アルパインクラブ モルゲンロート

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谷川 白毛門(2017.2.11~12)

2017-02-14 07:10:59 | 会山行(2015~2022年度)

白毛門

 11日(土)と12日(日)の両日とも悪天候の予報。でも、10日(金)夜の集合時点で、白毛門の山行を止める積もりは皆にはなかった。何がなんでも登るんだ じゃなく、途中まで行って現場の状況を見て、無理であれば引き返せばいい、そんな余裕のある山行なんだ。

 

 

これから登山口に向かう、まだ雪も風もなく空も明るい

  でも、列島に猛烈な寒波がやって来ているし、みなかみ町の天気予報は11日午後から12日に掛けて雪、山天気(谷川岳)の予報を見ると風速20m前後、積雪60センチと云う。これはもう、無理できない。

 

壁となっている登山口の処を攀じ登る

 

 谷川岳ロープウェイ駐車場から15分くらいの登山口、まず驚いたのは雪が2~3m積み重なっていて壁になっている。雪国にやって来たことの気持の切り替えに付いてけずに、これではこの先も大変だなと思いながら建物側の登り口を見つけて最初の関門を攀じ登る。登った処は広く平坦部となっていて、ワカンやスノウシューの練習に丁度いい。練習すること20分くらいで、一旦下り橋を渡ってから、本格的な登りが始まる。

 

ワカン歩行時の足の上げ方を指導するTさん

 

 登山ルートは踏み跡があるが、ふかふかの雪に2~3名の先行者程度なので、アイゼンだけでは足を踏むたびにズボズボと深く沈んでいく。結構体力を使うがルートは判明しているので跡を踏んでいけばいい。

こんな急な登りは、足もそうだが手も使って体全体を持ち上げながら登っていく

 

途中、湯檜曽川を挟んだ対面の天神平の空は青い(ズーム)

 

そして、谷川岳も姿を見せて呉れている

 途中長めの休憩を取っていると、松ノ木沢ノ頭でテン泊予定と云う数名のパーティーと日帰り2名が追い抜いていく。これでルートも踏み固まれて登り易くなるだろう。

 

雪庇を避けて、木立近くを登っていく

 結構キツイ登りを終えて、1150m手前辺りの平坦部に出る。ここでTさんが先ほどから辺りを見回して、ここで幕営しようと。皆、ザックを下し、ここから空身で取敢えず行ける処まで登っていく。

荷物を置き、空身で行ける処まで行こう

 

 松ノ木沢ノ頭(1484m)には12時半着、駐車場を出発してちょうど5時間。

松ノ木沢ノ頭

風も強く、これから雪も振り出せば防ぐものもない稜線上なのでテントを張るにしては厳しいものがある。先ほどの幕営地は木立に囲まれていることもあり風も雪も避けることが出来、正解だったようだ。雪崩の危険もあってか、今日この先に踏み入った人は居ない、我々もここで引き返す。

白毛門まではもう直ぐの1時間くらいだが、ここで引き返す

 

白毛門をズームしてよく見ると、クラックがいたる処にあるのが分かる

 

松ノ木沢ノ頭 直下、手前は下りの我々とその先はこれから登るパーティー

 

 幕営地に戻ると先ず、風除け用の壁作り。積もった雪を鋸を使ってブロック状に切り、スコップや手で積み上げていく。そして、雪面を均してテントを張る。

 翌日の5時過ぎ、『テントが潰れるっー』の声に皆起き上がる。出口がもう塞がれかけている。出口近くのYさんが一人外に出て雪かきをして呉れる。既に、午前0時頃も通風口からの雪の侵入でシュラフが白くなったり、内側からテントをトントン叩いたりして雪を落としたりしていたんだが。ここでこんななんだから、松ノ木沢ノ頭でテン泊のパーティーは今頃どうしているんだろうかと気になる。

 

テント撤収後、下山の準備。昨日、これだけのスペースを作るのに2時間くらい掛っている

 

 下りも大変だった。数十センチの積雪は昨日の踏み跡を全く見えなくしている。

幕営地直ぐの下り、昨日の踏み跡も全く見えない

下りは一本の尾根を南に向かって下って行けばいいのは分かるが、その稜線上でも支尾根らしきものもあり、2~3回どちらのルートを選べば良いのか迷う。その都度、地図を見て更にHさんがGPSを見て確認する。先頭のラッセルはAさん、膝の高さ以上の雪をけ散らかしている。この人、体力の衰えを知らないのか、その勢いのまま登山口に着く。

下山後、ホッと一息入れる処だが、雪はますます酷くなる

 

 

 駐車場に戻ると、ロープウェイは天神平の雪崩の危険もあって運転を見合わせていた

 

 

メンバー:會、井(L)、河(記)、田、浜、宮、山


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