Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「黄金の刻 小説 服部金太郎」

2022-06-12 11:48:50 | 新音律
楡周平 集英社 (2021/11).

Amazon の紹介*****
洋品問屋の丁稚は、いかにして「東洋の時計王」になったのか。
経済小説の名手が贈る、世界的時計メーカー「セイコー」創業者・服部金太郎 1860-1934 の一代記。
セイコー創業140周年記念作品。

明治七年。十五歳の服部金太郎は、成長著しい東京の洋品問屋「辻屋」の丁稚として働いていた。主人の粂吉は、金太郎の商人としての資質を高く評価し、ゆくゆくは妹の浪子と結婚させ、金太郎を辻屋の一員として迎え入れようとする。だがそんな思いとは裏腹に、金太郎は、高価ゆえに持つ人の限られていた「時計」に目をつける。鉄道網の発達により、今後「正確な時間」を知ることの重要性が高まると見抜いていたのだ。いずれは時計商になりたいという熱い想いを粂吉に伝えるが――。*****

「金太郎」の名前に惹かれ,また親に大学卒業時にセイコーの腕時計を買ってもらったことを思い出して,図書館で借用.
文章こそ現代的だが,中身は出世講談.講談だから面白くて,ためになり (?) ,400 ページ近くをすぐに読了.新作講談に直して連続して高座で演じたらどうだろう.

初出は「小説すばる」だが,ネットで帯を見たら「セイコー創業 140 周年記念作品」とあった.道理できれいごとしか書いてないわけだ.
セイコーホールディングスのごたごたが報じられたのは覚えている.そもそもスマホの普及で今では腕時計はなくてもいい時代.金太郎翁は良い時代に生きたのかも.
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「南アルプス山岳救助隊K-9 ... | トップ | 加速器という学術用語 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

新音律」カテゴリの最新記事