Cool Japan Academy&ACE KIDS ACADEMY

主として、学習塾「岡村ゼミナール㈱」・日本語教師養成講座「CJA」に関することについて、気ままに書いています。

「選抜」精鋭化から「少数」精鋭化へ, 家庭教育の進化論

2015年07月27日 | お知らせ
「選抜」精鋭化から「少数」精鋭化へ,
 家庭教育の進化論

 戦後の数十年間は、多くの子どもたちが生まれていたため、学業分野においてのみならず、スポーツや芸術を含めた種々の分野で、その中からとりわけハイレベルの才能・学力・能力などを有した英才を選抜して、スクール運営を図る「(多数からの)選抜精鋭化教育」が当たり前に行われてきました。

 しかし、戦後も60~70年に及び、少子化が着実に進んだ今日では、スクール運営者のみならず各家庭も、その少ない数の子どもたち(全員を)種々の分野での精鋭に育て上げるという意味での「少数精鋭化教育」に進化してきたものと考えられます。

 こうした学校や家庭教育での進化現象を最近は特に感じるようになってきました。

 理由は以下の通りです。

 ご承知のように、少子化は学校や学習塾などの顧客層を減らし、それらの運営の困難を予測することが、とりわけ最近では、下記の参考≪資料≫にあるように、18歳人口が減少に転じる2018年を捉えて、「2018年問題」として、多くの学校の経営行き詰まり論が一般に唱えられてきました。

 ところが、各家庭での少子化が進み、各家庭では、その一人っ子に掛ける経済力や教育熱の割合や集中度が、かつての多産時代とは異なり大きく前進・進化してきました。

 (1)その一つの典型的な現れが、当ゼミナールが昨年から開校した学童保育(OKAMURA Kids World)や今春に開講した早期知能開発志向ACE Kids Academy:珠算・習字・英会話・速読講座における利用者数の順調な伸びなどに見られる幼児教育熱の高まりや普及です。

 (2)もう一つの現れは、上記の早期教育の一環にもなっていますが、初等教育から大学受験段階に至るまでの各段階で大きな影響を与えつつある「読み・書き・聞き・話す」4技能を試す英語教育への本格化・高度化に伴う世間での英会話学習・英語教育への熱意の高まりと普及でしょう。

 (3)さらに、再生医療iPS細胞やIT技術、ロボット・人工知能などの医療・工学分野の科学上の急速な進展が、社会人の年代層へのみならず、子どもたちが興味を持って学習に取り組む分野についてすら大きな影響力を与えつつあり、とりわけ、ロボット科学教育熱の高まりなどは特筆に値するでしょう。

 この理数系学習と教育への関心の高まりは、その中核部分を構成する計算能力育成と結びついて、今日のそろばん学習熱の復活傾向と繋がっているとも言えるでしょうか。

 (4)以上のような、今日における多くの文化的・科学的広がりを背景に、少子化傾向をむしろ有利に活用する少数精鋭化教育が、(幼児段階から青少年段階に至るまで幅広く)各家庭で意識され、新しい今日的時代傾向へのマッチングないしは「時代を先取り・リードする」という明確な目的意思の下に推進されつつあるのではないでしょうか?

平成27年7月27日 月曜日
岡村寛三郎(岡村ゼミナール(株) 会長)
早期知能開発志向ACE Kids Academy:珠算・習字・英会話・速読講座

参考≪資料≫インターネット記事から
2018年問題
日本の18歳の人口が2018年頃から減り始め、大学進学者が減っていくこと。
日本の18歳人口は、1992年の205万人から2009年の121万人へと激減したが、この時期、大学進学率が27%から50%に伸びたため、進学者は逆に増加した。
09年以降の18歳人口は、ほぼ横ばいの状態が17年頃まで続くが、推計では18年以降減少に転じ、31年には104万人まで減る。
大学進学者数については、進学率も伸びないと予測されるため人口減少分がそのまま影響し、18年の65万人から31年には48万人にまで落ち込むと見られている。
14年時点で4割の私立大学が定員割れの状態にあり、18年以降は潰れる大学が、私立だけでなく地方国公立大学にまで及ぶと懸念されている。 (2014-9-10)

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