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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「色・音・香の物理学」という授業

2010-03-28 08:47:55 | 新音律
お茶の水大学の授業を勝手に紹介させていただきます.

「21世紀型文理融合リベラルアーツ」はお茶大で,従来の教養教育を改革したときにつけた名前.カットはその HP からのもので,「ハイカラさんはいつも時代の先端を走っていました...いまも」という CM つきである.

「色・音・香の物理学」は以前 KEK でご一緒した 菅本晶夫先生の講義で,先生はこのページに「現場の声」として,授業のご苦労を縷々書いておられる.

身につまされたのは「授業を聞く学生さんも大変だが、授業を準備する教員も大変なのである」ということ.引用させていただくと,

- 授業が月曜日にあるので、前の週の土・日になると焦り始める。もっと早く準備しておけば良いのだがそれができない。

物理が専門だと,色・音・香のなかで手に負えないのは「香」であろう.これは化学と生理学の領域だ.

- 自分でも3冊本を買った。(校費で)必要な本を購入して下さいと大学から言われてはいたが、実際に本が必要となるのは授業の前日か前々日だから、結局自腹を切るはめになる。

ヘルムホルツが内耳の構造から和音進行までを物理的に説明しようとしていたのに発奮され,最後はこう結んでおられる.

- 新しい目標ができた。退職後に医学部に再入学して現代生理学をマスターし、最新の物理学と数学と心理学を駆使して、ヘルムホルツの本を現代風に書き直すというものである。

H 偶数年度とあるので H22 年度開講の年である.こう言う講義が聴けて,お茶の水の学生さんは幸せなんだぞ...当の学生諸嬢がどう思うかは分からないが...

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