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●関西生コン事件…「警察・検察による組合つぶし」「検察官、警察官による誤った法解釈と偏見に基づく見立ての下に作り上げられた冤罪事件」

2024年08月05日 00時00分56秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


// (2024年07月15日[月])
関西生コン事件」《民主主義の危機労働組合活動に対する恣意的な法執行や長期間の身体拘束》…ナチスが「労働組合員たちを攻撃したとき…」。
 (こちら特報部)《海渡雄一弁護士は…「この事件は、検察官、警察官による誤った法解釈と偏見に基づく見立ての下に作り上げられた冤罪(えんざい)事件だ」》と。

   『●「関西生コン事件」《民主主義の危機…労働組合活動に対する恣意的な法
     執行や長期間の身体拘束》…ナチスが「労働組合員たちを攻撃したとき…」
    「山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/保育園に
     入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ
     「関西生コン事件」が示す民主主義の危機】」

 山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「たった一度のビラまきで逮捕」 関西生コン事件訴訟の原告側が冤罪と訴える「警察と検察の組合つぶし」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/340168?rct=tokuhou)。《2018年以降、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部関生支部)」の組合員が相次いで逮捕、起訴された問題。労働組合や組合員らが国などを相手取り、一連の捜査が憲法や労働組合法が保障する団結権を侵害し、恣意(しい)的な拘禁に当たるなどとして国家賠償を求めた訴訟の口頭弁論が11日、東京地裁であった。意見陳述で原告の組合員、弁護団が「この事件は警察・検察による組合つぶしだ」と訴えた。(山田祐一郎)》

 このでっち上げ労働組合弾圧事件をいつも持ち出すお維。嘘でもデマでもたれ流し、選挙にさえ勝てばいいというお維。この問題「関西生コン事件」に(おそらく氏の勘違いで?)絡んでいる足立康史氏(松井一郎第二代大阪「ト」知事との不仲の一因か?)が、お維の無法 (不法?) 行為を指摘したにもかかわらず、逆に、半年間の党員資格停止処分だそうだ…複雑な気分で、どう受け止めていいのやら。まぁ、それほどお維はデタラメということでもある。まさに《反社》。
 《「公権力が、労組を暴力団と同じ論理に当てはめてやってくる」》。「労組は反社?」…いやいや、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党やお維こそが《反社》でしょ!? 見誤ってはいけない! この事件の本質的教訓はニーメラー牧師の『ナチスが最初共産主義者を攻撃した時』…:

   「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は労働組合員ではなかったから
     そして、彼らが私を攻撃したとき、
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった

 《関西生コン事件とは何だったのか》? 漸く《労働組合としての正当な行為犯罪とされていたこと明らかとなる無罪判決が出るようになりました》。ここまででっち上げをし、憲法や労働組合法を無視する警察や検察、外野連中。《関西生コン事件とは何だったのか》? 《「共謀罪適用のリハーサルだ」》。

   『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
                …ニーメラーの警告を無視してはいけない》
    《関西地区生コンに対する弾圧とは、2017年末に関西生コン支部が
     行ったストライキ決行を契機に、現在まで、のべ58名の逮捕者が
     出ている事件を指す。労働組合としての当然の行為である
     ストライキに対し、警察、裁判所、検察が一体となった弾圧行為
     行われている…集会参加者の一人、ジャーナリストの竹信三恵子さん
     …はドイツの牧師マルティン・ニーメラーの詩を引用した…
     「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった/
     私は労働組合員ではなかったから/そして、彼らが私を攻撃したとき、
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった」》

   『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」…
        高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…
    《▼日本も労組が標的になる段階まできた。生コン車の運転手らで
     つくる連帯ユニオン関西地区生コン支部、通称「関生(かんなま)」。
     組合員らの逮捕は延べ85人、委員長と副委員長の勾留は
     28日で1年になる》

   『●木下昌明さん《ケン・ローチの『家族を想うとき』はすごい。
     しかし、働くものにとってはやりきれなさが残るかもしれない》
   『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)を
     つぶし、社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》
   『●《足立議員は…「…」を犯罪者集団であるかのように取り上げ、「破防法
        を適用すべき」とまで主張…だったら、まず維新に適用すべき》
   『●《連合が労働者にとって何の役にも立たない為政者の腰巾着…労働
     運動が鳴りを潜め、新自由主義政策のもとで資本のやりたい放題が横行》
   『●トンデモなお維とカルトな統一協会、なんという相性の良さでしょう…
     「統一協会の反社会的行動を批判」が「宗教弾圧」だと叫ぶ「ト」なお維
   『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
      なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維
   『●《関西生コン事件とは何だったのか》? 漸く《労働組合としての正当
     な行為が犯罪とされていたことが明らかとなる無罪判決が出るように》
   『●「関西生コン事件」《民主主義の危機…労働組合活動に対する恣意的な法
     執行や長期間の身体拘束》…ナチスが「労働組合員たちを攻撃したとき…」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/340168?rct=tokuhou

こちら特報部
「たった一度のビラまきで逮捕」 関西生コン事件訴訟の原告側が冤罪と訴える「警察と検察の組合つぶし」
2024年7月15日 12時00分

 2018年以降、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部関生支部)」の組合員が相次いで逮捕、起訴された問題。労働組合や組合員らが国などを相手取り、一連の捜査が憲法や労働組合法が保障する団結権を侵害し、恣意(しい)的な拘禁に当たるなどとして国家賠償を求めた訴訟の口頭弁論が11日、東京地裁であった。意見陳述で原告の組合員、弁護団が「この事件は警察・検察による組合つぶしだ」と訴えた。(山田祐一郎


◆「人質司法がまかり通っていることに幻滅している」

     (東京地裁(資料写真))

 「たった一度のビラまきで逮捕される世の中になったことにびっくりしている」。原告の一人の西山直洋執行委員が証言台の前に立ち、こう訴えた。工事現場で業者の法令違反を指摘する「コンプライアンス活動」の一環でビラ配布に参加したことで2019年2月に滋賀県警に逮捕され、恐喝未遂罪で起訴された。

 この事件での保釈が認められたのは、7カ月後。「保釈には、自分の事件以外の条件が多く付けられていた。接触禁止となる関係者は100人以上だ。5年間、身動きができない状態で不安定な生活を強いられたこのような人質司法がまかり通っていることに幻滅している

 保釈後、2カ月足らずで別の強要未遂、威力業務妨害事件で和歌山県警に逮捕されたが、不起訴となった。ビラ配布についても今年2月、大阪高裁の無罪判決が確定した。「このような勾留を警察、検察は何とも思わないのか。無罪が確定しても一切反省していない」と強調した。


◆8回の起訴、勾留日数は644日に

 8回起訴され、勾留日数が644日に及んだ湯川裕司執行委員長は、昨年夏に国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の調査チームと面談したことを明かした。今年5月に公表された報告書が一連の事件について取り上げ、「企業の人権尊重を確実にするための公正で合法的な職場慣行を促進する上で労働組合が重要な役割を担う」と強調したことを指摘し、「国連機関も強い関心を寄せていることを知ってもらいたい」と述べた。

 一連の事件では、組合員66人が起訴されたが、この1年間で3件11人の無罪判決(一部無罪を含む)が確定している。「判決が確定した5件のうち3件で無罪が出ている。有罪率99.9%の日本で驚くほどの無罪率が何を意味するのか着目してほしい」


◆弁護団は「冤罪」強調、国や自治体は違法性を否定

 「この事件は生コン業界と警察・検察が一体となった組合つぶしだ」と話した湯川さん。取り調べで検察官が組合員に対し、組合からの脱退を迫っていたとし、国賠訴訟で録画された取り調べの様子を明らかにするよう求めた。

 関生支部は、ミキサー車運転手らが個人で加盟できる産業別労働組合で、団体交渉で勝ち取った労働条件を業界全体に適用する。組合員が有罪となった事件では、同支部の組合活動が、憲法28条の団結権等の保障を受けた正当な行為であることが認められなかった

     (国賠訴訟の口頭弁論を前に記者会見する原告と弁護団
      =6月27日、東京・霞が関の司法記者クラブで)

 法廷で意見を述べた弁護団の海渡雄一弁護士は「拡散した動画などで関生支部が反社会組織であるかのような宣伝がされ、大手メディアが報じてこなかった事件を公に論評することも困難な社会的風潮ができあがっていた」と説明。「この事件は、検察官、警察官による誤った法解釈と偏見に基づく見立ての下に作り上げられた冤罪(えんざい)事件だ」とした。

 被告となっている国と京都府、滋賀県、和歌山県はいずれも勾留や取り調べの違法性を否定。「(原告側の)身柄勾留の長期化を企図した恣意的拘禁』との主張は何ら根拠のない臆測で理由がない」などと主張している。


【関連記事】保育園に入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ「関西生コン事件」が示す民主主義の危機
【関連記事】<Q&A>ストライキ、なぜ日本では少ない? 異例のそごう・西武問題
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●「関西生コン事件」《民主主義の危機…労働組合活動に対する恣意的な法執行や長期間の身体拘束》…ナチスが「労働組合員たちを攻撃したとき…」

2024年06月30日 00時00分01秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


// (2024年06月08日[土])
このでっち上げ労働組合弾圧事件をいつも持ち出すお維。嘘でもデマでもたれ流し、選挙にさえ勝てばいいというお維。この問題「関西生コン事件」に(おそらく氏の勘違いで?)絡んでいる足立康史氏(松井一郎第二代大阪「ト」知事との不仲の一因か?)が、お維の無法 (不法?) 行為を指摘したにもかかわらず、逆に、半年間の党員資格停止処分だそうだ…複雑な気分で、どう受け止めていいのやら。まぁ、それほどお維はデタラメということでもある。まさに《反社》。
 《「公権力が、労組を暴力団と同じ論理に当てはめてやってくる」》。「労組は反社?」…いやいや、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党やお維こそが《反社》でしょ!? 見誤ってはいけない! この事件の本質的教訓はニーメラー牧師の『ナチスが最初共産主義者を攻撃した時』…:

   「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は労働組合員ではなかったから
     そして、彼らが私を攻撃したとき、
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった

 《関西生コン事件とは何だったのか》? 漸く《労働組合としての正当な行為犯罪とされていたこと明らかとなる無罪判決が出るようになりました》。ここまででっち上げをし、憲法や労働組合法を無視する警察や検察、外野連中。《関西生コン事件とは何だったのか》? 《「共謀罪適用のリハーサルだ」》。
 山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/保育園に入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ「関西生コン事件」が示す民主主義の危機】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/331001)によると、《2018年以降、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)」の組合員81人が逮捕され、威力業務妨害や恐喝未遂などの罪で66人が起訴された。だが公判段階になり、一部無罪を含め11人の無罪が確定している。労働組合活動に対する恣意(しい)的な法執行や長期間の身体拘束に、関係者や専門家から改めて批判の声が上がっている。(山田祐一郎)》。

   『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
                …ニーメラーの警告を無視してはいけない》
    《関西地区生コンに対する弾圧とは、2017年末に関西生コン支部が
     行ったストライキ決行を契機に、現在まで、のべ58名の逮捕者が
     出ている事件を指す。労働組合としての当然の行為である
     ストライキに対し、警察、裁判所、検察が一体となった弾圧行為
     行われている…集会参加者の一人、ジャーナリストの竹信三恵子さん
     …はドイツの牧師マルティン・ニーメラーの詩を引用した…
     「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった/
     私は労働組合員ではなかったから/そして、彼らが私を攻撃したとき、
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった」》

   『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」…
        高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…
    《▼日本も労組が標的になる段階まできた。生コン車の運転手らで
     つくる連帯ユニオン関西地区生コン支部、通称「関生(かんなま)」。
     組合員らの逮捕は延べ85人、委員長と副委員長の勾留は
     28日で1年になる》

   『●木下昌明さん《ケン・ローチの『家族を想うとき』はすごい。
     しかし、働くものにとってはやりきれなさが残るかもしれない》
   『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)を
     つぶし、社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》
   『●《足立議員は…「…」を犯罪者集団であるかのように取り上げ、「破防法
        を適用すべき」とまで主張…だったら、まず維新に適用すべき》
   『●《連合が労働者にとって何の役にも立たない為政者の腰巾着…労働
     運動が鳴りを潜め、新自由主義政策のもとで資本のやりたい放題が横行》
   『●トンデモなお維とカルトな統一協会、なんという相性の良さでしょう…
     「統一協会の反社会的行動を批判」が「宗教弾圧」だと叫ぶ「ト」なお維
   『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
      なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維
   『●《関西生コン事件とは何だったのか》? 漸く《労働組合としての正当
     な行為が犯罪とされていたことが明らかとなる無罪判決が出るように》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/331001

こちら特報部
保育園に入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ「関西生コン事件」が示す民主主義の危機
2024年6月2日 12時00分

 2018年以降、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)」の組合員81人が逮捕され、威力業務妨害や恐喝未遂などの罪で66人が起訴された。だが公判段階になり、一部無罪を含め11人の無罪が確定している。労働組合活動に対する恣意(しい)的な法執行や長期間の身体拘束に、関係者や専門家から改めて批判の声が上がっている。(山田祐一郎


◆無罪が確定しても妻や子は…

 「無罪が確定しても家族が帰ってくるわけではない」。関生支部の武谷新吾副執行委員長(60)が「こちら特報部」の取材につぶやいた。書記次長だった2019年7月、和歌山県警に、他の組合員2人とともに強要未遂と威力業務妨害容疑で逮捕された。生コン事業者の協同組合の事務所で理事長に対し、どなりつけたり謝罪するよう要求したりしたとして起訴され、22年3月の和歌山地裁判決は懲役1年4月、執行猶予3年の有罪。だが昨年3月、大阪高裁は全員を逆転無罪とし、確定した。

 高裁判決は、協同組合側が関生支部の組合員に元暴力団員を使って圧力をかけたことが発端とし、「暴力行為を伴わず、労働組合が団結権を守るための正当な行為だった」と認めた。

 関生支部は、ミキサー車運転手らが個人で加盟できる産業別労働組合。団体交渉で勝ち取った労働条件を業界全体に適用する。一審判決は、組合員が事業者の協同組合と雇用関係がないことを理由に労組としての活動であることを認めなかったが、控訴審判決は「業界企業の経営者・使用者が労働関係上の当事者に当たる」との判断を示した。

    (「無罪となっても逮捕された影響は大きい」と話す
     武谷新吾さん=東京都台東区で)

 「無罪判決後、同県内で組合活動すると、経営者側にも話を聞いてもらえるようになった」と武谷さん。ただ事件の影響で、十数人いた和歌山ブロックの組合員はゼロに。支部全体でも1300人ほどいた組合員は500人に激減した。逮捕から1カ月ほどで保釈されたが、保釈条件は組合支部事務所への立ち入りと組合員との接触を禁じるなど組合活動を不可能にするもの。「結局は軟禁状態だった」と振り返る。

 無罪判決を受けても生活は大きく変わったままだ。妻と2人の子どもとは別居状態。逮捕前、自宅付近に「利権暴力集団」などと書かれたビラをまかれた。「逮捕された時点で、悪いことをしたと決めつけられてしまう」と憤る。


◆賃上げ求めたゼネストが発端に

 一連の事件は、2017年末に賃上げを求めて関生支部が行ったゼネストが発端。大阪、京都、和歌山、滋賀の4府県警が同支部の組合員を次々と逮捕した。事件化された組合活動は13件。ストをはじめ、工事現場で業者の法令違反を指摘する「コンプライアンス活動」や正社員化を求めたことなどが犯罪行為とされた。

 無罪判決は武谷さんらの事件以外でも。生コンの調達先を関生支部と提携関係にある協同組合加入社に変更させようと、建設会社の周辺で工事の不備を指摘し、業務を妨害したとされる事件では今年2月、大津地裁が7人を無罪とし、確定した。コンプライアンス活動の違法性を認めて2人を有罪としたが、ビラまきにかかわった7人は「他地域から動員され、詳細な目的を把握しておらず共謀は認められない」と無罪とした。当時の執行委員長も一部恐喝が無罪となった。

 一連の事件に対し、弁護士有志は18年12月の声明で「共謀罪適用のリハーサルだ」と批判。労組活動に対し、前年に成立した改正組織犯罪処罰法テロ等準備罪共謀罪)が適用される恐れを指摘した。翌年には、労働法学者有志78人が声明を発表。「警察や検察は、組合活動を軽微な違反に因縁をつける反社会的集団による妨害行為と捉えている」と抗議した。


◆正当なはずの黙秘で勾留は644日間にも及んだ

 事件では、当時の関生支部の執行委員長、副執行委員長のツートップに対し、「主導的立場」として再逮捕、追起訴が繰り返された。当時、副執行委員長だった湯川裕司・現執行委員長(51)は8回起訴され、勾留は644日に及んだ

     (武谷さんらが無罪となった大阪高裁判決後の報告集会
      =2023年3月(全日本建設運輸連帯労働組合提供))

 「黙秘や否認をすると、裁判所は罪証隠滅や逃亡の恐れがあるとみなす正当な防衛手段としての黙秘なのに、簡単に勾留を認めてしまう。労働事件でここまで逮捕する必要性があるのか」。昨年3月、大津地裁で恐喝未遂や威力業務妨害などの罪で懲役4年の有罪判決を言い渡され、控訴している。

 逮捕された組合員に、捜査機関が労組脱退を勧奨する言動もあったという。「『もうやめはったらどうですかと、そういう話ばかり」と湯川さん。「公権力が、労組を暴力団と同じ論理に当てはめてやってくる

 湯川さんや武谷さんらは20年、国などを相手取り、一連の捜査が憲法28条や労働組合法が保障する団結権を侵害し、恣意的な拘禁に当たるなどとして国家賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。7月11日に予定されている口頭弁論では、刑事事件で無罪判決が相次いでいる現状について意見陳述で訴える方針だ。


◆これは本当に現代日本の出来事なのか

 5月には、昨年夏に日本で調査を行った国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が報告書を公表。関西生コン事件について日常の組合活動に参加したことで法的措置に直面したとし、労働組合が正当な方法で活動できることの重要性を強調した。

 事件についての著書「賃金破壊 労働運動を『犯罪』にする国」があるジャーナリストの竹信三恵子さんは「事件を知ったとき、本当に日本での話なのかと驚愕(きょうがく)した」と語る。「暴行」「傷害」といった容疑はなく、「恐喝」や「強要」またその未遂など「取り締まる側の解釈に左右され得る容疑ばかりだ」。

 特に違和感を覚えたのは、労働者の就労証明書を会社に求めたことが強要未遂罪とみなされたことという。「子どもを保育園に通わせるために必須の書類を求めたことが犯罪とされたのは衝撃だ」。この事件では大阪高裁で組合員に無罪判決が出たが昨年、最高裁が二審判決を破棄、審理を差し戻した。


企業別労組が中心となっている日本は世界でも珍しい

 2021年に国内で裁判が確定した21万3000人余のうち、無罪は94人で0.04%。だが関西生コン事件は、起訴された組合員の6人に1人が無罪となっている。

 「異例の事態と考えてもおかしくないが、ほとんどのメディアが沈黙している狙いは労働組合つぶしに向けたイメージ悪化であり、こういう団体にいると逮捕されるという脅しにも思える」。背景を「非正規が増え、正社員は成果主義が進む。労働者が分断されて労組全体の存在感が失われている」と説明する。

     (大手百貨店では61年ぶりとなったそごう・西武のスト。
      競合他社の労組も連携した=2023年8月31日、
      東京都豊島区の西武池袋本店前で)

 大東文化大の古川陽二名誉教授(労働法)は「欧州では労働者全体の利益を考える産業別労組が多く、企業別労組が中心となっている日本は世界でも珍しい。裁判所が、企業別労組を前提にした法理論に立って判断し、関生支部のストを労働基本権保障の範囲外とするのは、産業別労組の存在意義に対する無知、無理解がある」と指摘する。

 「国家権力が刑事事件として、ここまで関生支部の活動に介入するのは異常だ」と危機感を募らせ、こう危ぶむ。「この何十年間、日本では、ほとんどストがないことが当たり前となっている労組の活動が停滞すれば、労働者全体の不利益になるだけでなく、民主主義の危機でもあるということが認識されていない


◆デスクメモ

 大手百貨店で61年ぶりに実施された昨夏のそごう・西武労組のスト。従業員の切実な表情に、労働者の権利への理解が広がった企業別労組に分断されている日本で、他の百貨店の13労組も共闘生活苦が広がっているからこそ注目されたことを警察、検察、裁判所も分かってほしい。(本)


【関連記事】61年ぶりストライキの社会的意味は…企業主導社会に一石 働く者の権利主張に市民のエール
【関連記事】ワンクリックで解雇なんて…Google日本法人で初の労組が結成 巨大IT企業で続々起きる新たな波
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●(リテラ)《神宮外苑の再開発…裏金事件のキーマンである森喜朗…と萩生田氏が暗躍し、都政を食い物…現在進行形の案件…小池氏はこれを推進》

2024年06月23日 00時00分28秒 | Weblog

[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑]


(2024年06月20日[木])
坂本龍一さん「これらの樹々はどんな人にも恩恵をもたらしますが、開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしか過ぎませんこの樹々は一度失ったら二度と取り戻すことができない自然です」。《そういう意味では、今回の都知事選はまさに、都政を食い物にしてきた“裏金問題の本丸”との決別がかかった選挙なのだ。旧Twitter上では「#萩生田百合子」なるハッシュタグがトレンド入りするなどしているが、小池氏の背後に誰が蠢き、利権の蜜を吸おうとしているのか、都民は見極めなければいけないだろう》(リテラ)。

   『●「これらの樹々はどんな人にも恩恵をもたらしますが、開発によって恩恵
     を得るのは一握りの富裕層にしか過ぎません。この樹々は一度失ったら…」

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/小池百合子×自民党×三井不動産 関係追及すべきとの蓮舫指摘は当然】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202406180000049.html)、《★12日の衆院外務委員会でも立憲民主党・鈴木庸介が、5月28日公表の国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の報告書の外苑に関する文言の削除を政府が要請していたことを質問。それはまさにこの部分だ。ここに出てくる安井は赤旗の指摘通り三井に天下っている。民主党・野田政権が発足した12年に既にこんな動きをしていたのなら、蓮舫が都と自民党小池と自民党と三井との関係を追及すべきとの指摘は当然だろう》。

   『●《明らかに、小池都知事の「追悼文拒否」は歴史修正主義の虐殺否定論と
       ヘイトに勢いを与えた》…《空疎な小皇帝》石原慎太郎元「ト」知事越え
   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
   『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
       に「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん
   『●《坂本さんは…『声を上げる。上げ続ける。あきらめないで、がっかり
     しないで、根気よく。…』。本当にそう。勇気を出して諦めないで…》
   『●坂本龍一さん「…市民一人一人がこの問題を知り、直視し、将来はどの
     ような姿であってほしいのか、それぞれが声を上げるべきだと思います」
   『●東京「ト」知事や大阪「ト」知事らはビッグモーターを批判できるの

     かね? こんな「ト」知事らに投票するから、こんなことになってしまう

   『●古賀茂明さん《民主主義の危機…メディアが権力の監視役の機能を果たせない
      国に民主主義は存在し得ない。将来的には、記者たちの自由だけでなく…》
   『●『応援要請』という名の《出馬要請》? 小池東京「ト」知事に
     「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった皆さん、コレでいいの?
   『●小池百合子東京「ト」知事のぶら下がり取材、学歴詐称の質問を遮っての
     テレ朝記者「今日の御召し物は緑の勝負服でなく…」質問、酷かったかなぁ…

 リテラの記事【小池百合子が「神宮の樹木伐採」で後押し 森喜朗と萩生田光一“裏金コンビ”の神宮再開発利権の疑惑を改めて検証する!】(https://lite-ra.com/2024/06/post-6334.html)、《これだけではない。都知事選の大きな争点のひとつとなっている問題に「神宮外苑の再開発」の是非があるが、これぞまさしく、裏金事件のキーマンである森喜朗・元首相と萩生田氏が暗躍し、都政を食い物にしようとしている現在進行形の案件であり、小池氏はこれを推進しようとしているのだ》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202406180000049.html

コラム
政界地獄耳
2024年6月18日7時4分
小池百合子×自民党×三井不動産 関係追及すべきとの蓮舫指摘は当然

★都知事選挙の20日告示直前、「しんぶん赤旗」16日付は1面の肩で「東京都にある五輪選手村(中央区、現晴海フラッグ)や神宮外苑再開発(新宿区、港区)などの大型再開発を主導する三井不動産グループ2社に、都局長ら幹部14人が天下りしていた」と報じ、「いずれも小池百合子知事が肝煎りで進める事業で、14人のうち8人が再開発事業を所管する都市整備局の元幹部で、元局長2人が含まれる」と指摘した。

★まさに蓮舫が先月27日の出馬表明で言っていた「裏金事件、『政治とカネ』の自民党政治の延命に手を貸す小池都政」「この8年間、『伏魔殿』と言った都議会自民党や『ブラックボックス』と言った都庁をどう変えたのか」「8年前の自分の公約よりも、自民党と二人三脚。彼女の志からくる対応かもしれませんが、私はこの矛盾についていけません」に通じる。岩波書店「世界」7月号の東大名誉教授・大方潤一郎とジャーナリスト・佐々木実の対談「神宮外苑再開発とスポーツ利権を問う」で、佐々木が落選中の萩生田光一について「『萩生田元代議士と情報交換』という東京都の内部文書がある。2012年2月28日に安井順一)技監と面談した際、国立競技場建て替えに関して萩生田氏は、『スポーツ立国議連で「競技施設そのものは国、しかし都が一生懸命汗をかいてくれなくては困る。君が、文科省、NAASH(現JSC=日本スポーツ振興センター)、都を横断的に調整してくれ」と言われている』と語り、『森喜朗の名代』であることを誇示している」とある。

★12日の衆院外務委員会でも立憲民主党・鈴木庸介が、5月28日公表の国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の報告書の外苑に関する文言の削除を政府が要請していたことを質問。それはまさにこの部分だ。ここに出てくる安井は赤旗の指摘通り三井に天下っている。民主党・野田政権が発足した12年に既にこんな動きをしていたのなら、蓮舫が都と自民党、小池と自民党と三井との関係を追及すべきとの指摘は当然だろう。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2024/06/post-6334.html

小池百合子が「神宮の樹木伐採」で後押し 森喜朗と萩生田光一“裏金コンビ”の神宮再開発利権の疑惑を改めて検証する!
2024.06.18 12:07

     (東京都HPより)

 いよいよ明後日20日に告示される東京都知事選。3選をめざす小池百合子知事に対して立憲民主党の蓮舫・参院議員が無所属で出馬することを表明し、事実上の一騎打ちになると見られている。

 しかし、蓮舫氏が出馬表明時に自民党裏金事件を批判したことに対し、テレビのワイドショーを中心に都知事選に国政を持ち込むなといった意見が噴出。たとえば、タレントの眞鍋かをりは自民党批判を繰り返しながら立候補されているのを聞いていると、国政のそのままの構図を延長で見ているような気がする」「ちょっとうんざり感が残る感じがあるなどとコメント。これに小池都知事も渡りに船と言わんばかりに乗っかり、「これは都政都知事選に国政を持ち込むと、都民の方が戸惑うという声をいただいていると蓮舫氏を批判した。

 まったくどの口が言っているのか、という話だろう。2016年の東京都知事選の出馬した際、「反自民を大々的に掲げ、翌2017年には希望の党を立ち上げて国政選挙に乗り出したのはどこのだれなのか。

 だいたい、今回の都知事選で裏金事件を焦点にすることは、争点のすり替えでもなんでもない。なぜなら、小池知事は明らかに“裏金事件の本丸とつながっているからだ。

 たとえば、安倍派5人衆のひとりで、2728万円もの裏金を不記載にしていた萩生田光一・前自民党政調会長は役職停止処分を受けながらも自民党東京都連会長を再任しており、都知事選について「小池氏が出馬するなら支援する」と表明。自民都連として萩生田氏らが連名で発出した14日付の文書では〈自民党は小池都知事への全面支援を行う〉と記している。

 今回の都知事選で自民は前面には出ず、「確認団体」として小池氏をステルス支援するというが、小池氏が裏金自民の息がかかった候補者であることは疑いようのない事実だ

 これだけではない。都知事選の大きな争点のひとつとなっている問題に「神宮外苑の再開発」の是非があるが、これぞまさしく、裏金事件のキーマンである森喜朗・元首相と萩生田氏が暗躍し、都政を食い物にしようとしている現在進行形の案件であり、小池氏はこれを推進しようとしているのだ。


■東京五輪にかこつけて神宮外苑再開発利権に暗躍した森喜朗 子分・萩生田光一は東京都に圧力

 そもそも、神宮外苑地区の再開発をめぐっては、2000年代半ばから、森氏の親友で明治神宮と太いパイプを持つとされていた人物の関与が囁かれるなど、森氏が東京五輪開催にかこつけて再開発に絡んだ建設利権を狙っているのではないかと言われてきた。実際、森氏は2016年五輪招致の際にも「国立競技場や岸記念体育館の建て替えが、政治家の私が(日本体育協会の)会長になった意味東京に五輪が来れば、全部できる」と当時の石原慎太郎都知事に話し、東京への五輪招致を焚きつけたと報じられている。五輪開催を口実にして、新競技場や関係施設の建築や再開発をおこなうことが目的だったことが透けて見えるだろう。

 そして、こうした森氏の思惑は、2020年東京五輪招致によって、実現に向けて動き出していく。

 東京都が2020年五輪招致を表明する直前の2011年2月、森氏が最高顧問を務める「ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟」は、国立競技場を8万人規模に改築する案と神宮外苑地区の都市計画再整備を求める決議案を提出。2012年には新国立競技場の建設が決定したが、ここで森氏が神宮外苑再開発に関与していたことを示す、決定的な証拠の文書が明るみに出ている。

 東京都の開示資料などによると、2012年2月28日に当時落選中だった萩生田光一氏が東京都の安井順一技監(当時)を都議会自民党控室に呼び出した。そこで萩生田氏は森元首相から『競技場施設そのものは国。しかし都が一生懸命汗をかいてくれないと困る。君が、文科省、NAASH(編集部注:日本スポーツ振興センター、現JSC)、都を横断的に調整してくれ』と言われていると告げると、日建設計が作成した整備案を広げて見せ、このように迫っている。

「国が踏み出すことを都が待っていては遅い」
「実現する時は自民党政権に戻っている。今の機会しかここの整備は出来ない」

 さらに、萩生田氏は岸記念体育会館の移転建て替えについても、「(移転を)日体協が望んでいるようだ」と発言。つまり、森氏は萩生田氏を使って神宮外苑のスポーツ施設にかんする再整備を都に働きかけていたというわけだ。

 そして、この萩生田氏が迫っていた問題に対し、都側は2012年5月15日、森氏に直接説明をおこなっている。当時の佐藤広・東京都副知事と安井技監は森氏と面談をおこない、このとき佐藤副知事らは神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えた上で建て直すという、まさに現在、進められている再開発案につながるプランを提示したのだ。

 すると、森氏は「すばらしい案じゃないか。長生きしないと」と大喜び。さらに安井技監が“五輪の招致が失敗しても神宮外苑全体の再整備を前提に都市計画変更の調整を進める”と明言すると、森氏は「すばらしいよ。あと15年は長生きしないと」と口にしたのだ。


■神宮外苑再開発も“自民裏金”と本質的に同じ!利権のために森喜朗・萩生田光一がゴリ押し!でも小池百合子は…

 ようするに、森氏にとっては東京五輪の実現・成功などよりも五輪にかこつけた神宮外苑の再開発のほうが重要であり、あろうことか東京都も、森氏の願望を実現させることを約束していたのである。ちなみに、森氏の要求に唯々諾々と従った佐藤副知事と安井技監はその後、大会組織委員会の副事務総長と参与にそれぞれ就任している。

 こうして森氏のゴーサインのもとでスタートした神宮外苑の再開発案は、トントン拍子で進行。2013年に東京都は建物の高さ制限をそれまでの15メートルから最大80メートルにまで緩和。2015年には東京都とJSC、明治神宮、三井不動産、伊藤忠商事らが「神宮外苑地区まちづくりに係る基本覚書」を締結し、高層ビル建設を含む神宮外苑地区の本格的な再開発に踏み出したのだ。

 しかも森氏には、事業者のひとつである三井不動産との関係も取り沙汰されている。

 森氏サイドと三井不動産会長(現・相談役)の岩沙弘道氏には、森氏の子飼いである自民党・野上浩太郎参院議員の東京浩友会長を岩沙氏が務めるなどの接点があったが、じつは、森氏が「すばらしいよ。あと15年は長生きしないと」と発した都幹部との面談から2カ月後に、岩沙氏が神宮外苑の土地の多くを所有・管理する明治神宮の総代に就任(「週刊ダイヤモンド」2022年7月2日号)。また、先述した覚書が締結された20日後におこなわれた三井不動産による東京五輪スポンサーシップ契約の記者会見にも森氏はわざわざ出席し、「オリンピックの大会準備とは、快適な街を準備することでもある。三井不動産からアドバイスをもらいながら準備を進めたい」と発言。さらに同年10月、三井不動産と五輪大会組織委が実施した「日本橋シティドレッシング」のオープニングセレモニーにも森氏は駆けつけている。

 このように、神宮外苑再開発は森氏と萩生田氏が暗躍し、彼らを中心にして生まれた利権の構造と、それを支える東京都によって、都民をそっちのけにした状態で進められてきたものなのだ。

 しかも、この再開発にかかる規制緩和の見直しにも動かず、計画を後押ししてきたのが小池都知事だった。

 小池都知事は2017年の定例会見で「緑は失うときはあっと言う間になくなるが、それをまた確保するのには大変な時間がかかる。東京の緑は、これ以上減らさないという明確な方針を打ち出していきたい」と発言。にもかかわらず、大量の樹木を伐採する計画が判明し、住民から反対の声があがっても、小池氏は工事施行を認可してしまった都民に対するとんだ背任行為


■森喜朗が主導した神宮外苑再開発を後押しする小池百合子!かつては全面対決アピールしていたのに

 だいたい、小池氏といえば、知事就任後は東京五輪の競技会場見直しを打ち出し、「都議団と組織委員会は伏魔殿」と発言するなど“都を食い物にする森氏との全面対決”で人気を高めた。無論、この神宮外苑再開発を主導してきたのが森喜朗氏であることを小池都知事が知らないはずがない。にもかかわらず、小池氏は民間主導を強調し、計画を是認しようというのである。

 さらにいえば、2016年の都知事選で小池氏は「都議会のドン」と呼ばれた内田茂・元自民党都連幹事長(故人)との対立も全面に押し出したが、前述した森・萩生田氏と結託し神宮外苑の再整備案を進めた東京都の安井順一氏は、内田氏の側近官僚と言われてきた人物。また、森氏が「すばらしいよ。あと15年は長生きしないと」と発した面談後、東京都は内田氏をはじめとする有力議員への根回しに奔走していたことが都の内部文書によって判明している。つまり、小池都知事は選挙ではあれだけ「都議会はブラックボックス」と連呼しながら、伏魔殿の中で進められてきた住民無視の計画を見直そうともせず、ここまできてしまったのだ

 ようするに、小池都知事の目的はあくまでもバトルの構図をつくり出し、自身を“正義のヒロイン”として演出することにしかなく、いまでは自民党の有力者である森氏や萩生田氏といった強い者には媚びへつらっているのである。

 神宮外苑の再開発をめぐっては、坂本龍一氏が死の直前に小池都知事に手紙をしたため、「開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしか過ぎません」と指摘していたが、まさしくそのとおりとしか言いようがない。そして、「都政に国政を持ち込むな」どころか、「国政の利権の装置が、裏金議員によって都政に持ち込まれている」のが実情なのだ。

 そういう意味では、今回の都知事選はまさに、都政を食い物にしてきた裏金問題の本丸との決別がかかった選挙なのだ。旧Twitter上では「#萩生田百合子」なるハッシュタグがトレンド入りするなどしているが、小池氏の背後に誰が蠢き、利権の蜜を吸おうとしているのか、都民は見極めなければいけないだろう。

(編集部)

最終更新:2024.06.18 12:11
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