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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

達人山を下る

2010-09-18 08:14:08 | 読書
室積 光著 中央公論新社 (2010/05).

山の中で暮らしていた80歳の武芸の達人が40何年ぶりに下山し,ひきこもりの孫娘と一緒に やくざやカルト教団や悪徳政治家をやっつけるという,勧善懲悪 荒唐無稽 現代の講談 B (C?) 級エンタメ.図書館で借りたのだが,あっという間に読めてしまった.このスーパー爺さんが岡山弁でしゃべるのがよい.

活劇として面白いのは前半.その後,カルト集団が民権党の幹事長に献金し,その幹事長が秘書に罪をかぶせる...という展開だが,この後半はいまいち.
この悪役政治家が最後にひどい目に遭って,読者は溜飲をさげるという寸法.

モデルにされた元幹事長に対する国民感情はこんなものだ.

というわけで,この本は国会議員さんにおすすめ.
うちの選挙区の新人議員を含め,約半数の民主党の国会議員が今回の代表選挙で元幹事長に投票したのはおどろき.「当選は先生のおかげだから」などという発言もあったが,有権者が投票したから当選できたということを忘れている.

金の問題は別としても,黒幕 (小沢氏のこと) というのは影響力は行使するが責任は取らないものであり,その黒幕が突然「俺にやらせろ」と出て来ても,ふつうの人は信用しないよ...という意味のことを,新聞にどこかの「大学院大学」の先生が書いておられた.「影響力を行使された」はずの鳩山内閣はあのザマだったのだから,小沢氏もあの程度なんだろう.

世論調査は,悪役小沢氏が登場すると内閣支持率が上がり,ほとぼりが冷めると下がるという構図.となると,これからは支持率は下がる一方ということになってしまいそうだが...

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