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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

キッドナップ・ツァー 記憶の怪しさ

2016-08-03 09:29:28 | エトセト等


昨夜 1930 NHK の夏休みドラマ「キッドナップ・ツァー」.
「五年生の夏休みの一日目、私はユウカイされた」という冒頭の字幕に引き込まれ,つい最後まで見てしまった.出演 : 妻夫木聡 豊嶋花 木南晴夏 夏帆 新井浩文 ムロツヨシ / 満島ひかり / 八千草薫 ほか.

15 分くらいたったら,このストーリー,覚えてないけど知ってるぞ...という感覚.
原作についての記憶は,1)文庫本を買った(図書館で借りたのではない) 2)なんとかいうイラストレータのペン画のカバー 3)おとうさん(誘拐犯)の一人称記述...という程度.

放映後本棚を漁ったら,
角田光代「キッドナップ・ツアー」新潮文庫(1998).
を見つけた.解説 重松清.イラスト 唐仁原教久.

記憶 1) は正しかった.我が家の本棚の容量は一定だから,気に入らない本は定期的に処理しているのだが,この本が残っているところを見ると,当時の読後感は良かったのだろう.単行本刊行は 1993 理論社.あえて分類すれば児童文学.

記憶 2) は間違い.カバーは色刷り.ただしカットのような,モノクロのイラストが随所に挿入されている.唐仁原教久というイラストレータさんを意識したのはこのときが初めてだと思う.

記憶 3) も間違い.テレビドラマ同様誘拐された方の五年生の女の子の一人称.読者として,おとうさん=誘拐犯に感情移入してしまい,それが記憶として残ったらしい.

約 20 年で記憶がどのように劣化するかというデータでした.

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