先日「センチメンタル・ダイナ」に関連して,軍歌?「戦友」をフリジアンと書いた.オクターブ7音とみなせばその通りだが,ヨナ抜き5音階の第3音を主音とする音階とみなして,都節音階とするのが妥当かもしれない.図の「うさぎうさぎ」が典型的な都節で,戦友もこうした伝統を踏んで作られたのだろう.
なお「うーさぎ うさぎ なにみて はねる」の「うー」と「なに」は上の楽譜の半音上の音 (ヨナ抜き音階では除外されるはずの第4音) としたほうが,情緒があるかもしれない.
都節は短調のヨナ抜き5音階の第5音を主音とする音階とみなすことも可能である.そう考えれば「うー」も「なに」も第6音となる.
5音階のモードについてはこのブログに書いたことがあった.日本芸術文化振興会の HP には,日本の伝統的な音階についてもっと系統的に書かれている.
「戦友」が軍歌かどうかは微妙.Wikipedia から引用すると,
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舞台は日露戦争時の遼東半島における戦闘である.関西の児童たちの家庭から女学生の間で流行,やがて演歌師によって全国に普及した.歌詞中の「軍律厳しき中なれど」が実際に軍法違反で,「硝煙渦巻く中なれど」と改められたことがある.
支那事変が起きた際に,哀愁に満ちた歌詞,郷愁をさそうメロディーなどから「厭戦的である」として人々が歌うことが禁じられ,陸軍も将兵がこの歌を歌う事を禁止した.しかし下士官・古参兵が「今回で戦友を歌うのをやめる.最後の別れに唱和を行う」とし,それを士官・上官が黙認する場合も多々あり,兵隊ソングとして認知されていた.*****
支那事変が起きた際に,哀愁に満ちた歌詞,郷愁をさそうメロディーなどから「厭戦的である」として人々が歌うことが禁じられ,陸軍も将兵がこの歌を歌う事を禁止した.しかし下士官・古参兵が「今回で戦友を歌うのをやめる.最後の別れに唱和を行う」とし,それを士官・上官が黙認する場合も多々あり,兵隊ソングとして認知されていた.*****
Youtube 動画 (実際は静止画) の4人が笑顔なのが気になるが,彼らの責任ではないだろう.
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