To イート」の「無限くら寿司」は…(C)日刊ゲンダイ)

 「無限くら寿司」なる“おトク”なリアルグルメが評判だ。飲食サイトから予約してランチすると500円分、ディナーだと1000円分のポイントをもらえるから、次にまたそれを使い……を繰り返せば、注文の仕方次第で実質無料の外食を何度でも楽しめる「Go To イート」の仕組みをフル活用した節約術。

 大手回転寿司チェーンがHPで宣伝した故のネーミングだが、そのチェーン独自の特典ではない。ポイントはキャンペーン参加店ならどこでも使える。一時期はやった「トリキの錬金術」のような“裏技”とも異なり、店側も歓迎しているのだ。

 ただし卑しい。“おトク”であれば何でもよいなら、他人が口を出すこともないけれど。デタラメな仕組みを恥じずに打ち出せた政府が卑しすぎる

 なぜなら「無限くら寿司」を享受できるのは、キャンペーンに参加している主に大手チェーンと、スマホ操作に長けた消費者のみしかして財源は税金なのである不公平も不公正も極まれり、だ

 Go Toとやらのすべては、この「卑しさ」で共通している。複雑な制度設計や情報伝達過程、予算枠の配分等々、つまりあらゆる局面で、大手の旅行社や、政権に近い企業の優遇が目に余る

 「トラベル」では、JTBや日本旅行などからの出向者で構成される運営事務局の人件費として、1人当たりの日額で約7万円が支払われていた事実まで、10月19日の野党ヒアリングで確認された。

 ポリコレを叫ぶつもりなどない。事は新型コロナ対策であるはずだ瀕死の状態に陥り、であればもっとも公的支援が必要な中小零細の事業者を、これではコロナ禍に乗じて潰し、市場ごと大手に吸い上げさせるのがGo Toの真の目的と考えざるを得ないではないか。

 それもそのはずで、菅政権の内閣参与や成長戦略会議では、中小零細の倒産・廃業を“新陳代謝”だとして推進したがる“識者”ら揃いだ市井の人々の人生を虫けらほどにも思わず、経済社会をゲーム版としてしか見なすことができない手合いたち――

 Go To「商店街」がスタートし、「イベント」の事業者募集も始まった。利権の臭気でむせ返りそうだ揚げ句には財源の逼迫を大義名分に、またぞろ消費税の大増税を強行する腹だろう中小零細の淘汰はさらに加速させられ、日本社会は完全に政治権力と巨大資本の意志の下に統一・支配されていくシナリオ。一見くだらない「無限くら寿司」も「トリキ錬金術」も、実は市民社会破壊の引き金なのである
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281208

新規感染1500人突破 第3波招いたしょーもない“スガ友”たち
公開日:2020/11/12 14:10 更新日:2020/11/12 14:10
鈴木直道 菅義偉 松井一郎 吉村洋文

 

(北海道の鈴木知事(右)は菅首相と法大つながり師弟関係
今なお「Go To」積極的で(C)共同通信社)

 冬の足音とともに新型コロナウイルスの感染が再び急拡大。11日は全国で3カ月ぶりとなる1500人超の新規感染者が判明した。独自の警戒ステージを「3」に引き上げた北海道が197人、大阪は過去最多の256人。東京は317人と、約3カ月ぶりに大台突破だ。

 菅首相肝いりの「Go To キャンペーン」が引き金になったのは疑いようがなく、菅首相と近い大阪維新の会がコロナ禍に強行した「都構想」をめぐる住民投票も拍車を掛けた疑いが濃厚だ。


■今なお北海道知事は「Go To」積極的

 北海道はトラベル事業に東京が追加された約3週間後から感染が急増。9日には新規感染者は過去最多の200人に上った。翌日に上京し、菅首相と会談した鈴木知事は、専門家派遣の継続や寒冷地での感染対策の検討などを要請。危機感を訴えたが、「『Go To トラベル』を理由とした感染が相次いで確認されているわけではない」と除外には消極的だ。「11月で何としても抑え込んでいきたい」と言っている割にアベコベじゃないか。

鈴木知事にとって菅総理はいわば生みの親。オヤジを否定するような言動を取るわけがない。ともに政界で数少ない法政大出身。総理は夕張市長時代から鈴木さんに目をかけてきた。昨年の知事選では、官房長官として東京を離れにくかったのに駆けつけ、マイクを握って熱く支持を訴えていた」(与党関係者)

     (密です!密です!!(大阪の松井市長や吉村府知事、山口公明党代表ら
      =大阪都構想街頭演説で)/(C)日刊ゲンダイ)

 大阪もヒドイ状況だ。吉村知事は11日の対策本部会議で「府内でも感染者数が右肩上がりで、全国の状況も考えると第3波が生じている」と警戒を強めたが、新規感染者の半数を占めるのは市内。市民の分断を深めた住民投票の影響を疑う声は高まる一方だ。

「コロナ禍の選挙戦を不安に思った市民が少なくない中、劣勢になった維新は遊説を活発化。賛成に寝返らせた公明党も脅かして山口代表をはじめ党大物を街頭に立たせ、終盤には支持母体の創価学会にも動員を強いたからな」(市議会関係者)

 張本人の松井市長は「コロナと付き合いながら経済を回す必要がある」と、菅首相そっくりのフレーズでどこ吹く風。

 菅首相はさることながら、周りにもロクな連中がいない。

     (未だに相談窓口経由で迅速ならず(菅首相と、国中に浸透
      している韓国のPCR検査=NNA/共同通信イメージズ)


■コロナ検査の医療機関 33都道府県が非公表

 新型コロナウイルスの感染が疑われる発熱患者らを検査する医療機関名を、少なくとも33都道府県が非公表としていることが分かった。12日の日本経済新聞が報じた。

 同紙によると、発熱患者らを検査する医療機関として41都道府県で計約2万1800カ所が指定されているが、33都道府県が医療機関名を非公表とし、原則公表は埼玉と高知の2県のみ。

 特定の医療機関に患者が殺到したり、逆に風評被害が発生したりするとの懸念が根強いためという。

 緊急事態宣言時に保健所などの相談窓口がパンクし、検査を受けられない患者が続出。国は10月中をめどに身近な医療機関で検査が受けられる体制整備を都道府県に求めていたが、相変わらず発熱患者は相談窓口を経由せざるを得ない状況が続く。

 仏作って魂入れずとはこのことだ。
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コメント
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●独裁をサポートさせるための《安倍政権の「未来投資会議」を解体し、菅政権が新たに始動》した「成長戦略会議」…その面子の悍ましさ

2020年11月08日 00時00分18秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]



リテラの記事【菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠麗、「中小企業は消えるしかない」が持論の菅首相ブレーン・アトキンソンも】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5677.html)。

 《だが、なかでも大きな注目を集めているのは、竹中平蔵パソナグループ会長だろう。竹中氏は安倍政権下でも政府の諮問会議のメンバーや民間議員を務め、自身が会長を務めるパソナグループなどに利益誘導を図ってきたことが批判されてきたが、竹中氏は「菅首相のブレーンであり、菅政権でさらにその影響力は増している》。

 《安倍政権の「未来投資会議」を解体し、菅政権が新たに始動》したのが「成長戦略会議」だそうです。その面子のなんという悍ましさ。有識者会議の面子で、独裁をサポートさせるアベ様のお得意の手法を《継承》。悍ましい…。《今後、この「成長戦略会議」と「経済財政諮問会議」が菅義偉首相の肝いり政策を後押ししていくことになる》。さらに、《安倍政権時と変わらない“お友だち”人事と、その“新自由主義”色の強さ》。

   『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには
         報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…
    「リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画
     『ペンタゴン・ペーパーズ』! 三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】」

   『●《耳目を引く策を打ち出し、手なずけたマスメディアやSNSを駆使して
      「世論」を作り出せば、愚策も「英断」となり、支持率は上がる》…
    「リテラの記事【三浦瑠麗、高須克弥…「布マスク2枚」を擁護する
     安倍応援団はもはや精神論だのみ! SNSではネトウヨが浦沢直樹攻撃】」


   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは
        「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
    《この、国民の安全確保を放り出しての酒盛りには大きな批判が
     寄せられたが、その後、さらに驚くべき事実が判明する。
     「赤坂自民亭」の翌日6日、安倍首相は公邸で規制改革推進会議
     大田弘子議長や議長代理のフューチャー会長・金丸恭文氏、
     梶山弘志規制改革担当相らと会食し、そのあと公邸にそのまま
     泊まり込んでいたが、同月24日になって『news every.』
     (日本テレビ)が、じつはこの日の夜、自民党の無派閥議員が乗った
     車が公邸に入っていく様子を確認したと報道。そこには菅義偉
     官房長官の車もあり、公邸では「菅長官が自らとりもった、
     安倍首相と無派閥議員の極秘会合」(番組ナレーションより)が
     おこなわれたと伝えたのだ》


   『●竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで 
       自分が利益を得るという構図」に乗っかって大丈夫か?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や
       学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
   『●一人PDCAサイクル「なんでも金、金、金」の竹中平蔵氏…
                「自分でルールを作り、自分が儲けたわけな」
   『●五輪ボランティアを派遣するのは…偶然にも? 
        パソナや竹中平蔵氏へのウラアリなオ・モ・テ・ナ・シ
    《知らんかった! ボランティアを派遣するのは竹中平蔵さんとこの
     パソナだって。怪しい。なんで金額がいえないの? まさか、ただで
     国民使うのに、中抜きで大儲けを企んでいるんじゃあるまいな

   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集
   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や学商
      竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
   『●学生に退学処分をちらつかせ、〝就職〟で恫喝…
     学商・Mr.トリクルダウン氏の利益相反こそ問題にすべき
   『●学商・Mr.トリクルダウン竹中平蔵氏《平均寿命も超える長寿者に
              対し「棺桶に片足を突っ込んでも働け」と…》
   『●《不安定な労働を拡大させた張本人》学商・竹中平蔵氏…「世界は
     これから数年、痛い目を見たあと、社会の分断解消に向けた議論が…」
   『●いつも通り《パソナもしっかり利権にありついている》…学商・
     竹中平蔵氏は「政府対応を批判する世論と、それを煽るマスコミが悪い」と…
   『●《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商は〝ベーシック
     インカム7万円〟を「トリクルダウン」だとでも思っているのでは?
    「リテラの記事【菅首相の叫ぶ「規制緩和」は30年も前の
     流行語だった! 竹中平蔵がバック、時代遅れの新自由主義が
     国民生活をさらに圧迫する】」

   『●スガ様の「完全オフレコ朝食懇談会」にノコノコ出掛けずに、
     《すべての取材者》による「オープンな首相記者会見を求め」たらどうか?
    《…といった番組でさえ、竹中平蔵氏やデービッド・アトキンソン氏
     といった菅首相と会食を繰り返してきた
     “菅首相の新自由主義ブレーン”を出演させ、無批判に主張を
     垂れ流させている始末だ》

 《新自由主義の加速と政治の私物化──。今回の「成長戦略会議」の新設は、菅政権のろくでもなさの象徴というべきなのかもしれない》…《ろくでもなさ》もしっかり継承した《自助》大好きオジサン。

 日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/菅首相の初外遊の目的は武器輸出を成長戦略の柱にすること】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280289)によると、《菅義偉首相が初外遊先をベトナムとインドネシアとしたのは、かつて第1次安倍政権の時に安倍が初外遊先をあえて米国ではなく中国にしたひそみに倣って、低空飛行から入ってアジア諸国との信頼を積み上げていくなかなかの深慮なのかなと思ったが、な~んだぁ、主要目的は「防衛装備品・技術移転協定」を締結して日本からの武器輸出を可能にすることにあった
 死の商人オジサン…国会も開かず、害遊・害交は何のためだったのか?

 東京新聞の記事【翁長氏「菅氏とは別の戦後を生きてきた」 似た経歴でも異なる原点 基地問題で対立】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/63124)によると、《パスポートを持って法政大に進学し、ドルで送金を受けた経験を紹介したこともあった翁長氏。終わりに「私の話は通じませんか」と問うと、菅氏は「辺野古に移すことが私のすべてだ」。最後まで視座は交わらず、一致点を見いだす余地もないまま協議は決裂した》。
 同紙のもう一つの記事【翁長氏「米軍最高権力者と重なる」 上から目線の「粛々」使う菅氏に抵抗の弁説30分】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/63381)によると、《「『粛々』という言葉を使う官房長官の姿が、米軍軍政下の最高権力者キャラウェイ高等弁務官と重なる。上から目線の『粛々』という言葉を使うほど、県民の心は離れ、怒りは増幅し、辺野古へのこの新基地は絶対に建設することはできない」…ようやく会談に応じたものの、菅氏は数カ月後の15年夏に開かれた新基地を巡る集中協議を通じ「辺野古移設は唯一の解決策」との原則を堅持。政権の大番頭として引けない立場だったとはいえ、翁長氏には訴えに耳を貸そうとしない「上から目線」に映った》。
 沖縄イジメオジサンは、かつて、「私は戦後生まれなので沖縄の歴史はなかなか分からないが、19年前の日米合同会議の辺野古が唯一というのが私の全てです」…あぁぁ…。

 《政治の堕落》。かつて、《翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事…普天間飛行場の危険性除去をめぐっても「戦争が終わって、強制接収されて普天間飛行場も含めて基地に変わった。普天間は世界一危険だから、除去のために沖縄で負担しろということ自体、政治の堕落だ」と主張》。

   『●アベ様の周りには忠実なシモベばかり…辺野古破壊「続行を」、
                       「強硬論次々」だそうです

   『●「政治の堕落」: 上から目線で「力のある者が、
      自分の意を通すだけの政治なら、民主制など空虚な看板」

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https://lite-ra.com/2020/10/post-5677.html

菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠麗、「中小企業は消えるしかない」が持論の菅首相ブレーン・アトキンソンも
2020.10.19 07:02

     (第1回成長戦略会議(首相官邸HPより))

 16日、菅政権が新設した有識者会議「成長戦略会議」の初会合が開催され、その顔ぶれに話題が集まっている。

 この「成長戦略会議」は、今井尚哉・前首相補佐官や菊池桃子と結婚したことでも話題となった新原浩朗・経済産業政策局長ら経産省の官邸官僚が主導してきた安倍政権の「未来投資会議」を解体し、菅政権が新たに始動させたもの。今後、この「成長戦略会議」と「経済財政諮問会議」が菅義偉首相の肝いり政策を後押ししていくことになるとみられるが、問題は有識者に選ばれたその面子だ。

 たとえば、三浦瑠麗氏。三浦氏といえば、新型コロナ問題では緊急事態宣言によって感染が落ち着いてきた5月14日に〈一刻も早く『通常運転』に復帰すべきであるにも関わらず、ダラダラと緊急事態宣言解除の判断を先延ばしにし、自粛の雰囲気を持続させて経済・社会を窒息させている〉〈本当は、コロナ自体は当初思ったよりも大きな脅威ではありませんでしたと宣言すべきなのだが、国民に浸透している恐怖心を踏まえると政治的にできないでいる。どうしても、引き続き気を付けてくださいという煮え切らないメッセージにならざるを得ない〉などとツイート。感染防止対策よりも経済最優先の菅政権にとっては好都合な人物であることに違いない。

 さらに、有識者の人選でくっきりと浮き彫りになったのは、安倍政権時と変わらない“お友だち”人事と、その“新自由主義”色の強さ

 そのひとりが、金丸恭文・フューチャー会長兼社長。金丸氏は安倍前首相とも親しい関係にあったが、安倍政権下で委員を務めた「規制改革会議」では当時官房長官だった菅首相の“名代”となって農協改革を主導、自由競争を推進させた人物だ。

 だが、なかでも大きな注目を集めているのは、竹中平蔵パソナグループ会長だろう。竹中氏は安倍政権下でも政府の諮問会議のメンバーや民間議員を務め、自身が会長を務めるパソナグループなどに利益誘導を図ってきたことが批判されてきたが、竹中氏は「菅首相のブレーンであり、菅政権でさらにその影響力は増している


竹中平蔵「ベーシックインカム」の裏に社会保障打ち切りと正社員首切り政策

 そして、実際に竹中氏は菅政権の発足とともに、とんでもない主張を繰り出している。そのひとつが、9月23日に『報道1930』(BS-TBS)で“1人7万円のベーシックインカム導入”を唱えたことだ。

 そもそも竹中氏は担税能力に関係なく一定額を国民全員に課す人頭税の導入を主張していた人物だが、今回も竹中氏はベーシックインカムの導入と同時に、留保をつけながらも年金や生活保護の廃止も打ち出していた。つまり、個別の状況を考慮して最低限の生活を保障するのではなく1人7万円でなんとかしろと迫り、さまざまな社会保障を打ち切ろうという考え方なのだ。

 しかも、竹中氏は社会保障の打ち切りだけではなく、このベーシックインカムの導入と引き換えに、有期雇用規制や解雇規制の緩和といった「雇用規制改革」を目論んでいるはずだ。これが実現されれば、正社員の首はすぐに切れるようになり、労働者は非正規の使い捨てとなる。

 それでなくても竹中氏は「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」(東京新聞2018年6月21日付)などと労働者の権利を無視するような数々の暴論を振りかざしてきたが、このような人物を菅首相は自身のブレーンとして引き立て、政策の推進役を担わせようとしているのである。端的に言って恐怖でしかないだろう。

 いや、さらに恐ろしいのは、今回「成長戦略会議」のメンバーに選ばれた、小西美術工藝社社長であるデービッド・アトキンソン氏の存在だ。

 アトキンソン氏はゴールドマン・サックス証券の元アナリストで、竹中氏と並ぶ菅首相のブレーンとして一躍注目を集めている。しかも、菅首相の入れ込みようは相当で、講演では「私はアトキンソンさんの言うとおりにやっている」と発言しているほど(朝日新聞9月19日付)。

 だが、そのアトキンソン氏の主張は危険なものだ。アトキンソン氏は“最低賃金の引き上げをおこなうべき”という主張で知られ、格差是正や貧困問題の観点からもその主張に肯首しそうになるものだ。しかし問題なのは、アトキンソン氏は、最低賃金の引き上げによって打撃を受ける中小企業の雇用を守るのに必要不可欠な支援策の拡充ではなく、むしろ最低賃金の引き上げによって中小企業を淘汰することの必要を訴えていることだ。


デービッド・アトキンソン氏「大きくなれない中小企業は消えてもらうしかない」

 アトキンソン氏は「プレジデント」(5月29日号)でこう述べている。

「人口減少の観点からして、小規模事業者の中でも中堅企業にはならない、なろうとしない、慢性的な赤字企業はただの寄生虫ですから、退場してもらったほうがいい」

「中小企業は、小さいこと自体が問題。ですから、中小企業を成長させたり再編したりして、器を大きくすることをまず考えるべきです。それができない中小企業は、どうすべきか。誤解を恐れずに言うと、消えてもらうしかありません

 そして、菅首相はこの主張と呼応するように、さっそく中小企業の統合・再編を促進していくことを表明。中小企業基本法の見直しに向けた検討に入っている。アトキンソン氏の主張を菅首相が展開すれば、このコロナ禍で中小企業の倒産・廃業はさらに相次ぎ、大量の失業者が生み出されることになるのは目に見えている。

 ブレーンを政府に囲い込み、弱肉強食の新自由主義を加速させようとする──。このように、今回の「成長戦略会議」メンバーの顔ぶれからも菅首相の危険な狙いがはっきりとしたわけだが、問題はまだある。それは、安倍首相と同様に菅首相にもお友だち優遇”疑惑があるということだ。

 アトキンソン氏が社長を務める小西美術工藝社は文化財や神社仏閣などの修復を手掛ける会社だが、同社は菅氏が力を入れてきたインバウンド政策の追い風を受けてきたといわれている。そのひとつが、国宝にも指定されている「日光東照宮」の陽明門の大修理。「週刊文春」(文藝春秋)によると、この修理は総工費が約12億円で、そのうち55%が国の補助金だが、この修理の大半を小西美術工藝社が受注し、すでに8億円超が支払われているという。しかも、修繕から3年しか経っていないというのに、その塗装が剥げたりカビが生えたりしていると「週刊文春」や「FRIDAY」(講談社)が指摘しているのだ。

 菅首相は官房長官時代の2019年12月にも「各地に世界レベルのホテルを50カ所程度、新設することをめざす」とぶち上げて話題となったが、じつはこのときも、官邸官僚は「事前に聞いていなかった。これはアトキンソン案件だ」と口にしていたという(前出・朝日新聞9月19日付)。森友・加計など安倍首相のやりたい放題の陰に隠れていたものの、菅首相もしっかり“お友だち優遇”の政策を打ち立てていたのである。

 新自由主義の加速と政治の私物化──。今回の「成長戦略会議」の新設は、菅政権のろくでもなさの象徴というべきなのかもしれない。

(編集部)
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