12月6日(金) 新所沢22時30分集合 谷川岳を目指し、前夜発 みなかみ町でテント泊。車を降りると、アスファルトの地面は薄氷がはり、テント設営の手がかじかむ。翌7日は、朝6時過ぎテントを撤収、天気は薄曇り 風は無し。
谷川岳ロープウェイ駐車場でKさんと合流、各々 準備をします。
「衣服のチャックやザックのベルトもきちんとしめたっけ?雪や風が入る状態にしないって先輩に言われたな。食べ物と飲み物はすぐ取り出せるところに入れたっけ・・・」確認しながらも、「普段から正しい生活をしておく」と先日の雪崩講習で言われたことを思い出し、反省。
8時過ぎ 閑散とした駐車場を後にします。
「スピッツェ部分カバーついたママです。落としますよ」とKさんから声をかけていただいて、自分のピッケルをふと見たら、頭のカバーしか外してませんでした。
8時50分 ロープウェイで天神平へ。スキー客はほとんどおらず、登山客がちらほら。
Aさんが考えてくださった雪上トレーニングの企画内容。皆で順番を確認し、準備体操。寒いので、まずは体をほぐさないと、事故の元です。
50センチほど斜面につもったふかふかすぎる雪を踏み固めていきます。
踏み固めながら、「雪って、やわらかくて、軽そうだけど、実際は、硬くて、重たいんだった・・・」と思い出します。
はじめは丁寧に、アイゼン装着無で靴の底面を使ったフラットフィッティングで歩行を確認します。ピッケルが加わってくると、難しいことがわかります。雪の感触を靴底を通して確かめながら歩くと、普段けっこう適当に歩いているかも・・・ということに気づかされます。
Mさん 初めてのアイゼン装着。Aさんの優しいご指導。
Tさんからの厳しいご指導。アイゼンと靴に隙間があるケースは、7, 8人いたら1人ぐらいは発生するらしいです。アイゼンの装着時のズレは気をつけるけど、靴との隙間は気がつかないかもしれません。お互いにチェックするとかも必要なのかな・・・
スリーオクロック、ナインオクロック、耐風姿勢とトレーニングは進みます。
少し尾根道へ出ます。
「滑落停止、この辺りでやりましょうか・・・」とAさんがTさんにご相談されたところ、「Aさん、ここ雪崩の危険があります。」とおっしゃってくださいました。確かに、30度まではないけど、雪がコロコロと転がっていきます。雪崩やすい斜面30~40度は、スキーヤ―が惹かれる斜度と言われていますが、スキーヤーでなくとも惹かれてしまうのかもしれません。
ゲレンデで滑落停止の練習をすることにしました。ゲレンデ斜面は一般的に15度前後。
後ろ姿勢からの滑落停止。
本当は、ジャニーズも驚くYさんの後方宙がえり(?)滑落停止を写メしたかったのですが、カメラ間に合わず・・・。
最後は、ビーコンとプローブの確認をしてからの救助活動トレーニングです。
雪崩遭遇チーム役と捜査チーム役にわかれ、あらかじめビーコンを入れたザックを雪に埋め、6分以内の救助を目標に時間をはかりアバランチレスキューの工程をシュミレーションするといった内容です。
レスキューのシュミレーションだけでなく、雪崩遭遇チーム役は、「雪崩発生」という号令がかかったら雪崩が来る方向に対して真横に逃げて、呼吸気道確保して、下向きでうずくまる・・・レスキューされる側のシュミレーションもします。
実践してみると、この6分以内というのが非常に難しいことがよくわかります。
ラッセルせずに、トレースのついているところなぞって歩き、浅い雪で隠したビーコン入りザックを探すだけでも、5分30秒はかかりました。
ビーコンの知らせてくれる情報は奥行き、左右、上下と3次元方向なので、かなり近いところにきて「距離0.5m」と表示されてもどこのことかわからないのです。結局私は捜査目標物をアイゼンで踏んでおり「足の下だよ、Aさんの顔を踏んどるぞ」とご指摘を受けました。(役者勢ぞろいなもので、小芝居の詳細はご想像にお任せいたします。)
アバランチレスキューのシュミレーションは、機具の取り扱いの難しさはもちろん、プローブ担当とビーコン担当との同期の取り方、声のかけあい方とチームワーク、雪原に出たときの分単位の行動の難しさ、自分の犯しやすいミス・・・みんなと一緒に取り組むことで、学べることがたくさんありました。
訓練も終え、いよいよ雪山シーズンGO。
来月は、赤岳&硫黄岳です。
今シーズンも安全登山で、たくさんの素敵な雪景色に出会えますように。
メンバー: 會(L)、秋、田、木、北(記)、山y、松、山t